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眼に太陽は見えなくとも -その20年の軌跡- NO.2

  調査研究及び出版活動について

全盲老連副会長
小林 常蔵

 昭和43年4月、全国盲老人福祉施設連絡協議会(以下全盲老連という)が設立されて以来、盲老人ホームの特殊性をふまえ、次のとおり各種の調査研究・出版活動を実施した。

1.機関紙「全盲老連」の発行
 機関紙「全盲老連」は、全盲老連加入施設の唯一の情報紙として、各種資料の蒐集、施設運営の課題、盲老人対策、各施設のすぐれた実践報告、諸会議、各種研修会等の状況及び新設施設の紹介、参考図書の紹介等必要な情報を的確に提供し会員意識を高め、全盲老連の組織強化と、盲老人処遇の指針とするものである。
 昭和47年9月創刊号を発行(会員5施設〉昭和48年度2号3号を発行、昭和49年度より会員施設16を数えるにいたり、機関紙の役割の重要性に鑑み、年3回発行することとし、内容をさらに検討し、充実をはかった。以来昭和62年末まで44号の発行をみた。

2.全国盲老人ホーム在所者実態調査の実施
 盲老人ホームヘの措置については、老人福祉法第11条第2項に規定されている、養護老人ホームに措置されるものとされており、従って、設備及び運営に関する基準も養護老人ホームのものが適用されている。
 入所者の実体は、身体に著しい障害を有する者であり、身体障害者福祉法第7条別表第5に規定されている身体障害者程度等等級表視覚障害者の部の1級2級の者がほとんどで、しかも中途失明者が大半であるため、感覚訓練も不充分で、日常生活動作のほとんどが職員の介護が必要であると共に、失明による心理的ハンディがあり、一般晴眼老人のいだいている心理と併せ複雑を極め、その実態は特別養護老人ホームに措置される該当者のみといえる。
 したがって、入所盲老人の処遇の充実をはかるためには、設備及び運営に関する基準の改訂について国に要望し、特に職員の配置基準については、特別養護老人ホーム並みの配置を国に対し強く要望するため、全盲老連発足以来現在に至るまで4回にわたり調査を実施し、国に対し継続して陳情を行ってきた。
               
 (1)昭和48年6月、第1回全国盲老人ホーム在所者実態調査の実施
 盲老人ホームの特殊性、処遇の独自性等を重点に膨大な資料を作成して、厚生省並びに関係先に提出し、その実態の認識をはかり、寮母の増員を要請する資料とした。

 (2)昭和49年3月、第2回全国盲老人ホーム在所者実態調査の実施
 昭和43年第1回の調査では、当時4施設243名の対象者であったが、その後5年を経過し、19施設にふえ在所者1,068名となったので、前回とほぼ同様の調査項目により実施した。5年間の歳月において、どのような変化がみられるか、今後の盲老人の福祉の向上のための資料として作成した。
 この調査は特に当時厚生省老人福祉専門官であった森幹郎氏にその分析検討を依頼し高度な識見と豊富な資料と共に解説を加えていただくことができた。なお、諸外国における資料も参考に付していただけたことは、わが国の盲老人福祉の向上に資するところ極めて大であった。

 (3)昭和52年1月、第3回全国盲老人ホーム在所者実態調査の実施
 盲老人ホームの実態調査は、今回で3回目であるが、本調査は前2回の調査結果と対比して、その実態の変化、特に入所者の意識を調査することによって、確立されつつある盲老人ホームの分野における処遇のあり方、専門性を追求するため実施したものである。
 調査結果からみた問題点と、その解決の方向について、いくつかの項目があげられているので記述する。

(1)生活訓練の必要について
 入所者中70才以上の者が57.8%と半数以上に達していることが判明した。この高齢化の傾向は、在園年数の延長にともない、今後ますます強まってゆくことは必死である。又、入所者の3分の1近くは61才を過ぎてから失明している。
これらの失明者は、失明の受容と盲生活への対応が極めて困難である。失明者リハビリセンターなどの生活訓練を受けた者は皆無である。したがって、施設の日常生活において、高齢の盲人の介護をする直接処遇職員の負担は極めて重い。
 日常生活の基本的動作である歩行、食事、排泄、入浴、着脱衣、洗面等について、
 1人で出来る者が71%を占めているが、盲老人の日常生活は、あらゆる生活部面にわたって第三者の相当部分の介助を必要とし、入所者の30%は常時職員の介助を必要としている。
 しかしこれら介助を必要とする者であっても、日常生活の諸動作において指導と訓練を受けさえすれば、自分の身のまわりのことを処理できる潜在的な能力をもつ者も相当多数いる筈である。
 保護が行き過ぎたために、能力を引き出す機会を奪ってしまっていたことが、これまでの処遇の仕方であったのではなかろうか。 今後の方向としては、直接処遇職員は、失明者リハビリテーション、特に生活訓練(盲人の歩行訓練含む)の基礎的知識と技術を身につけて、指導と訓練を行なうことができるようになる必要があろう。あるいは、さらに進んで指導員を専門化し、ADL専任の指導員の配置を考慮すべきである。

(2)60才未満の入所者の問題
 60才未満の入所者は199名(11,2%)に達している。これらの人びとは救護施設へ入所できなかったり、他に適当な施設がなかったので、盲老人ホームに措置された人びとである。しかも60才未満の入所者が20%をこす施設もいくつか見受けられる。
 このような状況は、60才未満の人びとから社会適応の能力をのばす機会を奪っていることを意味する。元来こうした中高年層の失明者は、失明者厚生援護施設などで更生訓練を受け、社会活動へ復帰すべき人びとである。これらの人びとの存在は、盲老人ホームの本来の使命に背馳し、その社会的イメージを傷つけるという点で、盲老人ホームにとって重大な問題であり、早急に解決しなければならない課題である。解決の方向としては、入所を希望する盲老人が増加している昨今でもあり、入所の措置をとる福祉事務所と十分協議をつくすべきである。

(3)入所者とその家族の状況
 入所者中身寄りのある者が85.9%と多いが、身寄りの中味が子供47%(実子41.2%、養子5.9%)配偶者5.9%と少なく、その他の親族が47.1%という大きな割合を占めている。実子のある者が少ないのは、幼少時からの失明で結婚の機会に乏しく、また子供にも恵まれなかったからであろう。
また入所前、子供(嫁を含む)と同居していたのは24.1%に過ぎず、単身で暮していた者が27.1%と比較的多い。これら入所盲老人とその親族との交流は極めて稀薄である。年間に家族との面会数がゼロ35%、1~3回43%であった。また外出、面会の回数について入所者の希望が問われたが、回答の結果はいづれも「希望なし」が圧倒的に多い。
 なお「あなたの頼りにしている人は」の設問に対して「身元引受人」と答えた人は全体の61.4%にも達していたが「身元引受人」の半数以上が入所者の子供や兄弟であり、この最も頼りとする人びとと1年に一度でも会いたいという希望をいだかないことは、入所者とその親族との関係がいかに稀薄になっているかを如実に示している。
 その他家族に望む回答の多くは、もはや自分が一緒に住まなくなった家族に対するささやかな願いであり、気がねした頼みごとに過ぎない。そこには、いづれも家族から離れて盲老人ホームで暮らしていることに何ら異を唱える心境はみられない。
 このように親族と疎遠になった状況において、大多数の入所者にとって意味ある生活範囲は、この世の中でもっぱら施設の中に限定されているというべきである。そして、それだけに盲老人ホームを入所者にとって生きがいある生活の場にしてゆくことは、施設側が担うべき重大な責任であり、その実現のためあらゆる努力を傾けるべきである。

(4)医療の充実と心理的リハビリテーション
 入所者の有病率は高く、1人で二つ以上の病気にかかっている者も多数にのぼっている。病気の種類は、老齢化に伴うあらゆる病気にわたっているが、特に眼科加療者が多い。この結果、80%以上の入所者が通院し、入院し何らかの治療を受けている。盲老人ホームの処遇において医療が占める比重は非常に大きく、今後さらに医療体制の充実をはかる必要がある。さらに考慮しなければならないもう一つの点は、入所者の多くに自己の失明状態を不健康視する傾向があることである。
 入所の動機としてトップを占める「健康上の理由」もその中味は、「失明」という意味でとらえているのではないかと思われる。失明状態と不健康視することは、失明を正常な日常生活を営むのに必要なあらゆる能力を喪失した一種の病的な状態と考えることである。したがって、病人として保護され介護を受けるのが当然であるという態度になり勝ちである。
 今後は医療の充実と健康管理の徹底とともに、失明者を対象とする心理的リハビリテーション、すなわち障害を受容し、指導と訓練を通じて失明によって失なったさまざまな能力を回復することにより、日常生活を十分営むことができるという、自己に対する信頼感の回復を目指す心理的更生の処置を盲老人ホームにおいて考慮する必要がある。

(5)居室の規模、盲人用設備等の問題
 部屋についての希望の質問項目については、「個室がよい」との回答が前回の調査に比べてわずかに増え「相部屋がよい」がかなり後退した。しかし依然として「相部屋がよい」が半数以上にのぼっている。
 ところが、現在養護と特養の各盲老人ホームで個室を置いている施設は全くないところから、部屋についての希望は、入所者の相部屋についての経験だけから打ちだされたに過ぎない。
 今後入所者の意見を参考にしつつ、むしろ施設側において、個室、2人部屋、4人部屋など居室規模について実際的な見地からその是非を再検討すべき時期がきているといえる。
 盲老人ホームの「悪いと思われる点」に対する12項目の回答のうち「盲老人用設備が不充分である」と指摘されたのは、ただ1項に過ぎず、しかもその具体的内容は明らかにされていない。
 しかしながら、今後施設内外の設備、例えば、戸口、床面、階段、廊下、非常口、便所、窓、照明、散歩道等の設計や標識にどんな特別な工夫をほどこせば、盲老人にとって識別しやすく、行動しやすいかについて、今後研究を進めてゆく必要がある。

(6)入院時の付添料の問題
 現在入院時の付添料は日額5千円から1万円程度で、患者の全額自己負担である。数日であればともかく、数ケ月に及ぶ入院の場合は、この付添料は多額にのぼる。今やこの付添料の問題は、入所者はもとより、職員にとっても重大な問題である。
 入所者の回答もさまざまであるが、ともかく、安心して入院もできないという、老人にとって重苦しい現状を打開する何らかの処置を検討すべきである。

(7)一般老人ホーム及び在宅盲老人のための活動
 全国の60才以上の盲老人人口は144,000人と推計されている。このうち盲老人ホーム、一般老人ホーム、救護施設等に入所している盲老人の総数は、5千名に過ぎない。したがって将来盲老人ホームがいかに増設されようとも、盲老人ホームに入所できる盲老人はごく一部であるといえる。施設に入所せず地域にある在宅の盲老人の多くは、単身生活者や、失明の老人をかかえて途方にくれている家族に対する気がねのうちに暗い日々を送っている人びとであると仮定しても間違いではあるまい。また一般老人ホームや病院にいる盲老人に対して適切な指導や配慮が十分になされていないことは云うまでもない。
 これら地域在宅の盲老人や一般ホームに住む盲老人の福祉の向上のため、今後盲老人ホームはどんな役割を果たすべきであろうか。それは、盲老人ホームにおいて数多くの老齢失明者を処遇してきた多年の経験から得られた盲老人の処遇や生活指導の方法に関する専門的な知識と技術を、一般老人ホームに、また福祉事務所を通じて在宅の盲老人に伝達することであろう。少なくとも盲老人ホームが将来になすべき役割として以上のような可能性が想定できるし、その実現のための努力がなされるべきである。
(「盲老人の幸せのために-第3回全国盲老人ホーム実態調査報告-」より引用)

3.第4回全国盲老人ホーム在所者実態調査の実施(昭和58年9月)
 本調査は、前回の第3回全国盲老人ホーム在所者実態調査(昭和52年1月実施)より約6年8ケ月を経て実施された。その間、盲老人ホームの数は、養護40施設、特養8施設、合計48施設となり、盲老人ホームに対する社会的ニードもさることながら、その専門性についても社会的認識が徐々に高まり、評価されるまでに至っている。今回の調査は、「盲老人の幸せのために」ということを念頭におきながら、改めて盲老人ホームの専門性および処遇のあり方等について検討するための資料を得ることを目的として、養護40施設、特養8施設の入所者の実態および意識について調査したものである。ここでは養護40施設2274人(男子713人女子1561人)、特養8施設519人(男子146人、女子373人)についての調査結果の要約と問題点について報告書の中から重要部分について転載しておく。

1.入所者の高齢化傾向
 養護、特養とも入所者のうちで女性の占める割合が高く(養護68.6%、特養71.9%)なり、年齢の高齢化(70歳以上の占める割合が養護62.9%、特養84.7%)が進んでいる傾向がみられた。とくに、特養では80歳以上の入所者が半数以上を占めており(50.9%)、特養への入所時の年齢が80歳以上の者が40.8%であることからも、特養の入所者の高齢化はさらにすすむものと予測される。一方養護においては、60歳未満の入所者が78%(前回調査では11.3%)であり、養護への入所時の年齢力が60歳未満の者が18.6%ということから、盲養護への措置のあり方について再検討を要するように思われる。
 また、養護への入所時の年齢が64歳以下の者が37.0%、特養への入所時の年齢が80歳以上の者が40.8%ということは、当然のことながら、それぞれに重複障害、高齢病弱化のための盲老人ホーム入所ということが予測される。養護、特養において、それぞれに年齢および障害や病弱化の程度に対応した処遇のあり方について検討する必要があるように思われる。
 さらに今回の調査で、盲老人ホーム入所者のうち、弱視者および晴眼者の占める割合が養護20.8%、特養30.6%であることが明らかになった。それぞれ5人に1人、10人に3人の割合で弱視者および晴眼者が視覚障害老人とともに生活していることが、視覚障害老人に及ぼす影響について十分に検討する必要があるように思われる。盲老人ホームの専門性や特殊性の追究過程で、この問題は無視できないように思われる。

2.入所の動機について
 養護、特養とも「経済的理由」、「家庭の不和」という動機で入所した者は少なく、「単身生活が困難」、「施設の生活を希望」という動機で入所した者が養護79.5%、特養62.5%とそれぞれ高い傾向を示している。これは本調査の設問の仕方、つまり「単身生活が困難」、「施設の生活を希望」という選択肢の中には、当然「失明しているから」とか、「健康上の理由」が含まれているものと考えられる。また、「施設での生活を希望」という中には、入所者の盲老人ホームでの大きな期待も込められているように思われる。その意味では、盲老人がなぜ「施設での生活を希望」してという動機で入所したのかということをさらに慎重に細部にわたって検討し、設備や処遇について専門施設としての盲老人ホームのあり方についてさらに研究する必要があるように思われる。

3.家族との交流について
 家族とは何かということを安易に定義することは危険であり、簡単に定義することは困難であるが、本調査では、身寄りの「全くない」者は極くわずかであった(養護3.9%、特養3.3%)。つまり、配偶者、実子、兄弟姉妹、その他の身寄りなど、いわゆる有家族老人が大半を占めているといえよう。
 しかし、家族との交流については、入所者の希望はあっても、全体として、家族との外出、外泊、電話や手紙等による交流は極めて少なく、かろうじて面会による交流が保たれているという程度であった。この結果は、入所者の心身の状態、つまり失明に加えて高齢と病弱化ということも考えられるが、入所者の大半が有家族老人であることから、早急に対策を考える必要があると思われる。たとえば、家族会の結成をして、定期的な会合や面会の機会を設定したり、家族との交流のない、あるいは少ない入所老に対してボランティアによる里子制度のようなものを設定して、定期的な交流に協力を依頼したり等、具体的な方策を検討すべきであると考える。なぜならば、失明という障害に加えて、高齢化し病弱化すると、入所者は身近な家族あるいは家族に代わる者を求めることにより、心の安定が得られると考えられるからである。ときには、教育・訓練を受けた盲老人ホームの専門職としての職員だけの知識と技術だけでは支えきれない部分を、家族あるいは家族に代わる者に求めなければならない場面もあるように考えるからである。

4.盲老人ホーム入所時の不安
 「不安を感じなかった」とした者が、養護40.7%、特養26.4%と施設の種類により差がみられた。しかし、養護、特養とも、「住みなれた所や家族と離れる不安」、「新しい環境に適応できるか不安」、「入所者同志の人間関係がうまくいくか不安」、「施設に対する認識がなかった」など、それぞれ不安を感じていたようである。また、特養では、「わからない」とした者が、44.1%を占めていたことも特徴的といえよう。
 入所時の不安は、入所老の入所直前の生活状況、性、年齢、入所動機等により異なることが推測される。入所に際しては、できる限り不安を軽減し、一日も早く施設での生活に適応できるよう、面接や見学あるいは体験入所をとおして、十分に情報を提供すると同時に受け入れ態勢を調整して、安心して入所できるよう計ることが望まれる。入所者の適応援助が、入所後の生活適応の成否に大きく影響するので、養護、特養においては入所者の心身の状態や生活歴をふまえて、対応の方法について十分に検討し、個別処遇計画を立てる必要があると思われる。

5.盲老人ホームのよい点わるい点
 「盲老人ホームに入所して良いと思った点」については、養護と特養とで回答に差がみられたものの「職員が盲老人に理解がある」、「娯楽、入浴食事等が専門的に配慮されている」、「設備が盲老人に適している」、「盲老人同志のため異和感がなく精神的に安心感がある」等の選択肢に共通して比較的高い回答がみられている。一方、「盲老人ホームに入所して悪いと思った点」については、両施設間にわずかに差はあるものの、「無回答」や「その他」が多く、「夜間、非常災害時に職員が手薄なため大変不安だ」、「家族との交流がうすくなった」、「盲老人同志なので不安」等の選択肢に比較的回答が多い。

 これらの結果は、入所者が「盲老人に理解のある職員」、「盲老人に適した設備」、「専門的に配慮された娯楽、入浴、食事等」などを高く評価し、期待していることが理解されよう。また、「夜間等職員が手薄」、「家族との交流がうすくなった」などに対して、不安や不満があることも理解されよう。
 一般に、老人ホームは、入所者の生命・安全・健康の確保、さらに娯楽や文化・人問関係の確保と拡大等が期待されるが、盲老人ホームにおいてはこれらの他に視覚障害者の生活施設としての特殊性から、設備、職員の資質および処遇技術等についても、その専門性について広い視野からの研究と検討が必要であろう。

6.盲老人ホームに望むこと
 養護と特養では、盲老人ホームに望む内容に差がみられた。すなわち、養護では、「寮母と話し合う時間がもっとほしい」(37.1%)、「宿直者の数をもっと増やしてほしい(非常災害時のために)」(16.3%)であったのに対し、特養では、「寮母と話し合う時間がもっとほしい」(47.0%)、「看護婦と話し合う時間がもっとほしい」(20.1%)、「身の回りの世話をもっとしてほしい」(13.1%)と施設に対して望むことの内容に違いのあることが窺える。また、「歩行、誘導についてもっと研究してほしい」は養護8.2%に対して特養2.9%であり、「盲老人に適した各種の設備を整備してほしい」は養護10.7%に対して特養2.9%であることから、特養では視覚障害老人に対する特殊なサービスや設備等の専門施設として望まれ期待されていることが、養護よりも少なく、むしろ処遇上は人的、接触的、相談的な濃厚なサービスが期待されているように思われる。これらの結果は、視覚障害老人にとっては、視覚障害者に対する専門的で特殊な設備や教育、援助的サービスよりは、むしろ職員の基本的処遇技術、すなわち、介護や看護および接遇の技術の大切さを示唆しているようにも考えられる。視 覚障害老人の理解の方法および介護・看護、接遇の技術についての研究と開発に力をそそぐことが必要であると考える。

7.居室の人数について
 「あなたは何人部屋を望みますか」という設問では、養護と特養では回答に相違がみられた。養護では2人部屋が57.1%、1人部屋が25.1%で、4人以上はわずか8.8%であったのに対して、特養では4人以上が41.0%、2人部屋が23.1%で、1人部屋はわずか14.6%であった。入所者の心身状態や年齢により差があることは理解できるにしても、この結果をストレートに入所者の希望と受け止めるのは危険であるように思われる。職員の配置や処週技術の改善や向上によっては、老人の希望にも変化がみられるものと考えられる。生活施設としての盲老人ホームの居室のあるべき姿については、さらに慎重に検討すべきであると考える。

8.寝たきりになったときの生活の場について
 「あなたが、もし寝たきりになったらどこで看病してもらいたいですか」という問いに対して、養護、特養とも、「家族」とした者はそれぞれ7.1%、3.9%であり、「現施設」とした者がそれぞれ54%、77.5%であった。老人は現状維持的傾向が強いとはいうものの、養護で病院、盲特養を希望する者がそれぞれ16.4%、15.8%あり、特養でも病院を希望する者が9.4%ある事実を見逃してはならないと考える。入所者のほとんどに家族があるにもかかわらず、「現施設」を希望せざるを得ない現状におかれている我が身を、入所者がどのようにとらえているかを理解しようとする努力も怠ってはならないと思われる。施設の設備、施設の運営および処遇目標の設定について考える際には、入所者のおかれている現状を的確に把握しておく必要性が大であることを痛感させられる。

9.老人ホームでの楽しみ
 「一番楽しいことは何ですか」という設問に対して、養護、特養とも性、年齢によって差はあるにしても同じような傾向を示していた。入所老人にとっての楽しみは、「食事、飲酒、外食」、「クラブ活動、行事、趣味、娯楽、旅行」、「入浴」、さらに養護での「日常生活を自由に行動できる」、特養での「家族、外部の人との交流」などであった。楽しいというのは主観的なものであり、入所老の年齢、心身の状況、生活経験などによって、「楽しみ」に差があることは当然のことであろう。大事なことは個々の入所者が、盲老人ホームの生活の中に、何らかの楽しみを見出せるよう、援助していくことが必要である。そのためには、原則的には入所者を個別に把握し、個別に処遇することが基本となるであろう。単なる盲老人ホーム入所老人としてではなく、その年齢にふさわしい経験を備えた存在として、把握し理解するよう心がけることにより、個別処遇計画をたてるべきである。「盲老人の幸せのために(II)-第4回全国盲老人ホーム在所者実態調査報告書-」より引用)

4.全同老人ホームに入所中の盲老人実態調査の実施
 全国の老人ホームの協力により、昭和44年10月第1回の調査を行い、さらに昭和49年10月第2回、昭和55年10月第3回、昭和61年10月第4回と概ね5年ごとに調査を実施したところであるが、第4回の時点では、全国老人ホーム2,864施設(盲老人ホーム除く)に回答を依頼し、2,142施設(回答率74.8%)の回答を得、調査の対象として実施した。
 人生80年代を迎える今日、一般老人ホームに入所している盲老人の実態の変化を比較検討するとともに、今後における盲老人福祉の向上をはかる資料とした。
 調査結果については、逐年施設数及び定員が増加しているが過去4回の調査結果よりして一施設当り盲老人の入所者数に大なる増減は見られず概ね2.6人となっている。なお回答なしの施設を含めて推計すれば一施設当り3.4人入所していると思われる。
 調査項目の詳細について記述することは紙面の都合で割愛する。

5.盲老人福祉ハンドブック並びに援助の手引きの発刊
 全盲老連、盲老人ホーム専門性研究委員会が中心となり、各界専門家のご協力により、盲老人処遇という専門的知識と技術を身につけ、盲老人の真の意味での幸せのため、働く職員の資質の向上をはかるための学習書として発刊した。
 (1)昭和55年9月15日、盲老人福祉ハンドブックの発刊
 視覚障害を有する老人のための施設運営については、晴眼老人と異った処遇サービスが必要とされるだけに、施設職員からわかりやすい手引書の必要性について強い要望があり、盲老人が真に幸せな老後を過していただくため、更に専門性を探究し知識と技術を養うため、全盲老連の指導員10名をもって特別委員会を設け、2年にわたり調査研究を重ね、さらに施設長において仕上げたものであり、勿論専門家の意見や助言をいただきながら発行の運びとなったものである。

 (2)昭和61年6月1日、援助の手引き(盲老人の豊かな生活を求めて)発刊
 本書に執筆を依頼した、日本大学文理学部心理学科長嶋紀一助教授は、全盲老連で実施した過去4回にわたる全国盲老人ホーム在所者実態調査を詳細に検討分析され、その要約の中で各項目毎に次のような課題を、今後の盲老人処遇の中で検討、解決に向って努力する必要があると述べられている。

(1) 盲老人ホームの専門性や特殊性を追求する過程で弱視者、晴眼者が視覚障害老人に及ぼす影響。

(2)ホーム入所の動機の中では、「施設での生活を希望して」という傾向が高い中で、その意味するところをさらに慎重に検討、設備、処遇について専門施設としての盲老人ホームのあり方について研究していく必要がある。

(3)ホーム利用者のほとんどが有家族であること。家族との交流は面会によりかろうじて保たれていること。利用者の状態が、失明に加え、高令と病弱化等ということから、定期的交流の具体的方法を検討すべきである。

(4)ホーム入所時の不安の軽減は、その後の生活適応の方法を十分検討し、個別処遇計画をたてる必要があるのではないか。

(5)視覚障害老人にとっては、特殊な設備や、教育、援助サービスよりむしろ、職員の基本的処遇技術、即ち、介護、看護および、接遇の技術などの大切さが示唆されているのではないかと思われ、そのためには、視覚障害老人の理解の方法および、介護、看護、接遇等の技術についての研究と開発に力を注ぐことが必要ではないか。

(6)利用者を個別に把握、処遇することを基本として、盲老人ホームの生活の中に何らかの楽しみを見い出したり、適応への援助を行っていくことが必要であり、その年令にふさわしい経験を備えた存在として把握理解するよう心掛けることにより、個別計画をたてるべきである。(「盲老人の豊かな生活を求めて-援助の手引き-」より引用)

 これらの諸課題は、調査結果からみた今後、盲老人ホームが研究していかなければならない問題であるが、実際の処遇場面においては、一つ一つの場面にまだまだ深く追求すべき問題が山積している訳である。

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実態調査実実施状況

1.盲老人ホーム在所者実態調査

実施日 調査対象施設 調査対象在所者数
第1回 昭和43年9月1日 4施設 243
第2回 昭和47年10月1日 19 1,068
第3回 昭和52年1月1日 31 1,768
第4回 昭和58年9月1日 45 2,274

2.全国老人ホームにおける盲老人在所数実態調査

実施日 調査対象
在所者数
回答
施設数
回答
在所盲老人数 1施設当たり盲老人数
養護 特養 軽費 養護 特養 軽費
第1回 昭和44年10月1日 936 855 91.3% 1,996人 565人 7人 2.8人 6.0人 0.2人
第2回 昭和49年10月1日 1,319 1,058 80.2 1,522 1,424 20 1.5 3.4 0.2
第3回 昭和55年10月1日 2,139 1,344 62.8 821 2,422 19 1.7 3.4 0.2
第4回 昭和61年10月1日 2,864 2,142 74.8 1,163 3,851 109 1.8 3.0 0.5

全盲老連出版物など一覧表

名称 発行日 備考
機関紙「全盲老連」年3回  創刊 S45.9.15
第1回盲老人ホーム在所者実態調査報告  43.6.20
全国老人ホームに在所中の盲老人実態調査報告書(1)  45.1.20
黎明期の盲老人ホームについて  45.4.23
全盲老連施設指導員寮母研修感想文集(I)  47.12.10
盲老人白書(第2回全国盲老人ホーム在所者実態調査)
 森幹郎著
 49.3.10
全盲老連施設指導員寮母研修感想文集(II)  50.3.8
全国老人ホームに在所中の盲老人実態調査報告書(II)  50.5.31
眼に太陽は見えなくとも-10年のあゆみ-  51.4.5
欧米の盲老人福祉施設を訪ねて  51.4.5
盲老人の幸せのために
 -第3回全国盲老人ホーム実態調査-
 53.6.1 定価1,000円
第11回寮母研修会感想文集  53.12.1
盲老人の豊かな老後
 (昭和53年全国老人福祉施設研究大会発表報告)
 54.3.21
第5回アジア盲人福祉会議と香港の盲老人福祉を訪ねて  54.5.1
ICSW第6回アジア西太平洋地域会議とオーストラリア、
ニュージーランドの旅
 55.4.1
盲老人福祉ハンドブック  55.9.15 定価1,000円
全国老人ホームに在所中の盲老人実態調査報告書(III)  57.4.1
盲老人の幸せのために(II)
 -第4回全国盲老人ホーム在所者実態調査-
 59.12.15 定価1,300円
盲老人の豊かな生活を求めて-援助の手引-  61.6.1 定価2,000円
全国老人ホームに在所中の盲老人実態調査報告書(IV)  63.5.27 定価1,500円
眼に太陽は見えなくとも-その20年の軌跡-  62.12.1

  全盲老連20年の財政経過

全盲老連理事
吉田 孝志

1.一般会計(収入の部)

年度 会費(円) 寄付金(円) 図書
売上代(円)
助成金(円) その他(円) 小計(円)
43 72,000 27,000 477 99,477
44 90,000 70,000 500 160,500
45 170,000 1,037 171,037
46 144,000 1,040 145,040
47 253,000 55,000 1,863 309,863
48 315,000 135,000 2,058 452,058
49 375,000 2,000 734,000 予対カンパ
89,000
113,752 1,313,752
50 520,000 20,000 予対カンパ
203,880
1,437,603 2,181,483
51 580,000 170,000 605,993 1,355,993
52 1,080,000 16,000 6,000 基金(戻入)
600,000
886,618 2,588,618
53 1,480,000 1,678,000 6,081,218 9,239,218
54 1,802,500 100,000 78,000 4,298,739 6,279,239
55 2,019,500 453,510 2,208,000 6,663,371 11,344,381
56 2,127,000 90,000 2,745,000 1,045,000 2,190,924 8,197,924
57 2,077,000 206,250 1,933,000 1,141,000 113,417 5,470,667
58 2,177,000 592,500 333,000 1,165,000 1,272,637 5,540,137
59 2,302,000 1,385,155 1,675,300 1,170,000 356,643 6,889,098
60 2,419,500 9,051,388 210,200 1,240,000 308,438 13,229,526
61 2,929,400 2,663,850 3,103,100 1,574,000 481,543 10,751,893
62 3,079,.400 138,080 405,000 1,570,000 808,492 600,972


年度 繰越金(円) 収入合計(円) 会費(年額)円 備考
43 99,477 24,000
44 7,665 168,165 30,000
45 15,620 186,657
46 42,998 188,038 12,000
47 9,953 319,816 15,000
48 72,177 524,235
49 71,921 1,385,673
50 85,084 2,266,567 20,000 恵明園災害見舞163,000円
51 202,967 1,558,960
52 △60,461 2,528,157 30,000
53 349,183 9,588,401 40,000 韓国慶州ナザレ園見舞1,740,000円
54 244,993 6,524,232 定員50名まで40,000円
50名を超える定員数1名につき500円加算
55 351,647 11,696,028 ブラジルヘ本を送る運動386,717円
56 1,391,014 9,588,938 恵明園水害見舞2,086,413円
57 1,980,528 7,451,195
58 1,106,824 6,646,961 ブラジルヘ本を送る運動1施設20,000円
59 1,009,356 7,898,454
60 988,376 14,217,902
61 1,553,469 12,305,362 定員50名まで50,000円
50名を超える定員数1名につき600円加算
62 1,215,825 7,216,797

(支出の部)

年度 機関紙(円) 研修会費(円) 基金繰入金(円) 海外研修助成(円) 図書出版費(円)
43 12,000
44 22,000 64,990
45 20,000 42,606
46 77,500 21,635
47 37,500 39,787 15,000
48 94,000 62,776 100,000
49 100,800 84,257
50 73,000 162,650 1,000,000
51 109,000 639,756 60,000
52 158,800 686,208 40,825 450,000
53 163300 4,550307 (返済)
600,000
1,200,000
54 187,600 4,682,500
55 457,000 2,274.000 3,000,000 2,429,820
56 472,700 933,954 1,500,000 1,030,000
57 540,000 851,655 500,446 998,690
58 540,000 1,047,500 215,350
59 408,000 562,500 1,600,000 160,000 1,594,931
60 346,000 655,000 8,824,388 100,000
61 448,400 595,000 2,534,450 3,326,217
62 293,000 697,500 607,000


年度 写真コンクール(円) テープ誌(円) 事務費(円) 小計(円) 繰越金(円) 支出合計(円)
43 79,812 91,812 7,665 99,477
44 65,555 152,545 15,620 168,165
45 81,053 143,659 42,998 186,657
46 78,950 178,085 9,953 188,038
47 155,352 247,639 72,177 319,816
48 195,538 452,314 71,921 524,235
49 1,115,532 1,300,589 85,084 1,385,673
50 827,950 2,063,600 202,967 2,266,567
51 810,665 1,619,421 △60,461 1,558,960
52 843,141 2,178,974 349,183 2,528,157
53 2,829,801 9,343,408 244,993 9,588,401
54 1,302,485 6,172,585 351,647 6,524,232
55 2,144,194 10,305,014 1,391,014 11,696,028
56 110,000 75,620 3,486,136 7,608,410 1,980,528 9,588,938
57 1,800,000 1,653,580 6,344,371 1,106,824 7,451,195
58 1,157,514 41,240 2,636,001 5,637,605 1,009,356 6,646,961
59 1,170,000 55,300 1,359,347 6,910,078 988,376 7,898,454
60 1,240,000 52,810 1,446,235 12,664,433 1,553,469 14,217,902
61 974,000 53,780 3,157,690 11,089,537 1,215,825 12,305,362
62 1,570,000 56,300 2,719,789 5,943,589 1,273,208 7,216,797

2.特別会計

(1)基金

年度 収入(円) 一般会計繰入金(円) 利子(円) 残高(円)
50 1,000,000 1,000,000
51 1,000,000
52 △600,000(一般会計に戻入) 400,000
53 600,000 1,000,000
54 1,000,000
55 1,000,000 3,000,000 44,546 5,044,546
56 1,500,000 152,805 6,697,351
57 500,446 225,294 7,423,091
58 363,251 7,786,342
59 1,600,000 140,353 9,526,695
60 8,824,388 242,291 18,593,374
61 2,534,450 662,650 21,790,474
62 △672,318
(一般会計に戻入)
2,635,391 23,753,547

(2)予算対策費

年度 予対カンバ金(円) その他収入(円) 支出(円) 残高(円)
49 89,000 42,000 一般会計処理
50 203,880 193,480
51 86,045
52 16,020
53 17,460
54 10,320
55 20,000
特別会計を設ける
56 306,276 106,364 199,912
57 70,850 129,062
58 14,760 114,302
59 381,402 130,473 365,231
60 131,768 233,463
61 398,208 212,728 418,943
62 544,715 8,074 206,542 765,190

(3)図書会計

年度 図書売上金(円) その他の収入(円) 支出(円) 純財産合計
図書棚卸額 繰越金(円)
62 379,600 19,238 189,800 2,053,687 209,038

全盲老連会則の変遷

年月日 変更の内容 会費の変更
43.1.28 全国盲老人福祉施設連絡協議会設立
趣意書にもとづき昭和43年1月28日
「全国盲老人福祉施設連絡協議会会則」が承認される。
会則施行日は本会事業開始日の昭和43年4月5日とする。
 
 
年額24000円
44.5.31 会費の変更 年額24,000円→30,000円
45.4.8 役員の変更
 常務理事の廃止と副会長制を設ける。
 理事定数6名→7名
 監事定数1名→2名
46.2.1 会費の変更 年額30,000円→12,000円
47.3.13 総会に関する項目を新設(理事会のみであったので)
役員選出規定の追加
会費の変更
 
 
年額12,000円→15,000円
48.5.7 理事定数の変更
 理事7名→若干名
50.6.5 会費の変更 年額15,000円→20,000円
52.4.5 会費の変更 年額20,000円→30,000円
53.6.9 会費の変更 年額30,000円→40,000円
54.5.9 会費の変更
定額制に員数割別を導人。50名までは定額とし、
それを超える員数1名宛500円を加算する。
委員会規定の新設
年額40,000円→定額40,000円
円+員数割1名×500円
57.5.29 理事規定の変更
 理事若干名→9名(会長、副会長を含む)
常務理事を設ける
委員会細則の新設
58.5.10 理事規定の変更
常務理事を削除
参与を設ける
委員会細則の一部改正
59.4.13 慶弔金規定の新設
61.5.14 理事の変更
 理事9名→11名(会長、副会長を含む)
会費の変更
定額40,000円→50,000円
員数割500円→600円

付記

1.一般会計について

昭和43~48年
会費と寄附金による収入のみが唯一の財源。
昭和49年
図書売上げと予対カンパ収入が加わる。
昭和50年
会費の値上げと活発になった研修事業の参加者負担金を本部経由としたため、その他の収人が増える。
昭和53~55年
研修事業の開催回数の増加にともなう参加者負担金の増額と、特に韓国慶州ナザレ園への募金、傘下施設の水害被害見舞等の援助活動による財政規模が拡大した、又、昭和54年より会費の定額制を定員割を導入、55年には法人化基金収入等、著しく増大した。
昭和56年~
研修事業参加者負担金は、本部会計から分離し、当番施設に一任したため、その他収人が激減、会費・寄附金・助成金等による本来の財政の姿にもどる。
昭和62年~
一般会計から図書会計を独立させ、特別会計とする。但し、資金不足のため、売掛金の一部を一般会計に残し、順次図書会計へ移すことになる。

2.予対運動費について
 昭和49年、50年は特別カンパとして一般会計内で処理したが、56年特別会計として独立、必要に応じてカンパを募り今日に至る。(活動については予対運動を参照)

3.法人化基金について
 昭和50年一般会計繰入金1,000,000円を基金に特別会計を設けた。基金財源としては、基金造成特別会費の他、一般会計繰越金の一部を当てた。なお、55年には篤志家より特に基金の為にと1,000,000円の特別寄附があった。法人化基金は当初3,000万円を目標としてきたが、将来は少なくとも5,000万円以上を目標とし、全盲老連の安定した財政の確立を願っている。

4.会則の変遷について
 会則の変更の主なるものは、全盲老連財政確立と安定した活動を維持するため、会費の増額と会員数の増加に伴う役員数の変更である。(詳細は別表会則の変遷を参照)

その他の事業の経過

1.全国盲老人ホーム職員とボランティアによる写真コンクール
(1)創設 昭和56年度
(2)助成団体 日本テレビ系列愛の小鳩事業団
読売光と愛の事業団(昭和62年度より)
(3)年度別出品数、入賞作品数一覧

年度 審査日 出品数 入賞作品数 佳作 努力賞
最優秀 優秀
1 昭和56年度 56.11.30 66 1 2 4 6
2 57 57.11.5 63 1 1 5 /
3 58 59.2.24 48 1 1 5 1
4 59 60.3.6 68 1 2 4 1
5 60 61.3.12 48 1 2 4 /
6 61 62.2.9 72 1 2 5 2
7 62 63.3.9 108 1 5 10 /

(4)最優秀作品出品者一覧表

題名 出品者
施設名 氏名
1 快心の笑 湯の川温泉盲老人ホーム 金築 孚
2 花祭り 第二梨ノ木園 青木 朋子
3 誕生日のあいさつ 熊本めぐみの園 福田 良春
4 アレーまあ良く聞こえますか 湯の川温泉盲老人ホーム 高木 ヨリ
5 大漁に帽子もびっくり 羽ノ浦荘 加藤 勇
6 散歩 ナザレ園 寺門 芳光
7 皆のものついてまいれ 白滝園 岡本 豪之

(5)その他
1.第1回、第2回の入賞作品を利用し、本会のカレンダーを作成配布
 第1回 2,300枚 第2回 2,000枚

2.全国各地で、本会の職種別研修会、加盟施設の文化祭その他、地域社会との交流の場で展示会を開催、一般社会に理解を深める点で、大きな成果があった。

3.写真展を開催
期間    昭和63年3月25日(金)~30日(水)
場所    西友河辺店(青梅市)ボッパルトホール
展示内容 第7回入賞および参加作品(入賞作品は立体コピーも展示)
       第1回~6回の最優秀、優秀作品(立体コピーも展示)
       盲老人の手づくり作品
       盲人用具、盲人福祉関係図書(本会出版物を中心に)
来場者数  795名

2.在園者テープ誌“ともしび”の発刊
(1)創刊 昭和58年12月
(2)発行 毎年1回、現在第5号まで発行
(3)内容 在園者の声の便り
      各地の民謡
      在園者の文芸(短歌、俳句、川柳)
       文芸については、入選各3点を選び、賞品と入選作の短冊(選者の筆による)を贈っている。
(4)文芸応募数一覧表

年度 文芸応募数 入賞作品
施設数 出品作品数
昭和58 第1号 22 82 9
59 2 21 98 9
60 3 20 57 9
61 4 27 72 9
62 5 25 175 9
合計 115 484 45

3.国際障害者年記念事業
(1)カレンダーの作成  昭和55年~57年
 昭和56・57年は、写真コンクール入賞作品を使用
(2)加盟施設の紹介と園歌またはシンボルソング収録テープ製作配付

4.援助活動
(1)恵明園(北海道)水害見舞募金
 昭和50年9月 163,000円
(2)韓国ナザレ園への募金
 昭和53年3月 1,474,000円
(3)ブラジルの日系老人へ本を贈る運動に協力
 昭和55年4月~10月 図書と募金 386,717円
 昭和59年 図書1,004冊、募金20,000円
(4)恵明園・静苑ホーム水害見舞募金
 昭和56年9月 2,243,113円

  助成団体と助成金

1.目本テレビ系列愛の小鳩事業団 (敬称略)
(1) 住所 東京都千代田区四番町七番地七号 日本テレビ第三別館内
(2) 助成内容
 ア.写真コンクール助成金
  昭和56年度~昭和62年度 7,741,000円
 イ.音声時計の寄贈
  昭和56年度~昭和57年度 100台
 ウ.点字カレンダーの寄贈
  昭和56年度~昭和62年度 1,150冊

2.壺阪寺
(1)住所 奈良県高市郡高取町壼阪三
(2)助成内容
 ア.寄付金 昭和58年5月10日 500,000円
 イ.壼阪寺盲老人ホーム奉仕資金

年度 贈呈先 総額
昭和57 鈴岡寮、第二光が丘ハウス
1,000,000
58 津軽ひかり荘、槻ノ木荘
聖明園曙荘
1,500,000
59 松峰園、光の園、梨ノ木園 1,000,000
60 ナザレ園、ひとみ園 1,000,000
合計 4,500,000

3.読売光と愛の事業団
(1)住所 東京都千代田区大手町一丁目七番地一号 読売新聞社内
(2)助成内容
 ア.写真コンクール助成金
  昭和62年度 740,000円

4.那谷寺
(1)住所 石川県小松市那谷町ユ一二三
(2)助成内容
 ア.寄附金 昭和59年8月8日 300,000円

5.目本盲人福祉協会
(1)住所 東京都杉並区成田東五丁目三十六番十五号
(2)助成内容
 ア.研究助成制度による盲老人の処遇に関する調査研究(処遇実践集作成のための研究)
  昭和61年1月12日 100,000円

年表

全盲老連
記事 加盟施設開園状況等
1874
1929
1946
1947
1948
1949
1950
1951
1952
1953
1956
1959
1960
1961 - - 36.3.27 慈母園(奈良)
1964 - - 39.4.1 聖明園(東京)
1965 - - 40.10.1 第二聖明園
(東京)
1966 - - 41.8.1 白滝園(広島)
1968 43.4.5 「全国盲老人福祉施設連絡協議会」設立総会
並びに祝賀会を新宿中村屋において開催 
厚生省老人福祉課長村上松五郎氏、
東京都民生局老人福祉課長石川斎氏、
全社協老人福祉施設協議会長芦沢威夫氏、
盲人関係団体から高田秀道氏他関係者9名を招く
43.4.30 第1回盲老人ホーム在所者実態調査を実施
(4施設243名)
1969 44.10.1 第1回全国老人ホームにおける盲老人実態調査実施、
855施設に盲老人が2,568名在所していることが判明
44.12.1 盲老人ホームと一般老人ホームと分離することの
是非について懇談会を開催(於 日比谷「松本楼」)
この懇談会は、厚生省が積極的に
盲老人ホームの専門性を認め、
その分離に踏み切る素因をつくった
1970 45.9.15 機関紙「全盲老連」創刊号発行 45.4.10 ナザレ園
(茨城)
1971 46.6.15 秩父宮妃殿下のご臨席を賜わり第4回総会は
弘前温清園ひかり寮落成披露にあわせて
同園において開催
46.2.1 恵明園
(北海道)
46.9.11 大阪の八仙閣代表光甲氏より
全国11の盲老人ホ一ムヘ
「点字毎日」55冊を1年分、寄贈される
46.4.1 湯の川温泉
盲老人ホ一ム
(島根)
46.4.1 横須賀
第一・第二
老人ホーム
(神奈川)
46.6.15 明光園(群馬)
46.7.1 梨ノ木園
(三重)
46.7.1 松が丘葵荘
(栃木)
46.12.8 槻ノ木荘
(大阪)
1972 47.1.12 昭和47年度予算に、盲老人10人に対し
寮母1名が格付される
47.2.10 熊本
めぐみの園
(熊本)
47.10.1 第2回在所者実態調査実施 47.4.1 弘前温清園
併設ひかり寮
(青森)
47.11.1 盲老人ホーム19施設に調査を行ったところ
老令福祉年金受給者332名中、
障害福祉年金受給資格のある者は
196名いることが判明。
この結果をもって、老令福祉年金受給権者で
失明した場合障害福祉年金に
切り替えられるよう厚生大臣ニーズ法の改正を
求める陳情を行う
47.4.1 光の園(長野)
47.4.1 三重
盲老人ホーム
三国寮
(大分)
47.4.20 三宝園
ひかり寮
(鹿児島)
47.5.1 松風荘(宮城)
47.5.1 権現荘(愛媛)
47.7.1 猿田荘(千葉)
1973 48.12.17 生活指導員の増員について陳情の結果、
各施設1名増員が認められる
48.4.1 五色園(兵庫)
48.5.1 第二尾張荘
(愛知)
48.5.1 青い鳥
老人ホーム
(山梨)
48.5.10 千山荘(兵庫)
48.12.24 静苑ホーム
(北海道)
1974 49.3.10 盲老人実態調査報告書「盲老人白書」発行 49.1.16 松峰園(秋田)
49.10.1 第2回全国老人ホームに在所する
盲老人実態調査実施、
1,058施設に2,966名の盲老人が
入所していることが判明
49.6.1 寿光園(福岡)
49.6.24 船岡寮(京都)
1975 50.1.8 看護婦増員の陳情に対し各施設1名の増員が認められる 50.1.1 第二光が丘
ハウス
(福井)
50.8. 新潟市の宮尾正氏より、盲老人ホームヘ匂いの花木、
球根寄贈の申し出があり、希望のあった全国の施設へ
3年にわたり寄贈される
50.3.1 啓明園
(鹿児島)
50.9.29 台風5号、6号により大きな被害を受けた
北海道恵明園・静苑ホームに対し
全施設より見舞金を募り、総額163,000円を贈る
50.6.1 富士見園
(東京)
50.6.20 香東園
盲老人ホーム
(香川)
1976 -
1977 52.1.1 第3回盲老人ホーム在所者実態調査を実施 52.4.15 蓮の実園
(鹿児島)
52.1.14 寮母増員全施設で56名が認められ、
病弱者加算分も合わせ6対1の寮母基準となる
52.4.20 生目幸明荘
(宮崎)
52.4.5 秩父宮妃殿下をお迎えして、第10回総会
並びに創立10年記念式典
及び祝賀会を東京「市ケ谷会館」において開催
記念式典において、本会加盟全施設に対し
匂いの花木を贈りつづけてこられた
豊栄市の宮尾正氏に感謝状贈呈
創立10年を記念し記念誌
「眼に太陽は見えなくとも」を発行
五色園園長竹内和利氏、
本会事務局員酒井久江氏の
盲老人ホーム海外研修報告書を発行
52.4.20 胎内
やすらぎの家
(新潟)
52.9.26
~10.6
第1回海外盲人福祉施設視察旅行を実施、
加盟施設より16名が参加、
ヨーロッパ4カ国の盲老人ホーム、
ナーシングホームを視察
52.6.2 鶴海荘(岡山)
1978 53.4.14 韓国慶州ナザレ園援助のため募金を実施し、
総額1,430,000円を贈る
53.6.1 第3回盲老人ホーム在所者実態調査報告書
「盲老人の幸せのためにI」を発行
1979 54.4.1 ひとみ園
(埼玉)
光明荘(長崎)
1980 55.4.1 生活指導員(定員101~120名の施設)1名増員、
非常勤指導員(100名以下の施設)1名が配置される。
55.4.1 旭光園
(北海道)
55.5.13
  ~17
台湾の盲人福祉施設視察を実施し、18名が参加 55.5.1 第二権現荘
(愛媛)
55.8.30 ブラジルの日系老人へ本を送る運動援助のため、
募金総額293,717円と図書を贈る
55.12.25 福寿園(愛知)
55.9.15 盲老人福祉ハンドブックを発行
55.10.1 第3回全国老人ホームにおける
盲老人実態調査を実施し、
1,362施設に盲老人が3,262名、
盲老人ホームを加えると5,655名が
在所していることが判明
55.11.1 理事守下卓登氏勲五等双光旭日章受章、
監事田村敬男氏厚生大臣表彰祝賀会を開催
1981 56.1.1 国際障害者年記念事業としてカレンダーを製作、
障害者への理解を呼びかける
56.4.1 第二梨ノ木園
(三重)
56.9.10 台風12号による豪雨の被害を受けた
北海道恵明園、
静苑ホームに対し募金を行い、
総額2,243,113円を贈る
56.5.1 光明園(奈良)
56.11.30 日本テレビ系列愛の小鳩事業団の助成を受け
(1,045,000円)、
第1回写真コンクールを実施、審査を行う
56.6.1 自生園(石川)
56.12.1 加盟施設の園歌、シンボルソング
および施設の概況をまとめ、テープを製作
1982 57.4.14 会長佐藤三蔵氏逝去 57.4.1 白藤の苑
(福岡)
57.5.29 第15回総会において、三浦昌武氏
((社)弘前愛成園理事長)を、会長に選出
57.4.12 第二静光園
(静岡)
57.5.29 第1回壼阪寺盲老人ホーム福祉資金が発足、
2施設に対し施設整備資金として、50万円ずつが
贈られる
57.5.1 弘前温清園
ひかり寮を
移転新築し、
名称が
津軽ひかり荘
となる(青森)
57.5.29 委員会を設置、細則を承認 57.11.30 聖明園廃止
(東京)
57.12.1 第二聖明園の
名称が
変更聖明園
曙荘となる
(東京)
57.12.1 聖明園寿荘
(東京)
1983 58.9.1 第4回盲老人ホーム在所者実態調査を実施 58.4.1 羽ノ浦荘(徳島)
58.11.21 秩父宮妃殿下をお迎えし、創立15年感謝の会を、
東京「市ケ谷会館」において開催
1984 59.12.15 第4回盲老人ホーム在所者実態調査報告書
「盲老人の幸せのためにII」を発行
59.2.27 第二福寿園
(愛知)
59.4.1 春秋園(佐賀)
59.4.1 松陽苑(宮城)
1985 60.5.21 第18回総会において、法人化のための募金募集運動を
開始することを決定
60.4.1 自生園(特養)
(石川)
60.6.15 第三静光園
(静岡)
1986 61.2.1 養護盲老人ホームに、特別基準として
病弱者介護加算分を一般事務費基準月額に加算、
夜勤職員の配置が決定(60.10より)
-
61.6.1 処週実践集「盲老人の豊かな生活を求めて」を発行
61.7.16 歌手真理よし子さんが盲老人ホーム
慰問計画の申し出があり、聖明園曙荘を慰問、
以降全国各地の盲老人ホームを慰問
61.10.1 第4回全国老人ホームにおける
盲老人実態調査を実施し、2,142施設に5,123名、
盲老人ホームを加え、
7,742名が在所していることが判明
1987 62.12.1 第4回全国老人ホームにおける盲老人実態調査報告書を
発行
62.4.1 春光苑(山口)
62.4.1 バラ苑(熊本)
62.7.1 富士見園の
名称が
聖明園
富士見荘となる
(東京)
62.7.13 喜望園
(和歌山)
1988 63.4.5 20周年記念誌「眼に太陽は見えなくとも」を発行 63.3.2 豊田福寿園
(愛知)
63.4.24 (10.23まで)なら・シルクロード博にて
亜細亜館出店
63.5.27 創立20局年記念式典ならびに第21回総会を開催
社会福祉全般 国内の出来事
明7 12 太政官達第162号恤救規則
昭4 4 法第39号救護法 - -
21 9 法第17号1日生活保護法 - -
11 日本国憲法
22 10 法第118号災害救助法 - -
12 法第164号児童福祉法
23 7 法第198号民生委員法 - -
7 法第200号消費生活協同組合法
24 12 法第283号身体障害者福祉法 - -
25 5 法第144号生活保護法 - -
8 厚告第226号社会福祉主事の資格に関する
科目指定
26 3 法第45号社会福祉事業法 - -
5 宣言 児童憲章
27 4 法第127号戦傷者戦没老遺族等援護法 - -
28 8 法第240号社会福祉事業振興会法 - -
31 5 法第118号売春防止法 - -
34 11 宣言 児童権利宣言 - -
35 3 法第37号精神薄弱者福祉法 昭35 日米安保条約が調印される
新安保条約反対の運動で国会が混乱に陥る
36 6 法第155号社会福祉施設職員
退職手当共済法並びに関係規則
36 貿易の自由化が始まる
農業基本法が公布される
38 7 法第133号老人福祉法 38 部分核実験停止条約に調印する
39 1 社発第15号社会福祉法人認可について 39 国鉄東海道新幹線が営業を開始する
東京でオリンピック大会を開催する
7 法第129号母子福祉法
40 4 大告第154号寄付金控除の対象となる
寄付金又は法人の各事業年度の所得の
金額の計算上損金の額に算入する寄付金指定
40 日韓基本条約が調印される
41 7 厚生省令第19号養護老人ホーム
及び特別養護老人ホームの設備
及び運営に関する基準
41 赤字国債発行される
- 43 小笠原諸島が日本に復帰する
川端康成がノーペル文学賞を受賞
- 44 大学紛争で各大学に機動隊が出動する
45 5 法第84号心身障害者対策基本法 45 核拡散防止条約が調印される
人工衛星「おおすみ」の打ち上けに成功
大阪で万国博覧会が開幕する
日航機「よど」号ハイジャック事件
6 社老第73号老人性白内障手術費
支給事業の実施について
46 12 精神薄弱者の権利宣言 46 沖縄返還協定が調印される
ニクソンショックが起こる
47 5 社庶第83号社会福祉法人の経営する
社会福祉施設の長について
47 日中国交正常化が成る
6 厚社第451号老人保護措置費の
国庫負担について
11 厚令第53号老人医療費支給規則
12 中央社会福祉審議会・
老人ホームのあり方に関する中間意見
48 8 社健第48号寝たきり老人等に対する
老人医療費の支給について
48 狂乱物価、異常インフレが起こる
49 5 社施第100号社会福祉施設における
運営費の運用について
49 原子力船「むつ」で放射能漏れ発見
50 12 障害者の権利宣言
51 5 社老第28号在宅老人福祉対策事業の実施
及び推進について
51 ロッキード事件で田中角栄前首相が
逮捕される
52 11 中央社会福祉審議会、
今後の老人ホームのあり方について
52 領海12カイリ漁業水域200カイリ法が
成立する
53 2 社庶第13.14号社会福祉施設の長の
資格要件について
53 成田空港開港する
宮城県沖地震で東北各地に被害
日中平和友好条約が締結される
54 5 社庶第56号社会福祉法人の認可について 54 ダグラス・グラマン問題で東京地検捜査を
開始
元号法が成立する
東京サミットが開催される
5 社庶第57号社会福祉法人監査指導要綱について
55 4 社健第14号在宅老人機能回復訓練事業の実施
について
55 華国鋒中国主席来日
大平内閣の不信任案が国会で可決
大平首相が選挙中に急死
4 社老第43号老人保護措置費の国庫負担
(費用徴収基準)の取扱いについて
56 8 社施第175号、社施第225号
56 厚生省の招待で中国残留孤児47人が
初の正式来日
福井謙一、ノーベル化学賞受賞決定
12 社会施設における運営費の運用
及び指導について
57 5 社老第48号老人保護措置費の
国庫負担の取扱いについて
57 東北新幹線大宮~盛岡間が開業
上越新幹線開業
7 老人保健法
58 - 58 三宅島大噴火
59 8 社会福祉医療事業団法 59 新札発行される
1月、厚生省はひとり暮らし老人が
104万6,000人になり、高齢化社会の
到来を人びとに再認識させた-
12 養護老人ホーム及び特別養護老人ホームに
係る費用徴収基準の当面の改訂方針について
(意見具申)
60 1 老人福祉のあり方について(建議) 60 青函トンネル本抗が貫通
日航ジャンボ機群馬県で墜落520人死亡
8 要介護老人対策の基本的考え方といわゆる
中間施設のあり方について
61 1 社老第11号養護ホームにおける介助員加算
及び病弱者介護加算制度の取扱いについて
61 伊豆大島三原山大噴火
2 老人保健施設等に関する要望書(老施協)
6 長寿社会対策大網について(閣議決定)
10 老人保健施設についての考え方(厚生省)
12 中間施設等に関する要望書(老施協)
12 老人保健法の改正
老人保健施設の新設
62 3 福祉関係者の資格制度について(意見具申) 62 松寿園火災(死者17名、負傷者25名)
5 社会福祉士及び介護福祉士法成立
9 社施第111号社会福祉施設における運営費の
運用および指導について
11 老人保健施設の設備運営基準について答申
(老健害)
- 63 青函トンネル開通
瀬戸大橋開通
なら・シルクロード博

主題:
眼に太陽は見えなくとも -その20年の軌跡- NO.2
80頁~118頁

著者名:
全国盲老人福祉施設連絡協議会
吉田孝志、小林常蔵、竹内和利、本間昭雄、水田武夫

発行者:
全国盲老人福祉施設連絡協議会
会長 三浦昌武

発行年月:
1988年5月

情報の種類:
その他(記念誌・20年の記録)

情報の分野:
社会福祉

文献に関する問い合わせ先:
全国盲老人福祉施設連絡協議会
青梅市根ケ布2-722
電話0428-21-0301

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