講師・コーディネーター紹介
■講師紹介
(1)Chapal Khasnabis(チャパル カスナビス)氏
現職
世界保健機関(WHO)
暴力・傷害防止・障害部 (Department of Violence and Injury Prevention and Disability)
障害とリハビリテーションチーム (Disability and Rehabilitation Team)
技術専門家 (Technical Officer)
PROFILE
1979年、インド・ムンバイのAll India Institute of Physical Medicine & Rehabilitation の義肢装具エンジニアリング学部を卒業。その後、インド社会福祉省下の国立身体障害者研究所(National Institute for the Orthopedically Handicapped)の創立メンバーの一人として参画し、バイオ・エンジニアリング部長まで務めた。
15年間の在職中に義肢装具分野の学位取得コースを創設。1994年に退職し、モビリティ・インディア(Mobility India)というNGOを設立。大きな成功を収めている。モビリティ・インディアは今日では特にアジア、アフリカの途上国の障害とリハビリテーションに関する重要なリソース・センターになっている。
多くの国際NGOに協力し、ネパール、バングラデシュ、スリランカ、モンゴル、ベトナム、ガイアナ、シエラレオネなどを含む多数の途上国で援助活動を行った。
現在は、世界保健機関の暴力・傷害予防・障害部、障害とリハビリテーション・チームの技術専門家として、CBRと福祉機器の普及に取り組む一方でCBRガイドライン作成に尽力している。各国政府、現地NGOや国際NGO、国連機関との30年以上にも及ぶとの協働経験を活かしながら、リハビリテーション・サービスへのアクセス促進、障害者の移動アクセスの向上、CBRと他の開発部門との連携に貢献している。
(2)Raja Pratap Kumar(ラジャ プラタップ クマール)氏
現職
農村貧困撲滅協会(Elimination of Rural Poverty, IKP) プロジェクト・マネージャー
PROFILE
英語名:Raja Pratap Kumar Chuttugalla。1967年4月1日、アンドラ・プラデシュ州 Malakapalli村に生まれる。西Godavari地区にて初等・高等教育を受ける。1993年、Nagarjuna 大学にてソーシャルワーク修士号を修得。
〔修士論文: Socio & Economic Conditions of the RELLI (Manual Scavangers) Community in Vijayawada〕
【主な活動内容】
1993年
YMCA Hyderabadのストリート・チルドレン・プロジェクトにて、ソーシャルワーカーとして勤務。
1994年
Girijan Rural Development Society, Orvakal Kurnoolのプロジェクト・オフィサーとして、少数民族やダリット女性の自助グループ運営促進に携わる。
1995年~2000年
Vegesna Foundationでは、プロジェクト・コーディネーターとして、スラムや農村に住む障害児のための活動に従事。周辺の村々にCBRを導入する。
2000年~2003年
COMMITMENTSのプロジェクト・コーディネーターとして、CBRを実施。アンドラ・プラデシュ州政府は、このCBR事業の成果を認め、全州でCBRを展開すると決定し、世界銀行の支援を得る。
2003年より、世界銀行の貧困削減事業(2003年~2008年)の実施団体である農村貧困撲滅協会のプロジェクト・マネージャーとして、CBR運営全般(計画、実施、モニタリング、評価)に携わっている。農村レベルでは自助グループ、地区での連合体など、コミュニティ組織の形成、持続的成長のための支援、スタッフの評価と教育を行う。また、知的障害者のための特別学校AASHADEEPや、障害をもつ貧困者や孤児のための家ASAARAを運営する連合運営者や文化委員会のマネージメント力強化に努めている。
(3)中村 信太郎(なかむら しんたろう)氏
現職
独立行政法人 国際協力機構 (JICA) シリアCBR事業推進プロジェクト専門家
PROFILE
1965年生まれ。1987年東京大学法学部を卒業し、厚生省(当時)に入省。大臣官房、薬務局(当時)、障害保健福祉部等での勤務、米国コロンビア大学大学院への留学(経営学修士)、京都府保健福祉部、国家公務員共済組合連合会病院部等への出向を経て、2004年から2007年までラオス労働社会福祉省政策アドバイザー。
2007年厚生労働省大臣官房企画官、2008年同省を退官後、同年よりJICA(独立行政法人国際協力機構)長期専門家としてシリアにてCBR推進に従事。
(4)田畑 美智子(たばた みちこ)氏
現職
世界盲人連合 アジア太平洋地域代表執行委員
社会福祉法人 日本盲人会連合 国際委員
PROFILE
- 筑波大学附属盲学校(現・筑波大学附属特別支援学校)高等部普通科卒業。在学中、米国テキサス州立盲学校に1年留学。
- 明治学院大学文学部英文学科卒業後、民間金融機関に就職、現在に至る。海外の視覚障害者との交流などに関わる傍ら、環境・貧困・人権等のNGOに参加。
- 2003年より日本盲人会連合国際委員として世界盲人連合の活動に参加。
- 2004年~2008年、 世界盲人連合アジア太平洋地域協議会会計担当理事。
- 2008年より、世界盲人連合アジア太平洋地域代表理事、東アジア地区委員長、機関紙編集長。
(5)尻無浜 博幸(しりなしはま ひろゆき)氏
現職
松本大学 総合経営学部 観光ホスピタリティ学科 准教授
PROFILE
鹿児島県阿久根市出身。職歴は、介護福祉士養成校の専任教員や病院の管理運営者を経て、平成18年4月より現職。専門は社会福祉学(障害者雇用)。研究課題は、地域ケアシステムとソーシャル・ビジネス。
その他職として、長野県ボランティア地域活動センター運営委員、松本市福祉ひろば(地域福祉)専門員会長、アクネ大使など。
主な著書は、社会福祉士シリーズ「福祉行財政と福祉計画」(弘文堂)、社会福祉士国家試験対策用語辞典など。2009年8月で通算8年間、インド/コルカタのマザー・テレサの施設「死を待つ人の家」でボランティア活動をしている。
(6)西尾 雄志(にしお たけし)氏
現職
早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター 助教
PROFILE
早稲田大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学。同大学平山郁夫記念ボランティアセンター客員講師(インストラクター)、社会科学総合学術院助手を経て現職。専攻はボランティア論、社会運動論。早稲田大学ボランティアセンターでは、ハンセン病問題プロジェクトを担当。
学生時代よりFIWC(フレンズ国際ワークキャンプ)関東委員会メンバーとして、ワークキャンプ(労働奉仕型ボランティア活動)に参加。現在は、中国のハンセン病回復村でのワークキャンプ活動の支援に携わる。ハンセン病回復者と若者との交流を描いたルポ「散るもよし 今を盛りの 櫻かな」で、第17回週刊金曜日ルポ大賞優秀賞受賞。
主な著作として、「意味、シンボル、ボランティア-中国ハンセン病村における活動」田村正勝編著『ボランティア論-共生の理念と実践』(ミネルヴァ書房)、「ボランティアにおけるアイデンティティ構築の両義性―『新しい公共空間』と大学ボランティアセンター」『ボランティア学習研究 第8号』(日本ボランティア学習協会)、編著として『ワークキャンプ-ボランティアの源流』(早稲田大学平山郁夫記念ボランティアセンター)などがある。
■コーディネーター紹介
(1)高嶺 豊(たかみね ゆたか) 氏
現職
琉球大学 法文学部 教授
PROFILE
1948年沖縄県に生まれる。
17歳の時体操の練習中に鉄棒より落下、脊髄を損傷し下半身マヒとなり、以後車いすを使用する。1974年に州立ハワイ大学に留学、心理学学士号修得後、保健学とソーシャルワーク学の修士号を修める。卒後、ハワイ自立生活センターで主任カウンセラーとし4年間務める。
1985年に帰国、日米の障害者運動の掛け橋的な活動に従事する。1987年から3年間横浜市総合リハビリテーションセンターに勤務。1990年より、障害者問題専門官としてタイ、バンコクの国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)の社会開発部に赴任し、アジア太平洋地域諸国の障害者政策の樹立促進、障害者自身の自助運動への支援、障害者団体の組織化等に活躍した。
また、1993年から始まった「アジア太平洋障害者の10年」の事務局の責任者として、その推進に寄与した。また、延長されたアジア太平洋障害者の10年(2003年-2012年)の枠組みであるびわこミレニアムフレームワークの作成の中心的な役割を果たし、2003年3月に国連エスキャップを退官する。2003年4月、琉球大学法文学部教授に就任する。
(2)沼田 千妤子(ぬまた ちよこ) 氏
現職
社団法人 日本発達障害福祉連盟理事・事務局長
PROFILE
- 最終学歴:日本福祉大学大学院国際社会開発研究科修了
- 社会的活動:JICA障害者支援課題別支援委員、NHK厚生文化事業団評議員、JANNET幹事等
- 国際協力事業主な活動: JICA集団研修事業「地域住民による知的障害者支援コース」コース・リーダー、知的障害者の就労の場としてのベーカリー建設事業(フィリピン)プロジェクト・マネージャー、CBRコーディネーター養成事業(タイおよびカンボジア)プロジェクト・マネージャー、ホンデユラス自閉症児療育技術移転事業プロジェクト・マネージャー、JICA「障害児の親の鬱に関する比較文化(タイ、マレーシア、コロンビア、ブラジル)研究」事業コーディネーター、「地域住民による知的障害者支援+地域開発事業(カンボジア)」プロジェクト・マネージャー等