[米国]司法省がオンラインコンテンツのアクセシビリティに関してカリフォルニア大学バークレー校と合意

2022年11月21日、司法省は、障がいのある人がオンラインコンテンツにアクセスできるようにする合意をカリフォルニア大学バークレー校と締結したことを発表しました。

2014年4月に、全米ろう者協会(National Association of the Deaf: NAD)が、カリフォルニア大学バークレー校の何千もの無料のオンラインコース、講義、およびその他のキャンパスイベントについてのビデオおよびオーディオ形式の情報に聴覚障害者または難聴者がアクセスできないとして、障害のあるアメリカ人法(ADA)のタイトルIIに基づいて司法省に苦情を申し立てました。

それに対して同省は、2014年10月、調査を開始し、2016年8月には、同校のオンラインコンテンツの多くが、聴覚、視覚、手指の巧緻性に障害のある人にはアクセスできないという結論を出し、その改善をもとめる文書を同校に送りました。

聴覚障害への対応としては、ビデオの字幕がなかったり、字幕が不正確であったり、誰が話しているのかがわからなかったりすることが指摘されています。

視覚障害への対応としては、色のコントラストが不適切であったり、スクリーンリーダーが使えないことなどが指摘されています。

手指の巧緻性の障害のある場合への対応としては、マウスが使えないと操作できないサイトがあることなどが指摘されています。

以後、なかなか事態が改善されなかったことから、オンラインコンテンツのアクセシビリティに関して司法省が訴えを起こし、今回カリフォルニア大学バークレー校と合意が成立したとのことです。

カリフォルニア大学バークレー校と言えば、障害者自立生活運動の発祥の地であり、障害者のアクセシビリティについては、最も先進的な大学であると思われていますが、どうしたのでしょうか。

詳しくは下のサイトをご覧ください。判決文なども読めます。(寺島)
https://www.justice.gov/opa/pr/justice-department-secures-agreement-university-california-berkeley-make-online-content

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