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平成17年度厚生労働科学研究

発表会:「障害のある人をサポートする情報を共有するには?」

-言語的意思伝達に制限のある重度障害者に対してIT技術等を活用した意思伝達手段の確保を支援するための技術開発に関する研究-

講演2「情報共有を保障する道具:サポートブック」

そんな感じで、昨日と今日とノブヒロのサポートをして下さったイトヤ先生、養護学校の先生に昨日と今日、サポートをして頂きました。その時に持っていて頂いたのがこれなんです。これはさっきの。誰でも作れるサポートブックの雛型を使っているものではなく私のオリジナルのサポートブックです。それのATACバージョンを作って、ATACバージョンを作ったというのはどういうことかというと、普通ノブヒロに対しての情報、ノブヒロの情報を入れているんですけれども、この一番最初のところに、ATAC2005での土曜日の様子、土曜日の予定、日曜日の予定という感じ。その時に、子供はもしかしたらこんな感じで言うかもしれないなというのを、先程言っていたように、本人目線で書いています。これを後はいつも使っているベースのものなんですけれども、ノブヒロのコミュニケーションについて、それからパニックが起きた時の対処の仕方とか、後は、くせとかこだわりとか、食事についてとか、その他トイレが彼にとってどれだけ大事だとか。それとここにコミュニケーションカードを少し入れています。これがもしかしたら役に立つかもしれないなと思ったんですけれども、先程の先生のお話では、携帯電話かと思いましたので、これとまた携帯電話を組み合わせるといいかなと思っています。昨日先生とお別れをする時に、先生の顔写真をノブヒロの携帯の方に頂いていたんです。今日朝来る時に、今日はいったい誰といるのかなと言ってぱっと見せて、なんとかいう感じで言ってましたので、今日は誰と一緒に過ごすのかなと分かれば安心するし、そんな感じなんです。その時に、今日はあまり必要ないんだけれども、情報としての余暇の過ごし方とか、そういうものがこちらの方に入っている状態で。最後のところに使ってもらえばいいもの、メモ書きにでも使ってもらえればいいだろうと、こんな紙を一緒に入れたりとか。あと、これ売り出そうかと思っているんですけれども、ハガキサイズの誰でも作れるサポートブックの雛型、いやらしく後ろに入れています。これを使って100円ショップで買ったようなハガキホルダーに入れれば、ものすごく差し替えが簡単なので、おまけに、これだと、パソコンを使わないと作れないんじゃないかなと皆さん思いがちかもしれないんですが、これだと手書きができます。手書きをやっているのが、ここにありますので、よかったら後で見て下さい。がんばって、自分のオリジナルのサポートブックを見ながら、これを手書きにしたらどうなるかなというので、手書きをやってみたのがここにあります。こんな感じで。ペンは細いものがいいです。このカードであれば、ブックにしなくても、こんな感じで、まだお子さんが小さければ、そんなに枚数もないと思うので、こんなハードケースに入れて、ここにパンチで穴を開けてリングをつけて渡せば、これだけで充分に事が足りるかもしれない。色々やられたらいいと思います。これはホームヘルプ用です。色々活動に応じて作り変えてもいいかもしれない。だからベースの部分を一緒にして、これはATAC用、これはホームヘルプ用、これが今現在本当に使っている外部ヘルプ用、こんな感じで作り変えて抜き換えてみてもいいかなというふうに思っています。

お待たせしました。では感想を聞かせて頂けたらと思います。お願いします。

イトヤ先生:皆さん、はじめまして。昨日、今日と丸岡君のサポートをさせて頂いております、イトヤトシヒロと申します。実は私はしゃべるのはうまくありませんし、こんな舞台でしゃべるのははじめてですので、お聞きづらいところが若干あるかもしれませんけれど、ご勘弁下さい。昨日、今日と丸岡君をサポートさせて頂きまして、サポートブックをもらってぱっと見せて頂いたんですけれども、第一印象は、これはすごいなと思いました。こんなきれいで、結構簡単で具体的に細かいところまで書いてある。私先程言われましたけれども、京都市の養護学校に勤めているんですけれども、子供たちのことを知ろうと思うと、やはりある程度の期間が必要で、ある程度いくと、これがくせで、これがちょっとした混乱で、と分かるようになるんですけれども、今回サポートブックを頂いて、くせとか、どれがパニックでその時の対処法というのが書いてあると、これはまだくせだから、ああ、じゃあ好きなようにちょっとやっといて。かまわないよということで、ああ、棒でつついたな、じゃああっち行こうか、どこ行こうかという感じで言えるんですね。

そういうことが分かると、こっちとしては、心の中で余裕がでてきますし、でてくると、これってパニックかな、止めさせた方がいいのかな、落ち着いてくれるのかなと。こっちがやめとき、やめときって言ったら、向こうもなんでって感じになって、逆に悪い方悪い方にいくと。その矛盾感が逆にこのサポートブックを頂いたことによって、丸岡君にもいい方にいくし、こっちにも。そして結局お母さんに、引き継ぐときにも今日よかったですよと。お母さんにっこり、こっちもほっとするんですけれども。そういう点でこのサポートブックを見させて頂きまして、判断の基準になるかなと。先ほど文体の事を言われてまして、本人の目線で書いて頂いてます。そういうところも、読む方としましても、ほっとするんです。読んでると笑顔が出てくるような感じになる。保護者の方々の具体的なのを読むと、分かるんだけれども、身構えてしまうんですね。お母さん方の気持ちは分かります。もちろん。それはもちろん保護者なんですから分かります。でも、読んでて、分かるんだけどやっぱり、構えるんですね。ちょっと手を伸ばしたら、もうやめてと。やらしてあげたい気持ちはあるんだけれどちょっとどうしようかなと迷ってしまうんですね。それが本人の目線で書いてあって、また保護者の方からほんのちょっとだけこんな感じでというのがあると、ちょっとくらい注意して見ておいてあげて、やらせてみてもいいかなと。好奇心、チャレンジさせてあげようかなという気分にさせてもらえる。その点、このサポートブックはよかった。僕はこのサポートブックを、昨日1日持って帰らせて頂いて、読んで、先程感想で、良いところ、悪いところは僕自身何もないなという、本当にありがたいなと。事実あるとしたら、受け取ってすぐにこの量は読めないかなと、すぐには全部読むのはちょっと時間がかかるし、その間に、障害あるお子さんですから、他のこと、あーっと行ってしまったら困るし、目を離せないし、でも読んでおきたいしと、ちょっと事前に頂けたらなという感じで、後は本当にこのサポートブックがあることで、僕も嬉しい、彼も嬉しい、お母さんも嬉しいということだと思います。だいたいそんな感じなんですけれども。

丸岡:ありがとうございました。すいません本当に。急にお願いしたんです。昨日ノブヒロを受け取った時に、すいません、明日一緒に参加して感想聞かせて下さい。え、と言われたんですけれども、一応心の準備はして来て頂けたみたいで、ありがとうございました。もう一度拍手をお願い致します。では、もう一度よろしくお願い致します。ありがとうございました。

今イトヤ先生が言われていたみたいのを、実はうちの主人が言ってたんです。これはコンピュータでいうと、パソコンでいうとマニュアルだとしますよね。そしたら、簡単セットアップというのができますよね。パソコンに。それがこれ、できないかなと思ったりもしたんですよ。さっき言ったようにこんなふうに、1枚だけにして、例えば白紙でもいいんです。この白紙の方にしておいて、目次調にしてみてもいいかもしれない。それとか一番どうしても絶対に伝えておきたいこと、絶対にこれだけは知っておいてもらいたいということを何枚かにしておいて、詳しいことはこちらにみたいな使い方もできるだろうし。これの使い方の面白いのは、こんな感じにしなくても、これを例えばこう2枚組みに入れてこういうふうにするだけでもいいんですけれども、このことがこうなりますとか、横に並べて使う方法もあるんですよね、縦だけではなくて。これはこうです、これはこうですという使い方もできるかなというので、色々な形に合わせてオリジナリティを持たせながら、なおかつ四つの四角というのは非常に使いやすいので。これは別にこんな感じにしなくても、何かの紙に四角を四つ書けばできるわけなんで、是非やってみて頂けたらなというふうに思います。

私、坂井先生のために10分時間をおいていたのに、帰ってくるかな、もたせてみようかな。

最後なんですけれども、当たり前の暮らしのために、この道標としてのサポートブック、本人紹介のためのサポートブック。僕目線になっている、本人目線になっていると、本人紹介がなおさら本人紹介っぽいですよね。僕ですという感じで。あと、コミュニケーションの手がかりとしてのサポートブック、ネタ帳です。さっきの中邑先生のお話の中にもありましたけれども、何かの情報を共有するために、障害のある方本人との間で情報を共有するためのネタ帳みたいなもの。ただ、これですごく気をつけなければならないのは、外で活動している時に、家の中でのことは言わない方がいいんですよね。外で活動している時に、例えば、ドラえもんが大好きなお子さんだったとしますよね、ドラえもんってかわいいよねとかというと、もう、あ、ドラえもん、ビデオ、見なくっちゃみたいな感じになって、そこからおうちへ帰る、おうちへ帰るが始まると大変なので、今そこらへんの臨機応変なことは考えながら、今出していい情報なのかどうなのかというのは、考えながら出さないとならないんだけれども。私はよく、ヘルパーさんとかのステップアップ研修なんかを県の方で頼まれたりなんかして、自閉症関係でお話させて頂いたりする時に、よく言うのが、他の知的障害の方と大きく違うところは、自閉症の方と一緒にいて、手持ち無沙汰になった時には、無口でいて下さいってよく言うんですよね。よけいな世間話はしないで下さいっていう。抽象的なことを言うくらいならば、無口でただ横に寄り添ってくれてた方がいいかなって思うんですけれども。その時にこういう、あまり害のない形で、本人のネタ帳があれば、ちょっと具体的な話題作りができるかなと思います。そしたら、ヘルパーさんも、実は無口でいるというのは苦痛なんですよね。何もしないというのは苦痛なので、そこに何かの手がかりが得られるかなと思いますし。また、さっきありましたよね、本人を取り巻く人的ネットワークの情報交換、みんなの情報を交換したり、共有したりするためのブックになっていければなというふうに思うんです。そして、本人の情報を共有して、様々な場面での、本人のための適切な支援、私はこれをいつもなんて言ってるかというと、はくしょん大魔王の分かる世代の方ってどのくらいいらっしゃいますかね。はくしょん大魔王のつぼだと思ってるんですよ。つぼの中にみんな押し込めてるんですよね。どんどん押し込めて、両親はできるだけ底の方にいて、本人のヘルプが出た時に、その本人のヘルプに合わせて、つぼっていうのが、一つのサポートブックとか情報の共有ですよね、本人が助けてほしい時に、ヘルプが出た時に・・。

これ40分で仕掛けてるです。坂井先生の時間を10分おいてたんだけど、帰ってこない。いいや。これも優れものですよ。皆さん。別話になるけれど、これ、タニタの。小さいでしょ。これね、バイブレーションなので音のだめなお子さんなんかにいいんです。バイブで教えてくれる、24時間タイマー。見たい方は見にきて下さい、あとで。