災害時におけるNHKの字幕・解説・手話への取り組みについて テキスト
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災害時におけるNHKの字幕・解説・手話への取り組みについて
平成23年7月2日(土)
日本放送協会
編成局計画管理部
森本清文
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NHKの東日本大震災報道
3月11日(金)14時46分 地震発生
発災2分後の14時48分からテレビ・ラジオすべての波で報道開始。以後3日間は震災関連のニュース・番組に徹して放送
総合テレビ(衛星第1テレビ同時放送)・・・18日まで1週間24時間体制で放送
教育テレビ(衛星第2テレビ同時放送)・・・14日から子ども向け番組を放送。
それ以外は安否情報、生活情報、手話ニュースなど
FM・・・安否情報やラジオ第1と同時放送での震災関連ニュース
ライブストリーミング、インターネットなど・・・総合テレビ、教育テレビ
(安否・生活情報のみ)、ラジオ第1はインターネットで同時再送信を実施。
NHKオンラインで安否情報検索サービス、ツイッターアカウントでの情報発信など
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字幕・解説・手話の取り組み
字幕放送
地震発生から23分後の15時09分30秒から生字幕を開始
3月11日は15:09~17:46、19:00~20:00、21:00~22:00で字幕を付与
11日の発災~17日までの1週間でのべ約40時間に字幕を付与(通常時のおよそ2倍)
15日~18日の15:00~16:00では音声自動認識装置を活用し字幕放送を実施
解説放送・手話番組
手話ニュースを増やし1日4回放送。7月まで継続予定
Eテレ「福祉ネットワーク」、「きらっと生きる」で震災特集を組み、字幕・手話・解説を付与
官邸会見の中継では手話通訳者をワイプ画面表示
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今後の取り組み1
NHKは放送だけでなく、データ放送、インターネット、携帯電話などあらゆる伝送手段で情報発信を強化していく方針(ユニバーサルなサービスを「いつでもどこでも」)
字幕放送
○定時ニュース枠への字幕付与の段階的拡大
いざというときに字幕を延長して付与できるよう字幕付与の定時のニュース枠を増やし、できるだけはやくそして長く字幕を付与できる体制を整備
○音声自動認識装置のいっそうの活用
今回の震災で一部トライアルで実施。23年度中の導入を目指しており、24年3月頃を目途に15時ニュース等に投入予定(徐々に拡充)
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今後の取り組み2
テレビ画面の工夫
○画面表示だけでも情報がわかるよう工夫
(例)津波到達予想時刻の一覧表示、被災地域の地図への震度表示
○L字スーパーの活用
(例)東日本大震災では、L字スーパーを最大で3重としてできるだけ多くの情報を文字で伝達
データ放送
○放送内容を文字で掲載
- 放送で読み上げる内容をほぼ掲載、場合によっては放送より早く掲載
○きめ細かい情報の提供
- 気象情報、地震・津波、大雨雷突風情報など
○地域独自の取り組みも実施
(例)沖縄局では台風の位置や進路図を拡大し、地点名を表示するなどよりきめ細かく対応
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地震・津波データ放送(イメージ画面)
固定テレビデータ放送
ワンセグデータ放送
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東日本大震災で展開したデータ放送
◆TVCML避難情報コンテンツ
和歌山局では、和歌山県からTVCMフォーマットで配信された避難情報を2~3分後にコンテンツに展開。
◆くらし安全情報<緊急モード>
(仙台・盛岡・福島・青森・水戸)
自治体のお知らせや防災に役立つ情報を伝える「くらし安全情報」を、災害時用の“緊急モード”に切り替えて放送
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防災気象データ放送
お住まいの地域ごとにきめの細かい情報を必要な時に、じっくりと確認できる
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台風情報 データ放送
求める時にdボタンを押して、入手できるのが特長
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今後の取り組み3
インターネット等
○東日本大震災ではNHKオンラインを特別編集
- 災害関連情報や各放送局の災害・ニュースを掲載
- そのほかの災害時でも特設ページを適宜設け対応
(例)2009年の桜島噴火情報の提供、2011年新燃岳のライブストリーミング
○主要ニュースはデータ放送とほぼ同時に掲載(2011年6月~)
○ローカルニュースの各局のホームページ掲載
- 動画と読み上げた内容がセットでわかるよう掲載。現在は長野で試行を実施。
25年度を目途に全国展開
★ニュースのホームページ「NHK NEWS WEB」
★NHK各放送局のホームページ
http://www.nhk.or.jp/toppage/zenkoku/