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特集/精神障害者のリハビリテーション

わが国における精神障害者リハビリテーションの現状と課題

蜂矢 英彦*

はじめに

 すでに30年からの歴史を刻もうとしている精神障害者リハビリテーションなのだが、わが国では今でも、他科の医療関係者の中から「精神科にもそんな領域があるのか」などという質問が出たりする。いや、世間一般には「いったん精神病になったら一生治らない」と思っている人がまだ大勢いるのが現実なのである。

 もちろん本誌の読者諸賢の中にそんな方がおられるはずはないが、精神障害者リハビリテーションの現状にふれる前に、なぜ精神障害者にもそれが必要なのかを復習しておく必要があるだろう。すでにご承知の方々には蛇足になるのをご容赦いただいて、ここから始めたい。

1.精神病はどこまで治るか

 一口に精神病といってもさまざまな疾患があるのだが、リハビリテーションの主対象となるのは精神分裂病である。

 人類の0.7%前後に起こるとされ、精神病の中でも最も数の多い精神分裂病は、現在の治療水準でどの程度まで治しうるものなのか。群馬大学グループが20年以上の歳月をかけて行った長期経過研究の結果によると、幻覚妄想状態や興奮状態で入院治療を必要とした精神分裂病でも、20年後にはそのうちの40%弱が社会的自立を果たしていることが分かる。実際、標準的な治療を実施している精神病院では、新入院患者の90%以上が1年以内に退院しているのである。

 精神科の治療は薬物療法、精神療法ならびにリハビリテーション(病院内では生活療法と呼ばれている)の3本柱から成り立っているが、自立群の患者たちの殆どは薬物療法で軽快している。病状の軽快後には言語的な精神療法も実施しやすい。

 一方、約25%は長期にわたって入院したままである。薬物は幻覚や興奮などのいわゆる陽性症状には有効なのだが、思考障害や感情・意欲障害などの陰性症状にはあまり効果がない。それでも1年以内に退院できなかった10%のうち、半数は2~3年後には軽快退院するのだが、5%ほどが治療効果なく残留する。この5%が毎年蓄積して、精神病院入院患者の半数以上を占めているのが現実なのである。

 薬物療法の効かない陰性症状に対しては、昔から作業やレクリエーションを主とする生活療法が有効とされ、良心的な病院では院内リハビリテーション活動が実施されてきた。

 ところで、自立群と入院患者群の中間にあって、就労自立したかと思うと再発・再入院したりして、経過が動揺して安定しない群が30%以上いる(この中には自殺者も少なくない)。この患者たちが地域活動を含む精神科リハビリテーションの主対象となる。退院者がふえるにつれて、病院内の活動だけでは不足なので、後述するようなさまざまな工夫がされてきた。

 以上の経過からみて、精神分裂病の60~70%が慢性の経過を辿り、リハビリテーションが必要となることはお分かりいただけたと思うが、われわれは彼らの何に対して、どのように働きかけてきたのであろうか。

2.慢性疾患としての精神分裂病者

 精神分裂病の中には発症1回きりとか、短期間の再発を2~3回繰返しただけで完全に治癒するタイプもある。しかし、1年以内に退院した患者の半数近くが3年以内に再発・再入院している。外来治療を継続していてもなお、再発を免れない者も少なくない。しかも再発の度に軽快しにくくなったりして、結局3分の2が慢性化する。

 慢性疾患はなかなか完治しない。その代表が成人病であろう。成人病に対してわれわれは、病気の全治を狙うのではなく、病相のコントロールをし、病気とうまくつきあいながら社会生活が送れるように援助する。慢性化した精神分裂病にも似たようなことがいえる。

 われわれは、外来治療やその拡充ともいえるデイ・ケアなどを中心にアフター・ケアを行い、病相をコントロールし、再発を予防してきた。これはいわば医学モデルに基づいた対応である。

 しかし、これによって病状が安定し、生活能力がある程度回復しても、それだけで精神分裂病者のすべてがただちに就労・就学できるわけではないし、住まいが保障されるわけでもない。精神病院を退院した患者たちは、職場を求めても、アパートを探しても、病歴を理由に断わられてしまう。もちろんこれまでにも厚生省は図のように通院患者リハビリテーション事業という名の職親制度を作ったり、永住できる施設として社会生活適応施設(現在の援護寮)を制度化したりしてきた。しかし、基礎になる法を作らず、しかも医学的リハビリテーションの範囲内にとどめられた施策には限界があり、どちらもあまり発展しなかった。

 結局、国の施策を当てにできないと考えた民間病院や家族会などの民間団体が、みずからの手で共同住居や共同作業所を設立し始め、こちらのほうが発展することになった。しかし、職業や住居の提供はどう考えても医療ではないから、厚生省精神保健課も自治体もなかなか助成に踏み切らず、したがって民間団体は財政上たいへんな苦労を背負いこむことになった。福祉的な施策は、そもそも医学モデルを根拠にして実現できるはずがなかったのである。この状況を打開するための理論的根拠として、障害モデルが必要となった。

3.障害者としての精神分裂病者

 入院治療を必要とする患者の多くは、興奮したり幻覚妄想に悩まされたりしているが、急性症状の殆どは前述のように薬物療法によって数週間から数ヵ月の間に軽快する。これで全治すれば障害は残らないのだが、興奮や幻覚などの陽性症状がおさまった後に、しばしば陰性症状を主とした情意鈍麻状態が続く。当然のことながら生活上に障害をきたす。これには薬物があまり効かない。薬物療法の標的が病気の症状なのに対して、リハビリテーション活動の標的は精神病の結果として起こった障害だといってよかろう。障害への対応とともに、再発防止のために病気に対する治療を継続しなければならない点では、成人病などによる内部障害やリウマチに似ている。

 身体障害者福祉法が審議された参議院社会労働委員会で、障害の種別による差異への疑義に対して厚生大臣が「精神障害の場合は、これは医学的保護の下におく必要があり、また、その医学的保護の中から回復した場合は普通になって社会復帰でき………」などと非現実的な答弁をしたのは1984年4月のことであったが、2年余りたった1986年7月には、精神保健法改正のために開催された公衆衛生審議会が、厚生大臣に具申した意見書の中で「衛生部門と福祉部門の連携に当たっては、精神障害者が単なる病者というだけでなく、社会生活遂行上の困難、不自由、不利益を有する障害者であるという点を共通理解とする必要があるということはいうまでもない」と言い、国レベルでも大きな転換がされたのであった。この考え方に基づけば、精神障害者も他領域の障害者と同等の権利が享受できて当然である。しかし、この考え方は法の中でも法を支える予算面でも、十分に生かされているとは言い難い。

4.医療的な対応の現状と課題

 精神病院を退院はしたものの、病状が軽快しただけでは自立できない在宅者に対して、通所訓練のためのデイ・ケア施設と生活訓練のための宿泊施設を総合的に用意した社会復帰医療施設は、川崎市リハビリテーション医療センター(以下RC)を皮切りに、翌1972年に世田谷RC(現中部総合精神保健センター)、5年後に岡山県内尾RCが設立された。しかし、それ以後北海道に音更RCが作られただけで久しく停滞し、最近になってようやく埼玉県、札幌市に設置され、目下滋賀県、横浜市で建設計画が進んでいるとはいえ、その歩みは遅々たるものである。

 上記の施設は図の下段、左から2番目のものに当たる。発足当時は厚生省によって「精神障害回復者社会復帰施設」と名づけられていたが、精神保健法改正後、「デイ・ケア施設併設型の援護寮」と呼称されている。同じく社会復帰施設といっても、デイ・ケア施設は医療型、援護寮や福祉ホームは福祉型と定義されたわけである。福祉型の施設については次節で述べることとし、まず医療型の施設について現状を述べることにしよう。

 図の下段、左端に精神科デイ・ケア施設とあるのがそれである。施設基準が決められており、認可を受けてはじめて診療報酬が徴収できる。公的な精神科デイ・ケア施設は、独立型が2ヵ所、精神保健センター付設型が5ヵ所、国公立病院付設型が42ヵ所で、援護寮と併設されているデイ・ケアを含めても、公的なデイ・ケア施設の利用者数はせいぜい2,300人程度である。

図 精神障害者対策の概要(平成2年度)

図 精神障害者対策の概要(平成2年度)

 図にみるようにデイ・ケアは全国で186ヵ所を数えるが、その4分の3は民間病院付設型であり、その利用者は約5,000人となる。法改正のための公衆衛生審議会に先立って開かれた「社会復帰問題に関する検討委員会」報告書に付された必要数(国立精神保健研究所の試算)によれば、デイ・ケアを必要とする精神障害者は38,000人とされている。公私合計しても7,000人程度しか利用できない現状のままではどうにもならない。

 もっとも、福岡大学等の厚生省精神保健研究によれば、上記の認可施設と殆ど同数の無認可デイ・ケア施設があり、医療報酬なしに診療活動の一部としてデイ・ケアを実施している(東京では行政が補助している)ということだから、それらを合わせると12,000人が利用していることになる。

 精神科医療の主流が精神病院入院治療中心から短期入院・外来治療重視に変容するにつれて、デイ・ケアの需要は高まっており、今後もデイ・ケア施設は急速にふえ続けるであろう。自治体に対しては、大都市ではRCの、中都市では独立型のデイ・ケア施設の設置を望みたい。また、国に対しては自治体への義務づけとともに、民間病院がデイ・ケア施設を設置運営しやすいよう、診療報酬の適正な引き上げを望みたい。

 なおこの他に、精神保健センターや保健所が実施している基準外のデイ・ケアが全国で712ヵ所あり、利用者は7,000人を数えるが、その大部分は週に1度か月に2度しか開いていない。主な機能は訪問指導との組み合わせによって、在宅障害者の地域での暮らしを支援するもので、上記の精神科デイ・ケアとは目指すところも異なるものであるが、支持組織の拠点となるものなので、さらに充実、発展することを期待したい。

5.福祉的な対応の現状と課題

 さて、川崎市RCの創設以来20年になる公設RCでは、その経験の中から障害論を生み出し、国の精神保健行政にも影響を与えたわけだが、当然のことながら精神障害者リハビリテーションは、医学的なリハビリテーション活動だけで完結するはずがない。自立のためには職業や住居問題などの解決が必要であり、その解決には職業リハビリテーション領域や福祉領域の活動が不可欠となる。また、最初のころのRCでは、RC退所後に地域社会で暮らす精神障害者の生活を、各施設で支えたりしてきた。しかし、退所者数がふえれば、一施設で対応しきれるものではない。とき恰も保健所の地域活動が活発となり、共同作業所も激増してきていた。精神病院からの退院者を含めて、彼らの地域での暮らしをどう支えていくのか。この問題から支持組織のネットワークづくりの必要性を痛感させられることになった。

 以下、職業、住居、支持組織の3点に絞って、それぞれの現状と課題にふれることとしよう。

5-A 働く場の確保

 図の右方は職業リハビリテーションに関連する施策である。1970年に東京で始められた職親制度は、徐々に他府県にも広がっていったが、国が「通院患者リハビリテーション事業」として制度化したのは1982年のことであった。今日では一応全都道府県で実施され、1,438事業所に2,300人が働くようになり予算も急増している。1988年には全国職親会連合会(10都府県の職親会が参加している)が組織されている。しかし、東京の職親はここ数年約60ヵ所、対象者100人前後で推移しており、あまり発展していない。

 この事業は労働省とは無関係に始められ、ご丁寧にも医学的リハビリテーションの範囲内に位置づけられている。しかしその実態をみると、訓練開始後は訪問指導の体制もなく、半年間は協力事業所に一任した格好で、「医学的」という定義にそぐわない。

 それにひきかえ、20年の歴史をもつ小規模作業所のほうは最近10年間に激増している。とくに助成金が比較的高い東京ではすでに120ヵ所前後となっている。図中の188ヵ所というのは厚生省の補助を受けている作業所数だけを示したもので、実際には全国で500ヵ所をこえている。稼働能力が低くても働きたい在宅障害者に意欲をもたせ、仲間づくりや地域での暮らしの支えなど極めて重要な役割を担っているにもかかわらず、無認可事業であり、国の補助額は低く、都道府県や大都市の補助も半数程度にとどまっている。

 国立精神・神経センター精神保健研究所(以下「国立精研」)の試算では、小規模作業所を必要とする対象者は28,000人とされており、なお前途遼遠である。詳しい実態や今後の課題については、共同作業所全国連絡会事務局の岩崎、藤井両氏の論文を参照されたい。

 今回の法改正によって新設された授産施設は全国でまだやっと32ヵ所(対象者640人)にとどまっている。これも必要対象者16,000人と算出されており、これからの事業である。当面、小規模作業所の充実による授産施設への発展が期待される。

 ところで、厚生省精神保健課関係の事業が遅々として進まないのに比べて、ここ数年の労働省関係の施策は、われわれ医療関係者からみるとなかなか頼もしい。ADA(障害をもつアメリカ国民法)を始めとする諸外国の事情を見渡せば当然のことというべきであろうが、1988年の障害者雇用促進法の改正に引き続いて、今年はいよいよ精神障害者に対しても、納付金を活用して本格的な職業リハビリテーションの確立が図られることになった。雇用率の問題解決も間近に迫っていると期待したい。

 このような変化に呼応して、これまで医療の世界に閉じこもりがちであった精神科医療関係者の中にも、職業リハビリテーションに関心をもつ者がふえ、研究面でも協力態勢を作りつつあるのは心強いことである。

5-B 住まいの確保

 精神保健法により助成されるようになった居住施設は、もともと民間病院や家族会が自主的に設置していた共同住居を追認したものである。せっかく制度化されながら僅か1ヵ所しか実現しなかった援護寮(適応施設型:対象者50人)が不人気だったのに対して、小規模な共同住居の実践が発展していたところから援護寮(一般型:20人)や福祉ホーム(10人)が制度化されたわけだが、現在のところ援護寮が公的な施設をいれて32ヵ所(利用者約700人)、福祉ホームが51ヵ所(約500人)である。

 これも国立精研の試算による必要対象者数はそれぞれ16,000人、6,000人とされており、目標の達成は気が遠くなるほど先の話になる。居住施設全般の問題については「麦の郷」にかかわってこられた東氏の論文に譲るが、この制度の難点は、施設づくりの困難さ(社会福祉法人格取得の問題も含む)、利用期間の限定などにある。とくに地価の暴騰した大都市では、この制度は画餅に等しい。

 東京都地方精神保健審議会では、国の制度の欠点を補い、大都市でも居住施設が設置できるように検討を加えた結果、3~4人で暮らすグループホームを制度化し、土地の買収にも助成することを提言、行政側も全面的に推進することとなった。時期を一にして国レベルでもグループホームを制度化しつつあるので、今後は居住施設の設立ももう少しテンポを早めることができるだろう。

 働く場と住まいに共通していえることは、精神障害者への労働・福祉対策のあまりにも貧困なことである。精神保健法の改正にとどまらず、労働福祉関連法の領域でも、他の障害者と同等の権利が保障されなければならない。

5-C 支持組織とそのネットワークづくり

 ところで、働く場と住まいが保障されたとして、それだけで精神障害者は地域社会の中で自立を果たしていけるものだろうか。彼らの特徴のひとつは先述のように「病気と障害が共存」していることで、まず医療側と労働・福祉側との緊密な連携を欠かすことができない。彼らはまた孤立しやすいうえに、周囲の状況に大きく左右されやすい。このような彼らの暮らしを支えていくためには、各地域に支持組織のネットワークを作っていくことが必要となる。保健所・福祉事務所などの公的機関、職親・共同作業所・家族会・ボランティア団体、最近ふえつつある当事者の自助グループなどの民間団体、さらに地域に根づいている病院・診療所などの医療機関も含めて、それぞれが支持組織の拠点として力をつける必要があるし、公的リハビリテーション施設、精神保健センター、保健所などはネットワークづくりの要の役割を担っていかなければならない。

 東京都地方精神保健審議会では、これらの支持組織の拠点の活動を財政的にも援助する方策を提言しており、行政側でもその実施に向けて検討を進めつつある。この種の施策が全国に広がることを期待したい。

おわりに

 以上、わが国における精神障害者リハビリテーションの現状を報告し、今後の課題についてふれたが、精神障害者福祉の貧困な現状を改善する手がかりは、まず他の障害者と同水準まで引き上げることにある。次頁の表は身体障害者・精神薄弱者福祉との格差を示したものである。現場における日常的な活動とともに、制度的な改善の実現をめざすこともわれわれの責務であろう。

表 障害種別にみる主な就労・社会福祉制度一覧
 

法制度・事業 

身障 精薄 精障

説明

就労 障害者雇用の促進に関する法律 × 1988年の改正で精神薄弱者については、ほぼ身体障害者と同様の扱いとなったが精神障害者については実質的に除外されている。
欠格条件  
身体障害者雇用納付金による助成 × 精神障害者については除外(作業施設設置等助成金、などがあるが対象は身体障害者中心)
就職資金の貸付制度 × ×  
職親制度(通院患者リハビリテーション事業) × 精神障害者については、事業主に1日2,000円支給。最大3年間まで
公共施設内での優先施設 × × 身体障害者のみが優先的に扱われる。
専売品販売の優先許可(煙草小売人) × × 身体障害者のみが優先的に扱われる。
障害者職業訓練校 × 対象者を「障害者で義務教育終了者又はこれと同程度の学力のある者」とあるが、一方で「症状の固定してない者」を除くとし、精神障害者は対象になっていない。
身体障害者等職能開発助成金による能力開発訓練施設 ×  
福祉工場 × 保護雇用制度の一種でかなりの就労能力を有しながら設備、構造、交通事情、人間関係、健康管理などの面で一般就業が困難な者が対象。精神障害者対象のものはない。
住宅 公営住宅への優先入居 戦傷病者、身体障害者が主対象で精神障害者は実質的には対象とされにくい。
日本住宅公団への優先入居 × × 身体障害者のみが対象
住宅資金の貸付(増改築資金) ×  
施設 通勤寮 × ×  
福祉ホーム 精神保健法の改正(1988年7月)で精神障害者福祉ホームが第2種社会福祉事業として制度化
グループホーム × ×  
所得 特別障害者手当 いずれの障害であっても障害等級表に規定する障害が二つ以上ある者に限られている。精神障害者の場合、対象とされにくい。
児童扶養手当 精神障害者も一応対象となっているが、活用しにくい。
心身障害者扶養共済制度 精神障害者も一応対象となっているが、活用しにくい。
生活保護 障害者加算  
日用品費の累積分 ×  
日常生活援護 家庭奉仕員(ホームヘルパー)の派遣 × 家事・介護・相談・助言が中心で障害者の地城生活に重要な制度
在宅重度障害者日常生活用具の給付 ×  
障害者社会参加促進事業(メニュー事業) × × 障害種別(身体障害者のみ)に多数あるメニュー。都道府県・政令指定都市が選んで実施
心身障害者緊急保護・短期入所(ショート・ステイ) × 家庭の介護・援助能力の低下時(疾病・私的理由も可)の制度
交通 交通運賃の割引 × 精神薄弱者は、JR、航空機以外で実施
通勤用自動車購入資金の貸付 × × 身体障害者のみが対象で就職を援助するうえで重要な意味をもっている。
有料道路通行料金の割引 × × 身体障害者のなかでも免許所得者に限定。さまざまな理由で家族の運転に頼らざるを得ない障害者は除かれる。
その他 テレビ・ラジオの放送受信料の減免 × 身体障害者であっても市町村長が貧困と認めた者のみ全額免除
心身障害者医療費助成 × 白治体で多少異なるが身体障害者手帳1・2級、療育手帳の重度障害者で社会保険・国民年余加入者
休養ホーム等(自治体施設) ×  

(注)○印は対象となっているもの、△印は一部対象となっているもの、×印は対象となっていないもの。
合計:身体障害(×3 △2 ○37)福祉法有、精神薄弱(×9 △4 ○27)福祉法有、精神障害(×23 △5 ○13)福祉法無(註:全家連)
〔出典 : 藤井克徳 ; 精神保健行政と生活保障、中央法規出版、1990(1部のみ)〕

*東京武蔵野病院


(財)日本障害者リハビリテーション協会発行
「リハビリテーション研究」
1992年1月(第70号)2頁~8頁