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創立20年史 財団法人日本身体障害者スポーツ協会

No.9

6.昭和45年度事業

1.第6回全国身体障害者スポーツ大会

岩手県盛岡市
昭和45年10月24日,25日
参加選手605人 役員等621人 計1,226人
オーストリア選手団特別参加
団長,コーチ, 選手10人 計12人
スローガン「あすを築く自立の祭典」


皇太子殿下のおことば

 第6回全国身体障害者スポーツ大会の開催にあたり,全国から参加されたみなさんに接し,心からよろこばしくおもいます。
みなさんが,たゆまない努力によって身体の障害を克服し,すでに多くの人々が,社会の各方面で立派に活躍しておられることはまことに心強いことであります。
 わたくしは,みなさんがスポーツを通じて,あかるく,強く,正しい精神をつちかうとともに,友情を深められることは,明日への生活に大きな心のささえとなるものと確信します。
 この大会が,ここに参加されたみなさんにとってたのしいものであると同時に,すべての身体障害者に勇気と希望をあたえ,全国民の理解を深める有意義な大会となることを期待してやみません。


1.大会の趣旨と岩手大会開催のいきさつ

 近年,わが国や諸外国の身体障害者の間で,スポーツが積極的に行なわれるようになった。
 このことは,スポーツが一般人と同じように,身体障害者のためにも,体力及び残存機能を増強し,明朗・積極的な性格と協調精神を養うことに極めて有効であることが認められたからである。
 いいかえれば,スポーツは医学的,心理的及び職能指導的見地から,身体障害者が自らの努力で更生し,社会復帰を促進するための具体的方法としてとりあげられており,この全国大会が多くの関係者によって年ごとに盛大にとり行なわれる理由もここにあるといえよう。
 わが国においては,昭和39年東京パラリンピック第1部(国際大会)が開催されたのを機会に,この大会の第2部として,全国都道府県各地から身体障害者選手約 480名が参加して国内大会が開催され, 国民の関心が急激に高まってきた。
 その後, 昭和40年岐阜国体が開催されるにあたり,国は国体開催県において,国体終了後全国身体障害者スポーツ大会を開催することを定めたので,第1回全国身体障害者スポーツ大会が岐阜県において開催されることになった。
 わが岩手大会は,第25回国民体育大会終了後,第6回の全国大会として,10年24日・25日の両日,岩手県営運動公園陸上競技場を中心に4会場で実施されたのである。

2.大会開催の基本方針

 この大会は,「誠実・明朗・躍進」をモットーとして,岩手県民の心からなる歓迎を行なうこととした。
 さらに,身体障害者が自ら進んでその障害を克服し,すみやかに社会経済活動に参加することを願い,身体障害者の輝かしい「あすを築く」ための「自立の祭典」として盛大に開催することを基本方針とした。
◎県民運動(愛の市民運動)
 全国各府県から参加する選手のみなさんたちをあたたかく迎え,この大会を市民の手で成功させようという趣旨で,盛岡市内の福祉関係団体が主唱し,「若い世代」の高校生たちが中心となって,昭和45年4月から「愛の市民運動」を展開した。
 そして,コスモスの花運動や手話通訳者等のコンパニオン養成,駅頭歓迎等,多方面にわたって活動したが大会当日における会場内の「身障相談コーナー」の運営等も,これまでの大会にみられなかったものとして特記することができよう。

◎大会協力会の活動
 福祉及び保健関係11団体の代表者が幹事となり,45年3月に「第6回全国身体障害者スポーツ大会協力会」が結成された。協力会は圏内関係者から約 200万円の募金を得て,県内身障者の作成した民芸品の買上贈呈,選手の宿舎の訪問,慰問品の贈呈,駅頭の歓送迎等を行なった。

◎オーストリア選手団の特別参加
 44年9月に,日本身体障害者スポーツ協会及び厚生省を通じて,オーストリア選手団が参加したい旨連絡照会があったので,県としてはよろこんで迎える旨回答した。
 その後,45年5月には確実に参加するとの連絡があり,さらに8月末にいたり,セップ・ラインドル団長ほか11名の参加選手の氏名及び障害名等の連絡があった。
 本県において,たまたま3年ほど前から,盛岡市近郊の大迫町が,オ国のベルンドルフ町と姉妹都市となり,交流が深められていたこと,及び45年8月上旬には県内同好の士により,両国の親善を深めるための日墺協会が発足したこと等により,事務局及び関係者の歓迎協力体制も順調に進められた。
 かくして,10月23日に予定どおり来県した選手12名は,翌24日からの大会に全員参加し,その後県内を巡遊して県民とも友好を深めたことは,初の大会参加として極めて意義深いことであった。

片大腿切断巾跳
片大腿切断巾跳

都道府県(市)別参加人員(45.10.1 現在)
都道府県 (市) 役員 選手 介護人 正規視察団 選手団員合計
肢体 視覚 聴覚
北海道 6 13 2 3 18 10 1 35
青森 3 4 2 3 9 5 1 18
宮城 9 8 1 1 10 3 - 22
秋田 4 2 1 6 9 4 - 17
山形 7 6 2 2 10 - - 17
福島 6 7 3 0 10 2 - 18
茨城 3 4 3 3 10 6 - 19
栃木 4 4 1 3 8 3 - 15
群馬 3 1 2 4 7 5 - 15
埼玉 2 10 0 2 12 8 14 36
千葉 7 5 2 3 10 10 - 27
東京 2 8 6 8 22 10 - 34
神奈川 6 7 1 2 10 3 8 27
横浜市 6 2 3 3 8 - 6 20
山梨 4 3 2 2 7 6 - 17
新潟 9 4 5 3 12 1 3 25
長野 3 10 1 2 13 10 2 28
富山 3 3 2 3 8 5 - 16
石川 7 5 1 2 8 3 - 18
福井 1 5 2 0 7 10 - 18
静岡 10 7 3 4 14 4 2 30
愛知 7 5 4 3 12 - - 19
名古屋市 0 5 0 3 8 6 - 14
三重 5 3 4 2 9 2 - 16
岐阜 4 5 2 3 10 6 - 20
滋賀 5 2 2 34 7 5 2 19
京都 0 4 2 2 8 8 - 16
京都市 9 5 2 2 9 - 2 20
大阪 9 3 4 4 11 3 2 25
大阪市 0 7 3 2 12 6 2 20
兵庫 8 8 2 3 13 9 - 30
神戸市 7 4 2 2 8 1 1 17
奈良 4 5 2 2 9 4 2 19
和歌山 5 8 6 6 20 6 24 55
鳥取 7 3 3 1 7 3 2 19
島根 9 6 1 2 9 - - 18
岡山 3 7 3 2 12 7 5 27
広島 6 8 3 2 13 7 - 26
山口 5 6 1 2 9 4 3 21
香川 7 4 2 3 9 - - 16
徳島 2 5 3 1 9 6 2 19
愛媛 3 4 2 4 10 6 1 20
高知 7 4 3 3 10 2 - 19
福岡 4 9 3 6 18 8 1 31
北九州市 6 3 2 3 8 2 - 16
佐賀 5 4 2 4 10 5 - 20
長崎 2 7 2 5 14 7 - 23
熊本 10 7 3 3 13 3 12 38
大分 3 6 3 3 12 7 - 22
宮崎 5 5 2 3 10 7 - 22
鹿児島 4 7 3 2 12 10 - 26
沖縄 6 3 2 2 7 3 - 16
オーストリア 0 11 1 0 12 - - 12
岩手 7 23 9 8 40 4 - 51
合計 269 314 133 155 602 255 98 1,225
オーストリア選手団
番号 氏名 障害者
ZANKERL Ernst. (ツァングル) 片上肢切断
GUMPOLDSBERGER.Walter. (グンボルッベルガー) 右手マヒ
ORTNER Hans. (オートナー) 肘関節硬直
REINDL Sepp. (ラインドル) (団長) 片下腿切断
OFNER Ernst. (オフナ) (団長) 片下腿切断
WILEND Alols. (ウレント) (団長) 片下腿切断
HAMBERGER Josef. (ハンバーガー) 片大腿切断
GLINZ Leo. (グリンツ) 片大腿切断
KUNSTNER Siegfried. (キュンスナー) 片大腿切断
10 STUPKA Ludwig. (シュップカ) 片大腿切断
11 HOMMER Wiihelm. (ホンマー) 全盲
12 ECKEL Karl. (エッケー) (トレーナー)
都道府県(市)選手障害別出場者数
都道府県 (市) 選手人数
肢体 視覚 聴覚
北海道道 13 2 3 18
青森県 4 2 3 9
宮城県 8 1 1 10
秋田県 2 1 6 9
山形県 6 2 2 10
福島県 7 3 0 10
茨城県 4 3 3 10
栃木県 4 1 3 8
群馬県 1 2 4 7
埼玉県 10 0 2 12
千葉県 5 2 3 10
東京都 8 6 8 22
神奈川県 7 1 2 10
横浜市 2 3 3 8
山梨県 3 2 2 7
新潟県 4 5 3 12
長野県 10 1 2 13
富山県 3 2 3 8
石川県 5 1 2 8
福井県 5 2 0 7
静岡県 7 3 4 14
愛知県 5 4 3 12
名古屋市 5 0 3 8
三重県 3 4 2 9
岐阜県 5 2 3 10
滋賀県 2 2 34 7
京都府 4 2 2 8
京都市 5 2 2 9
大阪府 3 4 4 11
大阪市 7 3 2 12
兵庫県 8 2 3 13
神戸市 4 2 2 8
奈良県 5 2 2 9
和歌山県 8 6 6 20
鳥取県 3 3 1 7
島根県 6 1 2 9
岡山県 7 3 2 12
広島県 8 3 2 13
山口県 6 1 2 9
香川県 4 2 3 9
徳島県 5 3 1 9
愛媛県 4 2 4 10
高知県 4 3 3 10
福岡県 9 3 6 18
北九州市 3 2 3 8
佐賀県 4 2 4 10
長崎県 7 2 5 14
熊本県 7 3 3 13
大分県 6 3 3 12
宮崎県 5 2 3 10
鹿児島県 7 3 2 12
沖縄県 3 2 2 7
岩手県 23 9 8 40
合計 303 132 155 590
オーストリア 11 1 0 12
種目別出場人員一覧表
競技群 競技種目 肢体 視覚 聴覚 合計
歩走技群 100m障害競走 16 5 21 - - - - - - 16 5 21
60m競走 - 36 36 - - - - - - - 36 36
100m競走 73 - 73 28 17 45 21 18 39 122 35 157
60m音響走 - - - 31 5 36 - - - 31 5 36
200m競走 - - - - - - 19 8 27 19 8 27
400m競走 14 - 14 - - - 14 9 23 28 9 37
800m競走 - - - - - - 13 - 13 13 - 13
1500m競走 - - - 15 - 15 16 - 16 31 - 31
5000m競走 - - - - - - 5 - 5 5 - 5
車椅子競走 9 5 14 - - - - - - 9 5 14
車椅子スラローム 13 1 14 - - - - - - 13 1 14
小計 125 47 172 74 22 96 88 35 123 287 104 391
跳技群 立巾跳 60 18 78 37 9 46 - - - 97 27 124
走巾跳 41 12 53 25 9 34 38 16 54 104 37 141
走高跳 8 0 8 10 5 15 14 11 25 32 16 48
三段跳 - - - 6 - 6 18 - 18 24 - 24
小計 109 30 139 78 23 101 70 27 97 257 80 337
投技群 砲丸投 46 20 66 29 4 33 23 8 31 98 32 130
ハンドボール投 - - - - 9 9 - - - - 9 9
槍正確投 50 14 64 - - - - - - 50 14 64
槍投 16 6 22 - - - 9 3 12 26 9 35
円盤投 - - - - - - 9 4 13 9 4 13
ソフトボール投 - - - 19 19 - - - 19 - 19
棍棒投 64 - 64 - - - - - - 64 - 64
小計 176 40 216 48 13 61 41 15 56 265 68 333
陸上合計 410 117 527 200 58 258 199 77 276 809 252 1,061
卓球 シングルス 44 18 62 - - - 25 9 34 69 27 96
盲人卓球 - - - 4 2 6 - - - 4 2 6
洋弓 洋弓競技 12 5 17 - - - - - - 12 5 17
総計 466 140 606 204 460 264 224 86 310 894 286 1,180

大会第1日目 情景

(「岩手日報」45.10.25付)

 さわやかな晩秋の日ざしの中で24日幕をあけた“自立の祭典”第6回全国身体障害者スポーツ大会は,盛岡市内4会場で熱戦の火ぶたを切り,日ごろのワザと力に「やればできる」の熱と意気を示した。開会式が行なわれた県営運動公園陸上競技場は,国体を再現するかのように3万5千人の観衆が詰めかけ,たくましく生きようとする選手の姿に心を打たれ,そして盛んな拍手を送り,スタンドとグラウンドが一体となるなごやかなふん囲気に包まれた。
 集団演技が終わっても観客はだれ一人席を立とうとはしなかった。むしろ幾多の苦難を乗り越えてきた選手たちに拍手を,声援を送ろうという観衆が押しかけ,競技が始まった正午過ぎには国体を上回る3万5千人の観客でスタンドはいっぱい。赤,青といった日がさがさわやかな晩秋の風にゆれる。時おり,スタンドから盛んな声援がとび,小旗がふられる。はるばる参加したオーストリア選手団への応援であろう。選手の一人が大きなからだをゆさぶりながら高々と手を上げ、観衆の声援にこたえた。
 グラウンドには競技を終えて堅い握手をかわす者,金メダルに肩をたたき合って喜ぶ者,あらん限りの力をふりしぼって敢闘する選手と,さまざまな光景が見られ,そのたびに惜しみない拍手がスタンドから送られた。
 卓球会場の県営体育館も観衆でぎっしり埋まった。なごやかな中にも自立更生へ意欲を燃やす選手たちの姿に心を打たれる観客が多く,惜しみない拍手と声援は絶えない。勝っても負けても選手たちの表情は明るく,お互いの敢闘精神をたたえ合うほほえましい光景があちこちで見られた。

大会第2日目 情景

(「岩手日報」45.10.26付)

 大会のフィナーレは感動的だった。午後3時22分,ファンファーレとともに始まった閉会式は,各県のプラカードと県旗だけが先に入場,そのあとから各県選手団が一団となって行進した。中村副知事大会委員長のあいさつのあと国旗,大会旗などが降納され,選手の健闘をたたえ2日間燃え続けた炬火は静かに消えた。
 「蛍の光」の行進曲とともにまず本県選手40人が退場,全選手・役員が退場口で各県選手の退場を待ち,大会の裏方さんとなった手話通訳者や愛の市民運動の人たちとともに色とりどりのハンカチを手に別れのあいさつ。
 このとき,まだ整列していた選手団の中から数人がバックスタンドめがけて走った。和歌山県選手団である。スタンドの観客や大会係員に帽子をとって「ありがとうございました」と深々と一礼。観客はハンカチをさらに激しくふって「がんばれよ」と励ました。選手たちは続いて炬火台下のファンファーレ隊,吹奏楽団の前にも走っていき,再び「ありがとうございました」とお礼のあいさつ。各県選手団もこれにならってグランドを一周,観客に感謝のことばを送る。そのたびにスタンドからは激しくハンカチが揺れ,ひときわ高い拍手がわく。
 京都府,長野県選手団は「岩手のみなさんありがとう」の字幕を持ってグランド内を歩き,和歌山県選手団は「全国のみなさん来年はどうぞ紀州路へ」の幕を持って行進する。
 大会役員もみんな総出で見送った。グランド内に置かれたフラワーポットからは菊の花が次々ともぎとられ,退場する選手たちに贈られた。オーストリアの選手も愛の市民運動のコンパニオンから贈られた折りヅルを首に下げ,高々と手を上げ,観客にこたえた。
 スタンドは「蛍の光」のメロディに合わせて手拍手。グランドでは足の不自由な選手を肩車して歩く選手。車イスの乗ったまま帽子を大きくふり,なごりを惜しむ人,「お元気で」「ありがとう」とグラウンドとスタンドの間でかわす声も拍手と音楽でよく聞きとれないが,みんな心は一つ。堅いきずなと友情に結ばれた感激に思わず目がしらを押さえる選手もいる。まさに劇的なシーンだ。
 スタンドの身障者は,感激のあまりみんな泣いた。耳の聞こえない選手の“かけ橋”となって世話してきた手話通訳者のお嬢さんたちもそっと目がしらを押さえる。
 観客も大会関係者も大拍手で選手の健闘をたたえ,いつまでもいつもでも手をふっていた。

礼状

日本身体障害者スポーツ協会
会長 葛西嘉資殿

オーストリア選手団
団長 セップ・ラインドル

 私は,岩手県で開催された第6回全国身体障害者スポーツ大会にお招きを受け,大会に参加したことを大変うれしく思います。
 日本滞在中は,貴殿をはじめ,大会運営者,および岩手の人々は私達を居心地よくするために,並々ならぬ努力を払い,参加者に示されたその歓待と友情と親切に感謝いたします。
 日本の皇太子ならびに妃殿下のご臨席を得て,壮観で感動的な式をもって大会を開催され,競技そのものも,ストーク・マンデビル競技の理想,すなわち愛と友情が一致して,スポーツマン精神にのっとって行なわれました。競技は非常にはげしく,私達選手団の中では3位以内に入れなかった人もおりました。
 数万人の観衆が大会を見物したことは,私達の国内では例をみないものであり,このことは大会に対し皆さんが寄せられた関心が並々ならないものを示したいと思います。
 閉会式は全くすばらしく感動的でした。数多くの観衆と選手の気持が一つになって,拍手と花によって別れを惜しんでくれたことは私は忘れられません。
 ここで特筆すべきは,大会に寄せられた数多くの奉仕者があったことであり,特に盛岡市の若い人達のサークルから受けた並々ならぬ援助があったことであります。大会はすべての面で成功でありました。
 日本の大会に参加したことは,両国間の友情と理解を助長したのみならず,日本の国内において身障者スポーツ大会がますます盛んになり,またこのことによって身障者の現状を改善する努力が高まっていくことを期待するものであります。

2.第19回ストーク・マンデビル競技大会

(ロンドン郊外ストーク・マンデビルスタジアム)
昭和45年7月19日~24日
参加30ヶ国 420人
日本選手団 選手6人 役員4人 計10人

役員
団長/氏家 馨(日本身体障害者スポーツ協会理事)
医師/木村哲彦(国立身体障害センター)
コーチ/橋谷俊胤(国立身体障害センター)
通訳/片山光子(日本赤十字社語学奉仕団)
本部役員/葛西嘉資(日本身体障害者スポーツ協会会長)
選手/大田誠一(神奈川県) スラローム1位,重量挙4位
選手/三枝仁子(神奈川県) スラローム1位
選手/横山敏夫(長野県) スラローム1位,重量挙3位,100 m3位
選手/中川隆男(東京都) スラローム2位,重量挙3位,100 m1位
選手/荒木千代子(東京都) スラローム1位,60m1位
選手/高野繁義(広島県) 水泳4位

3.第4回国際身体障害者スポーツ大会

(フランス,サンテ・チエンヌ市)
昭和45年7月1~8日
参加19ヶ国 800人
日本選手団 選手6人 役員4人 計10人

役員
団長/山懸習作(厚生省社会局更生課長)
     渋谷 彪(神奈川県立身体障害者更生指導所長)
コーチ/中川一彦(神奈川県立身体障害者更生指導所技師)
コーチ/黒木武俊(日本身体障害者団体連合会副会長)
本部役員/葛西嘉資(日本身体障害者スポーツ協会会長)
選手/佐藤雅夫(青森県)左大腿切断
     洋弓他
    太田作男(神奈川県)左下腿切断
     リレー400m他
    崎出義一(〃)視覚障害
     リレー400m他
    熊野通利(東京都)右大腿切断
     50mバタフライ他
    藤本 寛(静岡県)左前腕切断
     槍投,走高跳他
    森山広秋(広島県)視覚障害
     走高跳,リレー 400m他

日本選手成績
 太田作男(片下腿切断)30才
  予選 砲丸投 9m95 (19位)失格
      棍棒投 43m26 (25位)失格
      80m走 12″3 (6位)
      槍投 23m26 失格
      槍投確投 54点 失格
  決勝 走巾跳 3m56 (10位)
      80m走 12″4 (4位)
      リレー400m 53″0 (2位)銀メダル
 崎出義一(視覚障害)23才
  予選 砲丸投 9m95 (9位)失格
      棍棒投 43m29 (8位)失格
      80m走 10″1 (11位)失格
      槍投 21m10 失格
  決勝 走巾跳 4m98 (10位)失格
      リレー400m 53″0 (2位)銀メダル
 佐藤雅夫(片大腿切断)31才
  予選 槍投 19m36 失格
      槍投確投 54点 失格
  決勝 水泳100m背 2′39″4(22位)
      洋弓FITA 943点 (7点)
 熊野通利(片大腿切断)18才
  予選 砲丸投  7m62 (30位)失格
      棍棒投 36m52 (33位)失格
      槍投  24m92 失格
      槍正確投 56点
  決勝 走高跳 1m43 (4位)
      水泳100m個 1′23″0 (3位)銅メダル
      50m バ 43″0 (2位)銅メダル
      100m 背 1′26″4(5位)
 藤本 寛(片前腕切断)25才
  予選 砲丸投 9m09 (11位)失格
      槍投 46m60 (1位)
      棍棒投 54m48 (2位)失格
      100m走 11″0  (5位)
      槍正確投 52点 失格
  決勝 槍投 48m35 (1位)金メダル
      走高跳 165m (1位)金メダル
      走巾跳 6m37 (3位)銅メダル
      リレー400m 53″0  (2位)銀メダル
 森山広秋(視力障害)18才
  予選 砲丸投 10m73 (6位)失格
      棍棒投 59m80 (1位)
      80m走 9″4 (6位)
      槍投 24m84 失格
  決勝 棍棒投 55m04 (2位)銀メダル
      走高跳  165m (1位)金メダル
      走巾跳 5m83 (3位)銅メダル
      80m走 9″4 (6位)
      リレー400m 53″0 (2位)銀メダル

4.第1回車椅子バスケットボール競技大会

期日 昭和45年11月29日(日)

場所 駒沢オリンピック公園体育館

主催 車椅子バスケットボール競技大会実行委員会
    (財)日本身体障害者スポーツ協会
    日本チャリティ協会

参加 福祉企業センターチーム
    労災リハビリテーション長野作業所チーム
    甲州クラブ
    東京スポーツ愛好クラブ
    労災リハビリテーション千葉作業所チーム
    国立身体障害センターチーム
    ムサシノ電子工業チーム
    (合計 7チーム)

優勝 労災リハビリテーション長野作業所
準優勝 労災リハビリテーション千葉作業所

5.第5回身体障害者スポーツ指導者認定講習会

オリンピック記念青少年総合スポーツセンター
昭和45年5月18日~25日
受講者37人

講習科目および講師
(A) 理論
(1) 身体障害者の更生
  国立身体障害センター所長 橋倉一裕
(2) スポーツ医学
  東京大学助教授 石河利寛
(3) 身体障害者とスポーツ
  東京教育大学教授 小川新吉
(4) 身体障害者の心理
  淑徳大学教授 高瀬安貞
(5) 身体障害者と体育運動
  東京都立大学教授 飯塚鉄雄
(6) 身体障害者スポーツ規則解説
  日本身体障害者スポーツ協会理事 増田弥太郎
  国立身体障害センター 船山純夫
  国立身体障害センター 橋谷俊胤

(B) 実技
(1) 陸上競技
  東京教育大学陸上競技監督 関岡康雄
                    助手1~2
(2) 水泳
  日本水泳連盟理事長 太田光雄
                助手1~2
(3) バスケットボール
  学習院大学教授 鈴木正三
               助手2
(4) 卓球および盲人卓球
  日本大学講師 矢尾板 弘
               助手1
(5) 重量挙
  日本ウェートリフティング協会副理事長 野中義治
                            助手2
(6) 洋弓
  早稲田大学講師 細井英彦
             助手1~2
(7) 車椅子トラック競技
             増田弥太郎
             橋谷俊胤

(C) 身体障害者スポーツ座談会講師
  神奈川県身体障害者更生指導所 中川一彦
  国立教育大学附属盲学校教諭 功力靖雄
  東京都立大田ろう学校教諭 川口 浩

講習日程
- 午前 (9:00~12:00) 午後 (1:00~4:30) 夜 (7:00~9:00)
5月18日
 (月)
- 集合
開会式
オリエンテーション
-
5月19日
 (火)
スポーツ医学 (石河) 陸上競技 (関岡) 規則解説 (増田)
5月20日
 (水)
洋弓 (細井) 水泳 (太田) 規則解説 (船山) (橋谷)
5月21日
(木)
身体障害者の体育運動 (飯塚) バスケットボール (鈴木) 映画
5月22日
(金)
身体障害者の更生 (橋倉) 身体障害者の心理 (高瀬) 座談会
 肢体(中川)
 盲(功力)
 ろう(川口)
5月23日
 (土)
身体障害者とスポーツ (小川) 重量挙 (野中) -
5月24日
 (日)
卓球 (矢尾板) 車椅子 模擬
トラック競技 競技会
 (橋谷)
-
5月25日
 (月)
閉会式
解散
- -

盲人野球講習
盲人野球講習


主題:
創立20年史 No.9

発行者:
財団法人日本身体障害者スポーツ協会

発行年月:
昭和60年3月31日

文献に関する問い合わせ先:
〒162
東京都新宿区戸山1-22-1
戸山サンライズ内
TEL 03-204-3993