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第1部 CBR
地域に根ざしたリハビリテーション~私たちの体験から~ 障害者の声

はじめに

CBR(地域に根ざしたリハビリテーション)が1980年代始めからWHOにより開始されてから20年以上が経ちました。その間途上国では様々な実践が展開されています。しかしCBRには課題も多く、調査研究もすすんでいないことはCBRの専門家などによって明かにされています。

WHOとSHIA(スウェーデン障害者援助団体協会)の共同による本調査報告書では、CBRに障害者が参加することは重要であると認識されているがなかなか実施されていないことから、障害者がCBRをどう見ていたかについて3ヶ国での調査の結果がまとめられています。

一方この調査報告書が発表された2002年前後から障害をめぐる国際的な動きは目覚しく、CBRに関して言えば、2003年にはWHOは「CBR再考のための国際会議」を開催し、2004年にはWHO、ILO、UNESCOによるCBRジョイントポジションペーパーの改訂版が発表されました。2004年版では、CBRが障害者の貧困の問題に取り組むために重要であるという方向性が示されています。

また、国連では障害者の権利条約制定に向けた特別委員会がひらかれ、条約草案をめぐって活発な議論が行われています。そして、同委員会を中心に、権利条約制定という共通の目標に向けて、障害当事者団体と障害者支援団体とが連携した活動が展開されています。このような最近の動きにも注目しつつ、本調査報告書を皆様の活動に役立てていただければ幸甚に存じます。

なお、本調査報告書の作成にあたり、翻訳を引き受けてくださった川口和子さんに感謝申し上げます。また独立行政法人・福祉医療機構(高齢者・障害者福祉基金)には作成のためにご助成いただきましたことに御礼申し上げます。

2006年3月
日本障害者リハビリテーション協会
会長 金田 一郎