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東京ユビキタス会議:2005年5月17日の会議の様子

有田由子
(財)日本障害者リハビリテーション協会 情報センター

2日目の5月17日は3つのテーマ別会合に分かれて、ユビキタスネットワーク社会の到来に向けて、克服すべき問題点や考慮すべき課題についての各スピーカーによる発表があり、活発な意見交換が行われた。
各テーマ別会合では以下のようなことが提起された。

セッション3「デジタル・ディバイドへの取組」

地理的、経済的、教育的、社会的条件の違いにより起こるデジタル・ディバイドを埋めるため、各国はニューテクノロジーを広く採用し、インフラとコンテンツを開発し、アプリケーションを促進させ、能力開発を強化し、積極的にICTを開発するべく環境を整備するべきである。政府、国際機関、民間セクター、市民社会、メディアとの連携は不可欠であり、ゴールを達成するためには、ユニバーサルかつユビキタスであり、また平等で低価格のICTインフラを供給する必要がある。それは、実践的かつコスト効率が良いソリューション、及びニューテクノロジーによる最先端技術の採用によって実現する。不利な条件に置かれた人々及び過疎地域の人々のアクセスを保障することは大変重要である。誰もがICTの恩恵を受けることは原則宣言の重要な項目であり、それを実現する努力をするべきである。ビキタスネットワーク社会は“いつでも、どこでも、何からでも、だれでも”ICTにアクセスできることを意味する。情報の恩恵を十分に受けることのできない高齢者、女性、子供、障害者が平等にICTを利用して社会経済活動に参加することが可能になってはじめてデジタル・ディバイドは解消される。

セッション4「市民社会にとってのユビキタスネットワーク」

市民社会は国連憲章と世界人権宣言に基づき、インクルーシブで、人間中心の情報通信社会を形成していくための平等なパートナーとしての役割を担っている。
市民社会は持続可能な開発、民主的な、より平和的な、公正な、平等なアクセシブルで持続可能な世界の実現を積極的に追求している。

ユビキタスネットワークは、

  • 平等で持続可能なリソースの供給を保障した開発であること。
  • 障害者と貧困者のニーズを強調し、全ての人にとってのアクセシビリティであることを認識する必要がある。
  • インターネット・エンド・ツー・エンド原則、オープンソース、オープンコンテンツ、オープンソフトウェア、オープンスタンダードを重視しなければならない。
  • 人権、自己決定、個人情報漏れなどによるプライバシーの損害からの保護を掲げなけれらばならない。

市民社会はモニタリングと評価を含め、デザインから実行にいたるまでユビキタスネットワーク形成の平等なパートナーである。

セッション5「ユビキタスネットワーク社会の実現に向けて」

ユビキタスネットワーク社会の実現に向けて、相互理解を深める機会を継続して作ることにより世界的に共通したビジョンを共有することは重要である。

  • ユビキタスネットワーク社会の到来に向けて、我々は新しい時代に向けて準備をする必要があり、そこでは信頼できる環境において安全で安心できる情報の配信が保障されなければならない。また同時に自由意志にもとづく様々な情報の配信を尊重する必要がある。権利と利益、責任と義務において良いバランスを保たなければならない。これら2つの問題の協調を達成することはユビキタスネットワーク社会の健全な発展のために不可欠である。
  • 発展途上国を含んだユビキタスネットワーク社会の利益を世界的に促進させるために、ICTの発達段階がそれぞれ地域で異なるという状況を充分認識しつつ、世界的ベースの協調原理に新しい社会システムを組み込むことは重要である。
  • ユビキタスネットワーク社会の到来によって生じる予測できない問題に対処するためには協力が欠かせない。従って、ユビキタスネットワーク社会のガバナンスは地方的、国家的、地域的、国際的レベルでの政府、国際機関、民間セクター、市民社会など全ての利害関係者の協力を得る必要がある。

各セッションの後、議長の報告案についての話し合いが2時間にわたり行われ、最終的な報告は20日、参加者全員にメールで送られた。