[文科省]通常の学級に在籍する特別な教育的支援が必要な児童生徒に関する調査結果公表

令和4(2022)年12月13日、文部科学省は、「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する調査結果(令和4年)」を発表しました。

同調査の目的は、平成24年に実施された前回の調査から10年が経過し、この間、発達障害を含め障害のある児童生徒をめぐる様々な状況の変化があったこと等を踏まえ、通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒の実態と支援の状況を明らかにし、今後の施策の在り方等の検討の基礎資料とするためであるとされています。

調査方法は、次のようになっています。

(1)調査時期
 令和4年1月から2月にかけて実施。
(2)調査対象地域・学校等
 全国の公立の小・中・高等学校の通常の学級に在籍する児童生徒を母集団とする。
(3)回収数及び回収率
 標本児童生徒数88,516人(小学校:35,963人、中学校:17,988人、高等学校:34,565人)のうち、74,919人について回答が得られ、回収率は84.6%。
 標本学校数1,800校のうち、1,627校について回答が得られ、回収率は90.4%。
(4)調査回答者等
 調査対象の学級担任等が記入し、特別支援教育コーディネーター、又は教頭(副校長)のいずれかによる確認の後、校長の了解の下で回答。 調査結果をいくつか紹介しますと次のようになっています。
・知的発達に遅れはないものの「学習面又は行動面で著しい困難を示す」とされた児童生徒数の割合の推定値は、小学校・中学校8.8%(平成24年6.5%)、高等学校2.2%であった。
・困難の内容の割合の推計値は下の通り。

小学校・中学校  
「聞く」又は「話す」に著しい困難を示す 2.5%
「読む」又は「書く」に著しい困難を示す 3.5%
「計算する」又は「推論する」に著しい困難を示す 3.4%
「不注意」の問題を著しく示す 3.6%
「多動性-衝動性」の問題を著しく示す 1.6%
「対人関係やこだわり等」の問題を著しく示す 1.7%

・男女別の困難の内容の割合の推計値は下の通り。

小学校・中学校
「学習面で著しい困難を示す」 8.3% 4.5%
「「不注意」又は「多動性‐衝動性」の問題を著しく示す」 6.6% 1.4%
「「対人関係やこだわり等」の問題を著しく示す」 2.7% 0.7%
学習面又は行動面で著しい困難を示す 12.1% 5.4%

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2022/1421569_00005.htm

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