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ディスレクシアのための図書館サービスのガイドライン

ギッダ・スカット・ニールセン ソレレズ公共図書館(デンマーク)
ビルギッタ・イールヴァール スウェーデン国立録音点字図書館(TPB)

項目 内容
発表年 原文「Guidelines for Library for Services to Persons with Dyslexia By Gyda Skat Nielsen and Birgitta Irvall under the auspices of the Section of Libraries Serving Disadvantaged Persons.2001」(ISBN-13 978-90-70916-82-7)
http://archive.ifla.org/VII/s9/nd1/iflapr-70e.pdf

目次

1.序文

この10年間に多くの国で、ディスレクシア、または特異的な学習障害について科学者や専門家の間だけではなく、一般社会も大きく関心を持ち始めた。読んだり書いたりすることが困難な人たちの中には、いまだにその障害を隠そうとする傾向があるものの、多くの人たちは文字の世界で彼らがぶつかる問題についてオープンに話そうとしている。このようにオープンにすることによって、世界人口の8%にあたるディスレクシアの人たちの認識されにくい問題をより深く理解することができる。

1997年、コペンハーゲンでのIFLA会議において、利用において不利な立場にある人々への図書館サービスに関するセクション(LSDP)、デンマークアウトリーチ図書館サービス専門グループ、ヨーロッパディスレクシア協会(EDA)によって“情報へのアクセス-ディスレクシアの人たちのために”というワークショップが開かれた。このワークショップではディスレクシアに関するポスター展示も行った。

1999年バンコクでのIFLA会議では、LSDPとEDAが同様に“ディスレクシアはどこでも見られる。あなたの図書館ではどうしていますか。”というディスレクシアについてのポスター展示も行った。

会議では多くの関心と質問が寄せられ、このことは世界中の図書館員にディスレクシアへの関心が増しているとともに、障害者の中でも大きなグループとなったディスレクシアに対して何ができるか、図書館関係者が知りたがっているということの表れである。

利用において不利な立場にある人々への図書館サービス(LSDP)に関するセクションは、「ディスレクシアのための図書館サービスのガイドライン」を作成することによって1997年と1999年の会議での試みを継続し、またさらに発展させていく決意である。

ここで取り扱っている情報は、ある程度、他の読みに障害を持つ人たちのためにも役立つはずである。

LSDPセクションはこのガイドラインにより、ディスレクシアの人たちが他の人と同じように情報や文化にアクセスできるよう、図書館の参考になることができるよう願っている。

Birgitta Irvall
Gyda Skat Nielsen

謝辞

このガイドラインを出版するにあたり、多くの方々の協力を得られたことを心より感謝申し上げたい。

  • 利用において不利な立場にある人々への図書館サービス関するセクション(LSDP)の常任委員の皆様
  • Uppsala県立図書館(スウェーデン)のBirgitta Ahlen氏
  • Eskilstuna県立図書館(スウェーデン)のMargareta Norberg氏
  • ヨーロッパディスレクシア協会のSusanne Bertschinger氏、Robin Salter氏

また、LSDPのVibeke Lehmann氏に、ガイドラインの校正を引き受けていただいたことに対し、お礼を申し上げたい。

2.ディスレクシアとは?

ディスレクシアは、先天的に脳に何らかの問題があり、その症状は、学習および機能の様々な領域に及び、読み、綴り、書き言葉などにおける特異な障害であると説明することができる。症状は一つ又は複数の領域でみられる。

(英国ディスレクシア協会より)

ディスレクシアは医学用語であり、特異的学習障害は教育用語である。これらの用語どちらも、先天的な、そして多くの研究者たちよれば、脳の言語中枢における器質的差異で遺伝的に受け継がれる。知的障害、知覚障害、感情障害、教育を受けていないことが原因ではない。

ディスレクシアには様々な原因があると考えられているが、最近の研究では遺伝子が原因の1つである可能性が認められている。ディスレクシアの問題は、遺伝による脳の器質部の異状によるとされる場合が多い。

現在、ディスレクシアの治療法は確立されていない。従って、ディスレクシアの人たちはこの障害と一生つき合っていかなくてはならず、この困難を乗り越えていく手段を必要としている。

ディスレクシアは文化、言語に関わりなく世界的に発症している。世界人口の8%の人たちがこれにより学習を妨げられており、2~4%の人たちは重症である可能性がある。

ディスレクシアの人たちは書くことと会話の両方において言葉を使うのに苦労する。また、、読み書き、綴りを習得するのに問題があり、さらに、方向、前後関係、言葉による表示や文書、見た目や発音が似ている単語や数にも混乱する人が多い。知性や熱意があるにも関わらず、診断やサポートを受けることがなければ、ディスレクシアの子どもたちは仲間と同じように学習することができない。しかし、きちんと診断を受ければ、克服を目指して構造化された、体系的な専門家による指導を受けて、学習することができるようになる。ディスレクシアの人たちは多くの支援と励ましを必要としている。

ディスレクシアの人たちは知能が低いのではない。学校や指導者の適切な助けを受けた後、大学へ進学して学位を取得しているディスレクシアの人々も多い。

(ヨーロッパディスレクシア協会)

3.民主主義的な視点

 全ての人が、文化、文学及び情報に、それぞれ理解できる形でアクセスできるというのが、民主主義的な権利である。全ての市民が、社会で何が起こっているのかについて、情報を受け入れることは、きわめて重要である。民主主義的な権利を行使し、自らの生活を管理していくためには、十分な情報が欠かせない。

 Quality of Life(生活の質)もまた大切な要素である。読めるということは、人々に非常に大きな自信を与え、世界観を広げ、自らの生活の管理を可能にする。読むことを通して、考えや思考、体験を共有し、人間として成長していくことができる。

 読書力の向上と読みやすい図書の必要性については、国連の基準規則、ユネスコによる公共図書館声明書、及び国際出版社協会と国際図書委員会の読者憲章によって強い支持を得ている。

3.1 国連の基準規則

1993年、国連は「障害をもつ人々の機会均等化に関する基準規則」(付録1参照)を採択した。基準規則は義務ではないが、多くの国が実践していけば、やがて慣習法となるだろう。基準規則の原則5では、各国が、障害者に情報サービスや文書がアクセスできるよう対策を講じ、特に、テレビ、ラジオ、新聞などメディアがサービスをアクセシブルにするよう求めていくこととしている。原則10では、障害者は文化的活動に平等に参加できるようにするべきであり、また、国が障害者も文学、映画、劇場にアクセスできる方法を開発し、実践すべきものとする、と謳っている。

3.2 ユネスコ公共図書館宣言

1994年11月、ユネスコは公共図書館宣言を発表した(付録2参照)。宣言では、公共図書館を、教育、文化、情報の活力源として、また、人々の心を通して平和と精神的豊かさを育むための不可欠な機関として位置付けて、その信念を公言している。

「公共図書館のサービスは、年齢、性別、宗教、国籍、言語、あるいは社会的地位に関わらず、全ての人が平等に利用できるという原則に基づいて提供されるものである。特殊なサービスや図書は、理由いかんによらず、通常のサービスや図書を利用できない人々、例えば、言語的マイノリティ、障害者、入院患者、服役中の人々などに提供されなければならない。」

3.3 読者憲章

 国際出版者協会及び国際図書委員会とが共同で、1992年に、読者憲章を採択した(付録3参照)。読書は文化的及び科学的遺産への鍵となるものであり、また国際理解を向上させるものである、と憲章は明言している。民主主義は、情報が人々に行き渡って、初めて成り立つ。印刷された言葉は、個人の発達や、外の世界や他者を見つめる時にも、 重要である。

 読書に関する情報に対するニーズもある。誰でも読書を楽しむようにするには、出版社、図書館などの情報提供者が、文化、教育、及び社会的団体と協力して読書を推進する必要がある。こうした公的及び私的機関が力を合わせて、全世界的な読書ニーズを満たしていくという希望がもてる。

4.図書館員のディスレクシアに関する知識の必要性

 多くの特定の学習障害を持つ人たちは、図書館は彼らとは全く関係がない場所だと考えている。あるディスレクシアの若者が以前このように言った。「図書館には行かないよ。また失敗したくないからね。」(付録4参照)
図書館の中を歩いてみると、ある人たちにとっては非常に大変だということが、なかなか図書館員には理解できない。従って、障害のある人たちが図書館を訪れたとき、図書館は思いやりのあるサービスを提供することが全ての図書館関係者の義務である。

 ディスレクシアの人たちの多くは自尊心が低い。学生時代、敗北感を体験しているので傷つきやすいのだ。図書館に慣れていないこのような人たちの多くが、図書館を訪れたとき、親しみを感じてもらえるよう、図書館員は特別に配慮しなくてはならない。

 すなわち、図書館員が態度を変え、ディスレクシアの利用者と接し、援助するために適切な方法を学ばなければならない。

 図書館員のなかには、読書障害を持つ利用者に対し、“めんどう”で“興味がない”と思っているかもしれない。このような態度は図書館司書養成所での不適切な訓練と、様々な障害に対する理解の欠如から生じている。

4.1図書館司書養成所

 図書館司書養成所および、図書館員養成機関はそのカリキュラムの中にディスレクシアについての講義を入れることが重要である。できれば、学生は様々な読書障害の知識とそれらを抱える人たちのニーズについて、幅広い知識を身に着けるべきである。ディスレクシアの人を招いて、彼もしくは彼女が図書館で知りたい文献、または受けたいサービスについて話してもらう事も役に立つ。そのような直接的な交流は、彼らの特殊な問題を深く理解するのに一番良い方法である場合が多い。

4.2成人教育

 読書が困難な人への図書館サービスに焦点をあてたワークショップ、会議、成人教育を通して、ディスレクシアを包括的により理解することができる。そのような活動は図書館司書養成所、国立図書館、専門職業組織が既存のディスレクシア団体らと協力して企画することが望ましい。全ての学校や公共図書館の職員はこのような成人教育や訓練活動に参加するべきである。

 ディスレクシアの人に実際にスタッフミーティングに参加してもらえば、彼らの抱える問題とニーズを知ることができ、図書館での日々の業務や、この障害の理解に非常に役立つ。

5.ディスレクシアの子どもたちへの図書館サービス

 児童図書館員は、読書に関する問題やあらゆる読書レベルにふさわしい読み物を選べる十分な知識を持つべきである。子ども向きの詩、読みやすい図書、挿絵がたくさんある本、録音図書なども子ども達は大好きだ。

 2,3種類のスピードがある特殊な録音図書は、本をゆっくり読むことが必要な子ども達に役に立つ。読書に問題のある子ども達も録音図書を聴いて、読むことの楽しさを経験する機会を持つべきである。読むことが楽しいと感じた子どもは、読む力を高めようと努力するだろう。

図書館は幼稚園と協力し、子ども向きの本、特に詩は幼年児、中でもディスレクシアの子どもの読書に非常に役に立つ。図書館はそれぞれの読書レベルにおいて、注意深く選択された内容の録音図書や読みやすい図書、また教育用コンピュータープログラム等を、親や学校に提供していくことができる。学校、図書館、親の密接な協力が不可欠である。しかしながら、ディスレクシアの子どもを持つ親もまたディスレクシアであることが多く、親たちは子どもに本を読んであげたり、勉強を手伝ったりすることができない、ということを留意する必要がある。そうであったとしても、学校での適切なトレーニングによって、多くの子どもたちは読んだり、書いたりすることを学習することができる。

6.読むことが困難な人たちが図書館に親しみを感じるために

 特別なニーズが必要な利用者に対しての適切なトレーニングと態度を身に付けたスタッフであれば、初めて図書館を訪れたディスレクシアの人たちが、特別な援助がなければ探しているものを見つけることができない、ということをわかっているはずだ。障害者証明書の提示などしなくても親切で適切なサービスを受けられるということは、当然である。

6.1「わたしの図書館員」

読むことが困難であることと、この種の利用者にふさわしい読みものに関する専門知識をもつ図書館員、いわゆる「私の図書館員」がいれば、ディスレクシアの人たちは助かる。そういう専門員は「どこで私の読む力を向上させることができるでしょうか」とか「私が住んでいる地域にディスレクシア協会はありますか」といったこの障害に関しての質問に答えることができなければならない。

「ディスレクシアに詳しい図書館員」は学校、地方自治体、障害者団体を含む広範囲なサポートネットワークに不可欠な存在である。このネットワークが協力して、ディスレクシアに関する情報を載せたパンフレットを作ったり、読むことに障害がある人たちの教師、親のための読書教材やサービスを受けられる時間帯を知らせたりすることができる。

 ディスレクシアの子ども、または大人に対する図書館オリエンテーションサービスには、地域のディスレクシア協会と学校経営の代表者も同席する機会も含めるべきである。そのような集まりのときは、図書館に特別な場所を用意するべきである。彼らにとって図書館は「中立的な場所」を提供する。このような“時間”を利用する人たちは有益な情報を得て、同じような問題を抱えた人たちと話し、楽しむことができることを示す。

6.2心地よい環境

図書館に入ってすぐに人目につく場所に、読むことに障害のある人用の図書が置いてあるということは大事なことである。図書館に来るのに慣れていない人たちが、ひとに聞かずに、すなわち障害を明らかにしなくても、見たい本が見つけられるようにするべきである。

図書館内ではどこでも、道案内をはっきりしなくてはならない。案内とともにピクトグラム(絵文字)は大変有効で、一般の人たちにも役に立つ。床に引いた色のついた線は読書が困難な人たちが、関連のある図書を探す場合、また視覚障害者にも同様に役に立つ。

読むことが困難な人たちのためのセクションは、興味をそそるようなデザインで座れる場所を作ると良い。録音図書を聴くために、テープレコーダーやCDプレーヤーを用意する。コンピューターや他の装置などもこのエリアにあると良い。(17ページ参照)

このようなデザインモデルは、大小の図書館に適用できる。読むことが困難な人たちのために図書館に「オアシス」を作るには、そう費用はかからない。もっとも大事な要因は、そのような人たちのために適切な態度で臨むことだ。

7.読書が困難な人たちのための読み物

7.1 読みやすい図書

「読みやすい図書」については「読みやすい図書のための指針」(1997)に詳しく説明した。「読みやすい図書」には2種類ある。

1. すでにある本を読みやすく編集したもの

2. 読書が困難な人のために特別に書かれた本

「読みやすい図書」には付属としてテープ版がある場合もある。テープを聞いて、印刷された本の文字を追う。これは、読書理解力を改善するのに良い方法である。

ディスレクシアの人たちにとって、「読みやすい図書」は役に立つ。

7.2録音図書

優れた録音図書はディスレクシアの人たちに非常に役に立つ。“聞くことによって読む”ことができれば、“見て読む”ことのできる人たちと同じように文学にアクセスすることができる。

テープ、カセット、新しいデジタルメディアによる録音図書は出版社や盲人図書館によって製作されている。録音図書の製作に関する著作権法は国によって、それぞれ異なる。主に視覚障害者のために製作された録音図書が、法律によりディスレクシアの人たちにもアクセスできるようにすることが非常に重要である。公共図書館は盲人図書館と協力して、録音図書を必要とする全ての人が利用できるよう働きかけるべきである。

カセットテープから徐々にデジタル録音図書に取って代わりつつあるが、それにより、より良い検索システムがあり、章やページを探しやすく、ブックマークを付けやすくなった。このテクノロジーのおかげで録音図書を用いて学習しやすくなった。

ある録音図書は2,3種類のスピードレベルがある。そのため、読書スキル、理解力を改善するのに役立つ。聞きやすいスピードで聞き、目で文字を読むことができる。子ども用と大人用がある。

現在録音図書は“読み”の指導のため多くの学校で利用されている。スカンジナビアでは、録音図書と本を組み合わせて、学校と図書館が共同でプログラムを行っている。子ども達は楽しみのため、録音図書を借りて読んでいる。このようなサービスはとても一般的である。

7.3新聞

民主的な社会では、新聞は不可欠な情報源である。全国紙または地方紙が、主に視覚障害者のためにテープで製作されている国もある。スウェーデンでは日刊新聞の電子版があり、拡大文字と合成音声によってコンピューター上で読むことができる。

このようなフォーマットが視覚障害者にのみ利用可能である場合、著作権が問題である。図書館が、テープや電子版により読むことが困難な人たちが新聞にアクセスできるように権利を擁護することが重要である。

新聞版「読みやすい図書」を発行している国もあり、幅広い利用者がある。

7.4 雑誌

読むことが困難な人たちは図書の他にも、たとえば、録音雑誌などの情報にアクセスする必要がある。雑誌には、世界の出来事、科学、医薬、芸術、多様な消費者の情報などが載っている。盲人図書館で録音雑誌が利用できるかもしれない。図書館員はディスレクシアの人たちにこのような情報源やどうやって手に入れることができるか、知らせる必要がある。

7.5 パンフレットや小冊子

政府や公共機関のパンフレットや小冊子もテープでアクセスできるようにするべきである。オーディオ形式で、読むことが困難な人たちも同じように情報にアクセスすることができれば、生活に大きな違いをもたらす。

7.6 リーディング・サービス

読むことが困難な人たちにとっては、個人的な手紙や文字によるコミュミケーションは重大な問題である。ディスレクシアの人たちが持参したり、郵送された手紙を、図書館がリーディング・サービスを提供し、それを録音してもらうこともできる。図書館で読み取り、コンピューターに入力すれば、合成音声の助けを借りてディスレクシアの人たちが読むこともできる。

7.7 読みやすい字幕付きのビデオ

読むことが困難な人にとって、ビデオはとても役に立つ。しかしながら、吹き替えではなく字幕付きの場合、読むことが困難な人は話し言葉が複雑なため、ストーリーについていくのが大変である。デンマークでは「読みやすい字幕」付きの主要映画も何本かあり、必ずしもその映画の鑑賞者にとって、おもしろくなくなるわけではない。

7.8情報技術

画像、音声、テキスト付きのマルチメディア・コンピューターは、読むことが困難な人たちにとっては新たな難関である。同時に、欲しい情報を探すために正しいスペルを入力しなくてはならないので、非常に問題である。

現在、特にディスレクシアの人たち用に多くのスペル、文法ソフトがある。図書館はそのようなソフトを購入して、親、生徒、教師にそれらがいかに便利かをデモすることができる。プライバシーに考慮して、そのようなコンピューターは、人目につかないところに設置するべきである。要望があれば図書館員は手伝う。

インターネットやデータベースに同じようにアクセスできるようにするために、図書館は合成音声やテキスト拡大表示のあるコンピューターを備え付けることが重要である。すべての図書館利用者にワープロ機能が与えられるのなら、音声認識バージョンも読むことと文字を正しく書くことが難しい人たちに提供されるべきである。図書館のホームページも全ての利用者にアクセスできるようシンプルでわかりやすいレイアウトにする必要がある。

学校と社会人教育センターが密接に協力して、読むことと、文字を正しく書くことが困難な利用者のためのプログラムのあるコンピューターを備えることが重要だ。的を絞り込んだ利用者用の支援的テクノロジーとソフトの急速な発展により、読むことが困難な人用のツールがもっといろいろ現れるだろう。

8.図書館サービスの宣伝

図書館スタッフが十分にディスレクシアに関する知識があり、読書が困難な人たち向けの一連の材料があるとしたら、次の問題は、「どのようにして私達のサービスを対象者に伝えるか」ということである。

読むことが困難な人たちはおそらく地域の新聞は読まないだろうが、家族や友人が読んで図書館のサービスを伝えることができる。

地域の新聞に掲載された記事や案内は、読むことが困難な人たちへの図書館サービスについてのパンフレットで補足する。このパンフレットは、図書館から発行される他の案内と同じように、読みやすい言葉で書く。パンフレットは、図書館だけではなく、タウンホールや学校、病院、商店などの公共の場所にも置く。(付録5参照)

地元のテレビやラジオ局と同じように、地域のマスコミとの密接な交流は貴重である。

全国的な、または地域の協会や他のディスレクシアを扱う団体らと協力してディスレクシア・キャンペーンを図書館で開催する。労働組合、職業センターなどあらゆるレベルの教育者が企画に携わる。

ディスレクシアについての講演、いろいろな情報が手に入る“マーケットプレイス”、読むことが困難な人たち用のコンピュータープログラムのデモンストレーションなどをこのキャンペーンで行っても良い。

ディスレクシア・キャンペーンは政治家たちがディスレクシアに関しての様々な問題に認識を持ってもらう良いチャンスである。そして、図書館自体も社会でディスレクシアの人たちの理解を深める努力をすれば、支援と善意を得ることができる。

世界中のディスレクシアの人たちが情報と文化に等しくアクセスできるようになるための努力が大事なことは、明らかである。さらに、専門的なサービス提供者と読むことに障害のある人自身が一体となって努力することにより進歩していける。しかしながら、一夜にして、そうした人たちが図書館を利用する自信をもたせることができるわけではない。難しい仕事かもしれないが、同時に価値がある仕事である。

付録1

国連基準規則

総会(96年48回会議)で採択された決議。障害者の機会均等に関する基準規則

II.機会均等の適用範囲

原則5.アクセシビリティ

加盟各国政府は、社会のあらゆる分野で機会均等化をはかる過程において、全般にアクセシビリティが重要であることを認識する必要がある。すべての障害者のために、加盟各国政府は(a)物理的な環境をアクセシブルにするプログラムを導入し、(b)情報とコミュニケーションにアクセスできるようにする政策を考案することが求められる。

(省略)

(b)情報とコミュニケーションへのアクセス

(省略)

6.加盟各国政府は、様々な障害のある人たちが、情報サービスと文書にアクセスできるよう対策をたてるべきである。点字、テープ、拡大印刷、その他の適切な技術により、視覚障害者が文字で書かれた情報や文書にアクセスできるようにしなければならない。また、同じ様に、適切な技術を使って、聴覚障害者や読むことによって理解するのが難しい人たちが、音声による情報にアクセスできるようにしなければならない。

(省略)

8.また、その他のコミュニケーション障害のある人たちのニーズも考慮しなくてはならない。

9.加盟各国政府は、メディア、特にテレビ局、ラジオ局、新聞社がサービスをアクセシブルにするよう働きかけなければならない。

10.加盟各国政府は、一般向けの、コンピューターによる新しい情報やサービスシステムが、最初から障害者にアクセシブルであるか、あるいはアクセスできるように編集し直されるよう保障しなくてはならない。

11情報サービスをアクセシブルにする方法を開発する際には、障害者団体に助言を求めなければならない。

付録2

IFLA/ユネスコ公共図書館宣言

「社会と個人の自由、繁栄、発展は、基本的な人間の価値である。このことは、十分に情報を得ている市民が、その民主主義的権利を行使し、社会において積極的な役割を果たす能力によって、はじめて達成される。建設的な社会参加と民主主義の発展は十分な教育と同時に、知識、思想、文化、情報を限りなく自由にアクセスできることにかかっている。

地域において知識を得る窓口である公共図書館は、個人や社会的グループの生涯教育、個人的な意思決定、文化的発達の基本的な場所を提供する。

この宣言は、公共図書館が教育、文化、情報の活力であり、かつ人々の平和的、精神的幸福を育む基幹的施設であるというIFLA及びUNESCOの信念を表明するものである。

したがって、IFLA及びUNESCOは政府および地方自治体が公共図書館の発展を支援し、かつ積極的に関わることを奨励する。

公共図書館は、利用者にあらゆる知識と情報をたやすく入手できるようにする地域の情報センターである。

公共図書館のサービスは年齢、人種、性別、宗教、国籍、言語、社会的地位に関わらず、すべての人がアクセスできるという原則に基づいて提供される。理由を問わず、言語的マイノリティ、障害者、入院患者や服役中の人々など、通常のサービスや図書を利用できない人々に対し、特殊なサービスや資料が提供されなくてはならない。

いかなる年齢層の人々もそのニーズに応じた図書を備えるべきである。従来の図書に加えて、あらゆる種類の適切なメディアや現代技術を取り入れた蔵書やサービスを用意する。良質で地域のニーズや状況に合わせたサービスは基本である。蔵書には人類の努力や想像力の歴史だけではなく、現在の流行、社会の発展を映し出すものも含めるべきである。

図書やサービスは、イデオロギー的、政治的、あるいは宗教的検閲や営利的圧力にも屈してはならない。

地域社会のニーズに応じて対象や優先順位、サービス内容を定めた明確な方針が策定されなければならない。公共図書館は効果的に組織され、専門的な基準で運営されなければならない。

利用者グループ、様々な職業の人々、地方、地域、全国さらに国際的レベルにも及ぶパートナーとの協力が不可欠である。

地域社会のすべての人々がサービスを実際に利用できなければならない。便利な場所にあり、快適な読書学習施設があり、また、テクノロジー機器や利用しやすい開館時間を考慮しなくてはならない。これには図書館に来ることが出来ない人たちへのアウトリーチ・サービスも含まれる。

図書館のサービスは地方または都市それぞれ異なったニーズも取り入れなければならない。

図書館員は利用者と図書の橋渡しの役割を担い、図書館員の職業訓練、研修はふさわしいサービスを提供するために不可欠である。

全ての人々が図書館のサービスから利益を受るために、アウトリーチ及び利用者教育プログラムを実施しなくてはならない。

付録3

読者憲章

1992年インドのニューデリーで開催された第23回国際出版社協会会議で、国際委員会は以下の条文を採択し、後にユネスコで承認された。

掲載者注:
原本に「the 23rd Congress of the International Publishers Association held in New Delhi. India, in January, 1992,」とあったため、そのまま訳出したが、 1992年にデリーで開催された大会は第24回で、正しくは「the 24th Congress of the International Publishers Association held in New Delhi. India, in January, 1992」である。
なお、本ガイドラインに引用されているのは、読書憲章(Charter for the Reader)の一部である。
  • 第1条:読む権利
  • 第2条:読む機会
  • 第3条:支援と奨励
  • 第4条:情報と協力
  • 第5条:結論

第1条

本は知識を伝達し、考えを伝えるのに著しく効果があり、読むことは思想の発展と、市民としての社会参加を最大限に奨励すると確信する。

そして、

世界中の教育スタンダードに対する関心が高まったこと、また、世界から未だに文盲を根絶するのに成功しておらず、それが社会的隔離を生み出していることにかんがみ、

読書は普遍的権利だということを再び主張するものである。

読書は様々な面で影響を及ぼす

1.1文化的、科学的影響

本だけでなくあらゆる出版物を読むことは、我々の文化的、科学的遺産の鍵であり、国際理解と他の文化に対する関心を促進する。

1.2社会的影響

読書は現代社会に完全に参加するための必要条件である。

1.3経済的影響

読書力があることにより経済的成功に重要な貢献を果たす。企業は社員のコミュニーケション・スキル、特に読解力を改善するトレーニングにかなりの投資をする。新しいテクノロジーは読むことに関する能力をかなり要求し、それが欠如していると深刻な進歩の妨げとなる。

1.4民主的影響

民主的社会では、情報を自由に交換でき、印刷された言葉は個人の批判能力に欠かせない要素であり、社会には多元的な見方が行き渡っていることを保障する最も効果的な手段である。民主主義とは人々に情報が行き渡って初めて成り立つ。

1.5個人的創造性

読書は、個人的発達と外の世界と他の人を観察するのに欠かせない。また、読書は楽しい余暇活動である。(心と想像力を活発にする)そして、必要なら、日々の雑事から解放してくれ、内面を成長させ、可能性を広げてくれる。幼少時代からの、本から広がる想像力の発達はあなどれない。

4.2読書支援

どのような状況であろうと全ての人々が本を利用し、読書を可能にするためには、図書館、出版社、書籍販売者が、読書を促進する役目を担っているあらゆる文化的、教育的、社会団体と協力する必要がある。このような公的または私的機関の協力により普遍的な読書のニーズを満たすことができる。

あらゆるタイプまた、社会レベルにおいても読書環境は作り出されるべきで、それは幼年期から始まり、学校及び家庭教育、生涯教育にまで広がり、少数言語グループや移民、読むことが遅い人たち、視覚障害者などあらゆる読者を対象にするべきである。

第5条:結論

読書は人間性の精神的源であり、自信を持って未来に前進することができる。読書は全世界の関心と支援を必要とし、またそれに値する価値を持つ。

付録4

ディスレクシアの人たちと図書館

1996年に出版されたStaffan Ekegren氏の“Det var ju inte dum jag var.13 dyslektiker begar ordet.”「私はばかじゃなかった。13人のディスレクシアの要求」より。

1996年から1997年、スウェーデンにおける全国ディスレクシアキャンペーンで、4つの図書館がディスレクシアの人たちのニーズを図書館がどのように満たすのかについて1冊の本にまとめた。読み書きが難しい人たちは、めったに図書館に来ない。また、もし来たとしても、図書館員に手伝って欲しいと言う人はいない。幼い頃から「ばか」と言う言葉で傷つけられてきたからだ。図書館はディスレクシアの人たちが、その障害を隠すことが難しい場所のひとつだ。

表紙からの抜粋:

「これは、自分のことを愚かだと感じていた、実際にはそうではない13人の証言である。彼らはディスレクシアで、その人目につかない障害により何十万の人たちが自分のことを、恥ずかしいと感じている。しかし、図書館こそ恥じるべきだ。13人のディスレクシアの人たちがこっそりと図書館を訪れるという実験をした。彼らは、自らの恐れだけではなく、彼らに敵対する社会に直面した。」

アンジェリカ 21歳学生(p.97-99)

私はどこを読めばいいかわからなかった。読むことができなかったのです。

何も言わずに図書館員は私の方にコンピューターのスクリーンを向けた。私が見るとでも思ったのか。でも、何故?これは私が尋ねた本なのだろうか?

「これを読んで、あなたが探している本を書いて下さい」

本?子どもの頃、時計の見方を知らずに、でも時間を知りたかった時と同じだ。大人は時計を私に見せるので、私は自分で何時か考えなくてはならなかった。

でも、今は字だけだ、字がたくさん書いてあるスクリーンだ。どうやって読めというのか。ひとりでそのような画面を見るときは、名字の最初の文字を探し、その文字を使って本のタイトル、名前、出版社、出版年月日などを絞り込む。これら全てを読まなければならないとしたら、何年もかかってしまうだろう。

しかし、今このスクリーンでは、どこを読めばいいのかわからないし、読めないのだ。やってみようとも思わない。うろたえるだけだから。とにかく、もう十分惨めだった。コンピューターを私に向けながら、彼は話始めた。話しながら、Boris Lindkvistの本を指差した。「一番新しいのは、88年のです」と彼は言った。彼が指差した方を見てうなずき、わかったと示した。このようにして、全然わからないときも、わかったふりをするのだ。

「どの本が借りたいのですか。」静かに近寄って尋ねた。落ち着いて接してくれるのは助かる。緊張感を与えたり、落ち着かない状況や大混乱を起こさない人は助かる。「はい」と私は言った。彼は、なお落ち着いて、親切だ。彼は、私が借りることの出来る5冊のタイトルを読み上げたが、実際にはもっとあったと思う。最初と最後を覚えていたので、どちらにしようか考える。たぶんリストは年代順になっているのだろう。もちろん、私が借りたいのはLindkvistの一番新しい作品だった。
私は彼に、紙切れに題名を書いて下さいと頼んだ。それを見て、どこに本があるか尋ねた。彼は紙を取り、“Bの棚”と書いた。私はまだ、それはどこだろうと迷った。

ロジャー 42歳 障害者年金受給者

入ろうか、いや、よそうか。

図書館に着いたが、まだ車の中にいた。心の中で葛藤があった。やめるべきか、入るべきか。図書館は古くて、狭い部屋があるのだろう。暗くて、床から天井に本がぎっしりあって。先生が座っている学校の図書館のように。学校以来、そのような場所には行ったことがなかった。1度も。

どもって、言葉がでなくなるだろう、と私は考えた。ボーリングの本。たぶん人は立ち止まって、私を見るだろう。図書館員になんと言えばよいのか思いつかなかった。でも、それは中に足を踏み入れることに比べたら、たいしたことはない。

それから、ありったけの勇気を振り絞って、覚悟した。

実際には、中に入ると広々と感じた。そんなにたくさんの本はなく、本棚も重そうではなく、子どもの頃の記憶より小さいものだった。本棚は私に迫ってこない。それから、窓は大きくて、陽の光が降り注いでいた。

以前、グループの中で一人一人自分のことを話さなければならないミーティングがあった。みんなの前に座って、自分のことを話さなければならないのだ。できない、と思った。しくじるに違いない。でも、私は前に進み出た。ダメだ、何もしゃべれないだろうと思った。

でも、そのような考えは消えて、意外に簡単だった。図書館員の方に歩いて、言わなくてはならない。「私はほとんど読むことができません。ボーリングの本を探すのを手伝ってもらえますか。」そんなことはできない!

図書館を歩いてみよう。様子をうかがい、雰囲気に慣れ、この場所を実際に感じでみよう。

ほとんどの人は若い人たちだった。録音図書の方へ歩いて行った時、誰も私を見てはいなかったと思う。図書館の真中に立って、録音図書を見るのは簡単だった。暗くて隠れた場所ではなく、探しやすい場所にあった。暗い隅だと人目につきやすい。「何故、あの人、隅で録音図書を見ているのだろう。普通の人に見えるのに、何故そのようなものを見ているのだろう」

でも、ここでは他の人と同じように部屋の真中にいる。目立つことはない。目の見えない人は白い杖を持っているし、耳の聞こえない人は補聴器がある。でも、私の問題は書いたり、読んだりしなければわからないのだ。ひどく感情的になり、緊張するのだ。一年生の時、いや、もっと前からわかっていたことだと人は考えるだろう。自分たちの出来のいい子どもを自慢したいのだ。

でも、私は今、図書館に足を踏み入れ、雰囲気にも慣れてきた。広々として、心地よく、録音図書も中央にある。さあ、次にすることは、図書館員のほうに行って、話をすることだ。

付録5

デンマークの公共図書館パンフレットの翻訳

表紙:

読むことが難しいですか?

図書館へようこそ

デンマーク Sollerod Public図書館

2ページ

「読みやすい図書」はいかかですか。

ディスレクシアの人たちやその他の問題で読むことが難しい人たちのために、「読みやすい図書」(子ども/大人向け)があります。テープがあるものもあります。

録音図書を聞いてみてください。
良質の録音図書なので、きっと楽しめるはずです。
様々なトピックの録音図書があります。小説もあります。
無料で本のリストを差し上げます。

3ページ

録音雑誌はいかがですか。

きっとお気に召すものがあるはずです。
自然、テクノロジー、歴史、旅行、ほかにもいろいろなカセット録音があります。
他の図書館から録音雑誌を取り寄せるお手伝いをいたします。
テープに録音したパンフレットがあります。
図書館で聞くことができます。
もし、あなたが欲しいものがここになければ、他の図書館や盲人図書館からお取り寄せします。

4ページ

テープに録音した新聞はいかがですか

  • 地元の新聞がテープで手に入ります。
  • 図書館が週に1度製作し、郵送します。費用はかかりません。
  • 図書館に来て、聞いてみてください。
  • あなたのために読むことも出来ます。
  • 何かご自分で読めないものがありますか。
  • 手紙ですか?
  • 説明書ですか?
  • 記事ですか?それとも?
  • どうぞ図書館に来てください。
  • 録音いたします。
  • このサービスは無料です。

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お待ちしております多くの人が、読むことが難しいことを知っています
中には全く読めない人もおられるでしょう。

  • 図書館には様々なおもしろいものがあります。
  • 使うのに費用はいりません。
  • 図書館に来て、私達に話してください。
  • あなたが楽しめるような本を探すお手伝いをいたします。
  • 中央図書館において面談時間をもうけています。

裏表紙をご覧下さい。

6ページ
中央図書館(Holte Midtpunkt23 2階)にお越し下さい。
火曜日 14時~16時、それ以外の時間にも予約により可能です。
電話番号 45 56 66 99
Gyda Skat Nielsen/Anne Bodil Christensen
アウトリーチサービス課

参考文献

書籍:

  • レジナ・シーシー「私はどこが悪いの?家庭と学校における学習障害」1995年ヨークプレス(P.O.Box 504, Timomium, Maryland 21094 www.yorkpress.com)
  • 発達性ディスレクシア「神経、知覚、遺伝メカニズム」クリストファー・チェイス、グレン・ローゼン、ゴードン・シャーマン編集 1996年 ヨークプレス
  • ベーブ・ホーンズバイ「ディスレクシアからの克服」ハイネマン 1985年
  • ダフィネ・ハーフォード「読めること、読めないこと ディスレクシアに対する疑問への答え」スクリブナー、リサ・デュリュー・ブック 1998年(1230 Avenue of the Americas, New York 10020 www.SimonSays.com
  • インターナショナル・ブックオブ・ディスレクシア ロビン・ソルター、イアン・スマイズ編集 ヨーロッパ・ディスレクシア協会、ワールド・ディスレクシア・ネットワーク協会 1997年
  • T.R Miles 「ディスレクシア 100年の歩み」T.R Miles,E.Miles著 第2版 OUP 1999
  • キャサリーン・ノセック「大人のディスレクシア、あなたの生活の管理方法」テイラー出版社 1997年(1550 West Mockingbird Lane, Dallas, Texas 75235 www.taylorpub.com
  • マーガレット・ローソン「様々なディスレクシアの表情」研究論文5 国際ディスレクシア協会 1988年(8600 LaSalle Road,Baltimore.Maryland 21286 www.interdys.org)
  • 「特異な読書障害、分析結果から」ブルース・シャピロ、パスカル・アカード、アーノルド・カプート著 ヨークプレス 1998年

定期刊行物

  • 「ディスレクシア-インターナショナル・ジャーナル・オブ・リサーチ・アンド・プラクティス」 T.R.Miles著 ジョン・ウィリー・アンド・サンズ社
  • 「ディスレクシア・ハンドブック」イアン・スマイズ編 英国ディスレクシア協会

ディスレクシア関連団体連絡先

  • International European Dyslexia Association(EDA)
    Bodenweg 21
    CH-8406 Winterthur,Switzerland
    Tel:+41 52 202 1707
    Fax:+41 52 202 1712
    E-Mail: susanne.bertschinger@bluewin.ch
    bertschinger@bmx.ch
  • International Dyslexia Association(IDA)
    8600 LaSalle Road Chester Building/Suite 382,
    Baltimore,MD 21286-2044 USA
    Tel:(410)296-0232 Fax:(410)321-5069
    E-Mail:exd@aol.com
    Web-site:www.interdys.org
  • Austria Oesterreichischer Bundesverband Legasthenie
    Rosenthalgasse 13/11,A-1140 Vienna,Austria
    Tel:+43 1 911 32 770
    Fax:+43 1 911 32 77 77
    Web-site:www.legastheine.org
  • Belgium APEDA Belgium
    Av.Du Globe 6 bte 11,1190 Bruxelles,Belgium
    Tel:+32 2 344 1013
  • Brasil Associacao Brasileria de Dislexia
    Av.Angelica 2318,12th Floor,001228-200
    Sao Paulo Brasil ,Tel/Fax:+55 11 258 75 68
  • Canada Learning Disabilities Association of Quebec-Dame AQETA
    (Association Quebecoise pour les Troubles D’Apprentissage)
    284 Notre Dame St.West,Suite 300,Motreal H2Y IT7 Canada
    Tel:+514 847 1324/Fax+514 281 5187
    Catalonia Associacio Catalana de Dislexia
    C/Canet NUM 4,08017 Barcelona,Spain
    Tel/Fax:+34 93 203 46
  • Croatia HUD Hrvatksa
    Kuslanova 59a,41000 Zabreb,Croatia
    Tel:+385 1 238 022 Fax:+385 1 229 950
  • Cyprus Cyprus Dyslexia Association
    Post Box 3367,1682 Nicosia,Cyprus
    Tel:+35 7 2 31 94 11 Fax:+35 7 2 31 82 99
    E-mail:dyslexia@cytanet.com.cy
  • Czech Republic Czech Dyslexia Association
    Svatoslavova 17,Praha 4-Nusle 140,00,Czech Republic
    Tel:+420 1 6913511 Fax:+420 2 6913511
    E-mail:zelinkova@mymail.cz
  • Denmark Ordblinde/Dysleksiforeningen i Danmark
    Kloverprisvej 10B,2650 Hvidovre,Denmark
    Tel:+43 36 75 10 88 Fax:+45 36 38 85 84
    E-mail: ordblind@e-box.dk
  • Finland HERO
    Vilhlmsgatan 4 B 13,00100 Helsingfors,Finland
    Tel:+358 0 6869 3500 Fax:+358 9 6869 3520
  • France Union Nationale France Dyslexie & Dysphasie
    28 Ave Arnold Netter,75012 Paris,France
    Tel:+33 1 73 64 10 Fax:+33 1 73 60 61
  • Germany Bundesverband Legasthenie
    Konigstrasse32,30175 Hannover,Germany
    Tel: +49 511 31 87 38 Fax: +49 511 31 87 39
    E-mail: BVLEGAST@aol.com
    Web-site: www.legasthenie.net
  • Greece Greek Dyslexia Association
    Iraklidon Street 41, 16673 Voula, Athens, Greece
    Tel: +30 1899 1817 Fax:+30 1960 4100
  • Hungary Dyslexias Gyermekert Egyesulet
    1114 Villanyi Ut 11-13, Budapest, Hungary
    Tel: +361 178 2781 Fax:+361 180 3795
    Staartdyslexia, Eszek Utca 5,1114 Budapest, Hungary
    Tel: +36 30 992 7764 Fax: +36 14 66 505
    E-mail: hegedusfam@matavnet.hu
  • Ireland Association for Children and Adults
    With Learning Disabilities
    Tel:+35 31 6790276 Fax: +35 31 6790273
    E-mail:acld@iol.ie
  • Israel International Dyslexia Association/Israel
    24A Alexander Hagadol,Post Box 6304,Hod Hasharon
    Israel 45241
    Tel: +972 974 09646 Fax: +972 974 03160
    E-mail: davidzvi@netvision.net.il
  • Italy Associazone Italiana Dislessia A.I.D.
    Via Argenti,8, 40124 Bologna,Italy
    Tel: +39 51 380 924 Fax:+39 51 6476 637 
    E-Mail: a.i.d@dislessie.it
  • Luxembourg DYSPEL
    21 rue de Luxembourg, L-5364 Schrassig, Luximbourg
    Tel/Fax: +352 35 9769
  • Malta The Dyslexia Association
    San Pawl Tat Targa, Naxxar, NXR 06, Malta
    Tel: +356 41 33 05 Fax: +356 41 36 74
  • Netherland Stichting Dyslexie Nederland
    Oudezijds Voorburgwal 153, 1012 ES Amsterdam.
    The Netherlands
    Tel: +3120 6272106
    E-mail: henneman@euronet.nl
  • Norway Dysleksiforbundet i Norge
    Box 8731 Youngstorget,0028 Oslo, Norway
    Tel: +47 22 33 442 75 Fax: +47 22 42 95 54
    E-mail: henning@dysleksiforbundet.no
  • Philippines The Philippine Dyslexia Foundation
    28 7th Street, New Manila, Quezon City, Philippines
    Tel: +632 416 9285 Fax: +632 724 3871
    E-mail: phil_dyslexia_foundation@hotmail.com
  • Poland Polski Towarzystwo Dysleksji
    Pomorska 68, 80 343 Gdansk, Poland
    Tel/Fax: psymbg@univ.gda.pl
  • Scotland Scottish Dyslexia Association
    Unit 3, Stirling Business Centre,
    Wellgreen, Stirling FK8 2DZ, Scotland,UK
    Tel: +44 1786 446650 Fax: +44 1786 471235
    E-mail: dyslexia.scotland@dial.pipex.com
  • Spain Association de Padres Ninos Con Dyslexia
    Plaza San Amaro 7, 28020 Madrid, Spain
    Tel./Fax: +341 571 97 18
  • Sweden FMLS,
    Brahegatan 20, 114 37 Stockholm, Sweden
    Tel.: +46 8 665 17 00 Fax: +46 8 660 79 77
  • Foreldraforeningen for Dyslektiska Barn
    Surbrunnsgatan 42 1 tr. Og, S-113 48 Stockholm, Sweden
    Tel.: +46 8 612 06 56 Fax: +46 8 612 33 77
    E-mail:e-postdyslexi@fob.se
  • Switzerland Verband Dyslexie Schweiz
    Postfach 1270, 8071 Zurich, Switzerland
    Tel.: +41 52 345 04 61
    Fax: +41 52 345 04 62
    E-mail: dyslexie@swissonline.ch
  • United Kingdom British Dyslexia Association
    98 London Road, Reading, Berkshire RG1 5AU, England
    Tel.: +44 118 966 2677
    Fas: +44 118 935 1927
    E-mail: admin@bda-dyslexiahelp-bda.demon.co.uk

ディスレクシア、または特異的な学習障害は、文字を読むという世界においては深刻な障害である。ディスレクシアは外見上はそうとはわからないので、多くの人はディスレクシアの人々が抱える問題を理解できない。視覚障害者や身体障害者はその障害がわかりやすい。

ディスレクシアの人たちの障害はわかりにくいので、図書館で特別な配慮が必要なことが理解されにくい。このような障害を持った人は地域に数多くおり、図書館は彼らが他の人と同じように情報にアクセスできるよう支援しなくてはならない。