[米国]SSIの資力調査方法を変更するための規則改正案を公表

2023年2月15日、社会保障局は、「現物での支援および扶養(In-Kind Support and Maintenance: ISM)」に関する規則を変更するための改正案のパブリックコメントを開始しました。

米国には、「補足的所得補償給付(Supplemental Security Income: SSI)」という、障害者と65歳以上の高齢者を対象とした手当制度がありますが、この手当を受給するためには資産と収入が一定以下でなければなりません。

この資力調査については非常に細かい規定があり、家族が食事を提供したり光熱水料を負担している場合にもそれらの現物による支援も収入認定します。この現物による支援等の計算方法を定めたものがISMです。

例えば、障害者が自分の兄弟の家族と同居していて食事を提供されているとするとSSIの食費相当額がそれにより減額されるというようなことです。

今回の改正案では、改正後は食事については収入認定しないとなっています。具体的には、ISMの計算を定めた規則(20 CFR 416.1130)を中心に、所得の一般的な定義を定めた規則(20 CFR 416.1102)など関連の一連の規則を改正します。

改正の趣旨については、SSI受給者が提供された食事相当額を明らかにするための資料を提出するという煩雑な作業から解放されるとしています。

SSIを受給している障害者は多いため、この規則改正により恩恵を受ける人は多いのではないかと考えられます。

パブリックコメントの締め切りは、2023年4月17日となっています。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.federalregister.gov/documents/2023/02/15/2023-02731/omitting-food-from-in-kind-support-and-maintenance-calculations

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