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2012年度CBRセミナー CBR vs三方よし 報告書

◆CBRセミナー
CBR vs三方よし

◆ 進行説明

司会 時間になりましたのでCBRセミナーを始めたいと思います。本日は日本障害者リハビリテーション協会主催のこのセミナーにお集まりいただきまして、誠にありがとうございます。このCBRセミナーは、ここ数年前から開催していまして、その都度、海外から著名な方をお招きし途上国でのお話を聞くという会を続けてまいりました。本日のタイトルは「CBR vs三方よし」。いずれも耳なれない言葉と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

この中でCBRを聞いたということがあるという方、どのくらいいらっしゃいますか? かなり手が挙がってらっしゃいます。ありがとうございます。ではもう一つ、三方よし。これについて聞いたことがあるという方? ああ、ずいぶんいらっしゃいますね。ありがとうございました。それぞれどういうことなのか、これからスピーカーの皆様からゆっくりお話を聞いていただければと思います。

まず開会に先立ちまして、開会の挨拶を、私ども主催者を代表しまして、副会長の松井亮輔よりさしあげます。

◆ 開会あいさつ

松井 どうもおはようございます。紹介がありましたが、日本障害者リハビリテーション協会副会長の松井です。私自身は、かつて国際労働機関(ILO)アジア太平洋地域総局(バンコク)に勤務し、アジア太平洋地域における職業分野でのCBRにも携わったことがあります。現在はアジア太平洋障害フォーラム(APDF)といって、アジア太平洋地域の約40の障害関係団体から構成される組織がございますけれども、その事務局長として、アジア太平洋障害者の10年の推進にNGOサイドからかかわってきたということです。

今日はピーター・コールリッジさんをお招きして、CBR分野の国際的な取り組みがどうなっているのかについて講演をしていただきます。コールリッジさんに伺うと、今回初めて日本にみえたということですが、コールリッジさんの著書については、中西由起子さんが訳されたものがございますので、恐らく今日参加されておられるかなりの方が読まれているのではないかと思います。そういう意味で今日コールリッジさんから直接お話が伺えるのは、私達としても大変光栄に思います。

それから今日は東近江市のほうから3名の方においでいだたいて、国内における地域づくりがどのようにすすめられているのかについてお伺いできることを大変うれしく思います。CBRというのは決して途上国だけのテーマではなくて、地域づくりという意味では日本も、これからますます取り組んでいくべき課題だろうと思います。

ご承知のように国連の障害者権利条約の中でも、国際協力、特に中でもインクルーシブ開発について言及されておりますし、来年9月の国連総会に合わせて、障害と開発に関する世界サミットというのが行われることになっています。これはこれまで国連が進めてきた開発目標、ミレニアム・デベロップメント・ゴール(MDG)に障害が含まれていなかったんですけれども、障害をきちんと、その中に位置づけるということが意図されているわけです。つまり、これまで障害の問題は別個に扱ってきたことが、地域の開発の中にきちんと位置づけるということです。CBID、つまり障害と開発ということが、これからの大きなテーマになると思われますので、そういう意味でもこのセミナーが、非常に有意義な機会になるように願っております。最後までご参加くださるよう、よろしくお願いします。