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視覚障害者図書館および情報サービス事業の資金調達および管理システム:国際事例研究

第一部:概略報告書

障壁

視覚障害者に対し、よいサービスを提供する上で障壁となるものとして、繰り返し指摘されてきたのは、資金調達レベルと著作権の問題であるが、これらはどちらも国境を越えて発生する問題である。著作権の制限は、たとえば、代替フォ-マットによる資料の国際的なリソースシェアリングに対する障壁など、さまざまな形があることが指摘されている(カナダ、スウェーデン、およびその他の国々)。

しかし、以下のようなばらつきも見られる。

  • 各機関の間での調整不足(イギリス)
  • デジタル化がもたらすすべての可能性への理解の不足(デンマーク)
  • 印刷と同時に適切なフォーマットによる代替物が製作できるように、作業可能なデジタルファイルをタイムリーに入手することが不可能(カナダ)
  • 印刷字を読めない障害がある人々のためのDAISYプレーヤーの利用可能性に関する法的見解を明確にする必要がある。(オランダ)
  • 潜在的な後援者にサービス事業を認識させる。(アメリカ合衆国)
  • 学校職員の研修不足(オーストラリア)
  • 文献を代替フォーマットでタイムリーに提供することに関して問題を引き起こす、大学職員の意識の不足(イギリス、オーストラリア)
  • 現在実施されているデータ保護や、全国各地の当局でのICTによる手続きから、資料を利用可能にするという考えがぬけてしまっている場合が多い。全国的な政策や指標により、図書館と地域のICT部門あるいはプロバイダーとの、困難を伴うことが多い関係を回避する(イギリス公共図書館)。