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日本障害者リハビリテーション協会:デイジー教科書について

長田江里(日本障害者リハビリテーション協会)

 

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 皆さん、こんにちは。日本障害者リハビリテーション協会の長田と申します。当協会のほうでは、デイジー教科書という取り組みを行っておりまして、このデイジー教科書というのは、先ほど河村さんのほうからお話があった、マルチメディアデイジー教科書のことを、デイジー教科書として提供しております。では10分しかありませんので、簡単に、ご説明させていただきたいと思います。

 

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(スライド3 テキスト)

 デイジー教科書の取り組みについて簡単にご説明させていただきます。2008年の9月に、通称「教科書バリアフリー法」というのが施行され、また著作権法の33条の2の改正によって、教科書が出版社の許諾を取らなくてもDAISYだったり、複製して提供することができるようになりました。それを機に、当協会でデイジー教科書を作成して提供するようになりました。この時点ではまだCDによる提供をしており、毎日、郵送していました。
 2009年の4月からは、文科省のほうから教科書のデジタルデータ、最初はPDFのみですが、そのPDFからデイジー教科書を作るという作業を行いました。これは、今までOCRを使って教科書をスキャンしてデータ化をしていたので、すごく画期的なことでした。
 2010年の1月に著作権法37条の3項の改正がありました。これによって、デイジー教科書データをインターネット経由でダウンロードして提供することができるようになりました。今まで全部CDに焼いて郵送するという大変な作業でしたが、これにより事務局の負担も軽減され、また、これを機に比較的利用者も増えたかと思います。
 それ以降、2009年から現在に至るまで、文科省からの委託事業として、国の予算が若干でありますが付いているような状況です。

 

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 それでは、今年度の状況です。デイジー教科書の今年度の状況ですが、現在、3210名です。今日も20名ほど申請がありました。このような時期になっても、毎日、申請は10名程度います。
 利用者の在籍はさまざまで、支援学級、支援学校、通常学級の方もいらっしゃいます。通常学級プラス通級等の取り出し授業の方も多いです。
 利用者の方ですが、発達障害が一番多いのかなと思いますが、知的障害の方もいらっしゃいますし、視覚障害の方。あと上肢障害といった、なかなかページをめくることができない方からも申請がありますので、本当にいろんな方に利用されているかと思います。
 利用方法としては、やはりどうしても多いのが個別学習です。まだデイジー教科書を通常の学級で使う事例というのは数が少なくて、通級の個別指導、あとは家庭学習で利用されているのが大半かと思います。
 今現在作ってるのデイジー教科書は220冊程度です。小学校、中学校の主要教科です。副教科の要望もありますが、作成できていません。この教科書製作を支えてくださってるのは、デイジー教科書の製作団体ネットワークという団体で、140名ほどの皆様のご協力の下、このデイジー教科書提供が行うことができています。

 

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(スライド5 テキスト)

 本日お見せしたかったのは、利用者の推移をお見せしたいなと思い、グラフ化してきました。デイジー教科書提供をスタートした2008年、平成20年は、バリアフリー法が改正になった年です。80名ほどの提供だったのが、今現在3200名ということで、40倍になりました。製作している教科書の推移も見ていただくと分かりますが、数も多く製作するようになったこととと、あとインターネット経由での提供も、この数字の推移の原因になってるかと思います。
 あとはやはり、知られてなかったのが、徐々に、本当に少しずつですが、いろんな所から問い合わせをいただくようになり、少しずつ普及してるかなというのは、この表から分かるかと思います。
 一応、来年度以降は、4000、5000、6000といくのではと思っていますので、まだまだこれから作って提供しなければならないなというのは、日々感じております。

 

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(スライド6 テキスト)

 デイジー教科書を申請する方で一番多いのは、いわゆるディスレクシアという方です。2日前の『世界仰天びっくりニュース』でも、ディスレクシアが取り上げられた思いますが、だいぶ認知度は上がってきたとは思いますが、それでもまだ、学校の先生が全く知らなかったりという状況があります。
 申請をされる方に、「読むときにどんなことに困っていますか」という問いがあります。大体、読み飛ばす、改行しても同じところを読んでいる。結局、内容を読み込んでないので、文字を音にするだけでいっぱいいっぱいで、音読もなかなかできない、内容を理解が進まないという方が本当に多いです。

 

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(スライド7 テキスト)

 いまさら私のほうから説明することでもありませんが、英語圏では、ディスレクシアって何人ぐらいいるのっていわれたとき、英語を言語としている国の方、10パーセントから20パーセントといわれています。
 日本はまだ少ないと言われていますが、文科省の調査では学習面で著しい困難を示す者、学習障害ですね、4.5パーセント。そのうちの読み書きに困難を示すのが2.4パーセントという結果が出ています。この前のNHKの放送でも、25万人程度いるのではという放送もありましたが、そのうちのデイジー教科書使用者は3000名ということですので、まだまだ使われてない、必要な人に届いてないなというのが実感です。

 

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(スライド8 テキスト)

 今日は、学校関係者の方あまりいらっしゃらないのかなと思いますが、デイジー教科書の入手方法を説明します。本日お配りした「デイジー教科書」という三つ折りのパンフレットの中にも記載させていただいておりますが、ホームページにアクセスしていただいて、基本的に読み書きに困難な小中学生の方がいらっしゃれば、どなたでも申請することができます。デイジー教科書のコンテンツ自体は無償ですので、ご自身でダウンロードしてご使用するか、もしくはCDの場合は若干お金を頂いております。
 再生ソフトも、今いろいろあり、有償、無償があります。iPadでも、「Voice of DAISY」だったり「いーリーダー」と、いろいろ出てきましたので、再生する側は少しずつ環境が整ってきたのかなと思います。

 

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(スライド9 テキスト)

 最後に、毎年、デイジー教科書の使用者にアンケートを取らせていただいていますが、使用することによって何か変化ありましたか。という質問をすると、文字と音と今までなかなか関連付けられなかったのが関連付けられたり、内容の意味理解というところがすごく困難なので、そこがすごく変わりました。また、漢字の読みが本当に引っ掛かるので、読み方が分かりますので、すごく助かりますといった結果をいただいております。

 

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(スライド10 テキスト)

 成果としては、読みに抵抗がある方が多いので、心理的負担の軽減が大きいと思います。自ら積極的に物事を取り組むようになったっていう、回答もいただいています。
 最後は課題です。3000人には増えましたが、まだまだ学校の導入・活用というのが、増えていないのが現状です。必要な人に届いていないというのと、ボランティアベースでやっているので限りがありますので、国が主導で行っていただきたいということです。

 それでは、今後もデイジー教科書を必要としてる子により多くのデイジー教科書を作って届ける活動を、当協会を中心にデイジー教科書製作ネットワーク団体で行っていきたいと思いますので、ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします。