[英国]失業障害給付改革のための独自の報告書を公表

2022年11月16日、社会保障諮問委員会(Social Security Advisory Committee)が「失業障害給付改革(Out of work disability benefit reform)」という独自の報告書を公表しました。

この報告書は、労働年金省(Department for Work and Pensions: DWP)が2021年7月に発表した「将来の支援の形成:健康と障害グリーンペーパー(Shaping future support: the health and disability green paper)」に対して、意見を述べることを目的に作成されました。

労働年金省のグリーンペーパーでは、障害者や長期疾病状態にある人のニーズを満たし、人々が自立して生活し、可能な限り仕事に移ることを可能にする方法を探求するとしていろいろな社会保障制度改革について政策提案を行っています。その中の第5章では、福利厚生制度の設計を改善する方法を取り上げていますが、この報告書は、その中の働きたいと思っている人たちがスムーズに就労に移行するための経済的な支援方法について絞って取り上げて検討しています。

福利厚生制度を充実すれば、それから脱却することができにくくなるという問題は、すでに何十年も前から世界上で問題になっていますが、この古くて新しい問題にもう一度取り組む内容になっています。

同報告書では、就労に伴う潜在的な収入損失を減らすために、手当の給付などを提案していますが、現状の英国のさまざまな制度の分析をしていることから、英国の制度の現状を知るには良い資料となると思われます。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.gov.uk/government/publications/out-of-work-disability-benefit-reform

menu