障害者自立支援調査研究データベース 事業実施報告内容 平成19年度 通番号144


項目 内容
通番号 144
番号 65
年度 平成19年度
指定テーマ 【一般公募枠】
事業名 良質な相談支援を支える地域のしくみ作りに関する人材養成研修プログラム開発に関する調査研究事業
事業目的  現在、障害福祉施策は「地域」「利用者主体」「目的(ニーズ)別」の相談支援に移行する大きな流れの中にある。しかし現状では“理念と実践をつなぐもの”が脆弱かつ不十分なため、このままではせっかくの崇高な理念が地域づくりの展開に活かされない危惧があります。さらに“支援に結びつきにくい者”への相談支援の課題も地域づくりの展開には欠かせません。
 この事業では、特に人権意識に注目し、大きなケアマネジメント(良質な相談支援を支える地域のしくみ作り)に貢献できる人材養成研修に係るプログラム開発を中心に、精神科的な配慮を要する障害者への相談支援プログラムについても必要なエッセンスを抽出し、研修プログラム案を開発することをもって、地域での
人材育成に貢献することを目的としました。
事業概要 1.研究及び調査実施のための委員会(9人/名称:ケアマネジメント委員会)を設置し、その他必要に応じて関係者に研究協力を求めました。
2.基礎研究1として、過去において本協会で実施した障害者ケアマネジメント研修(全5回)参加者アンケート等から考察を行い、実態を把握しました。
3.基礎研究2として、海外でケアマネジメントが成功している先進地から援助哲学等の考察を行いました。
4.プログラム開発調査として、基礎研究を基に、日本で3障害(身体・知的・精神)をベースに先駆的な地域のしくみ作りへの取り組みをしている実践者への聞き取り調査を行い、良質な個別相談から展開する地域のしくみづくりに関係する要素を抽出しました。
1)個別インタビュー(客体数:3人)
2)グループインタビュー(客体数:6人×2グループ=12 人)
5.調査研究で抽出した要因の検証を行い、過去において実施した研修の知見も活用して研修プログラム案を作成しました。
事業実施結果及び効果  海外先進地での支援哲学におけるキーワードは、①希望、②生活、③クライエントの思い、④クライエントの持つ力、⑤関係性、⑥当事者との協働、⑦支援につながらない人への関わり、でした。また、過去において本協会が実施したケアマネジメント研修の総括から、基本的な相談視点とスキルの獲得が求められていること、さらに地域作りの研修は別立てで実施することも必要であることがわかりました。
 先駆的地域での実践者の支援哲学に共通するものは、①利用者主体であり、その人を生活している「人」として見ることを中心に据え、②専門職としての支援を意識して個別支援を展開することと、③地域作りを同時に実践する広い視野を持つことが必要である、との認識でした。
 また、精神科的な配慮を要するなどの理由で支援に結びつきにくい者に対しては、特に、支援の枠に本人をあてはめようとし過ぎないことや見守りなどにより手を出しすぎないことの重要性も示唆されました。
 これらを元に、①地域のしくみ作りに貢献する人材養成研修プログラム、②精神科的配慮が必要な障害者支援に関する研修プログラム、を開発しました。本プログラムを活用した研修は、本協会にて実施予定であるほか、各都道府県精神保健福祉士協会へ研修プログラムを提供し、各地での人材育成における活用を求める
予定です。
事業所/団体名称 社団法人日本精神保健福祉士協会
事業所/団体〒 160-0015
事業所/団体住所 東京都新宿区大京町23-3 四谷オーキッドビル7F
事業所/団体TEL 03-5366-3152
事業所/団体FAX 03-5366-2993
事業所/団体EMail office◎japsw.or.jp (◎を@に置き替えてください)
事業所/団体URL http://www.japsw.or.jp/
報告書 良質な相談支援を支える地域のしくみ作りに関する人材養成研修プログラム開発
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