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平成17年度厚生労働科学研究

発表会:「障害のある人をサポートする情報を共有するには?」

-言語的意思伝達に制限のある重度障害者に対してIT技術等を活用した意思伝達手段の確保を支援するための技術開発に関する研究-

講演2「情報共有を保障する道具:サポートブック」

はくしょん大魔王に本人がヘルプを出すでしょう。そうしたら、呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃーんって感じで出てくるんですけれども、それが、その時の、本人がこういう支援をしてほしいなという適切な支援に必要なサポーター、支援者が出てきて、支援をしてくれる。そういうふうに進化していくというのが、そのための一つのいいアイテムになっていくのがサポートブックだったらいいなというふうに思っています。これも教育現場の方からいうと、例えば特別支援教育のコーディネーターをしている先生方に言わせると、IPですか、ごめんなさい、私も卒業してるのであまり詳しくないんですけれども、特別支援教育っていうのがあるのかな、それの個別指導があるんですかね、その時に抱き合わせでサポートブックというのは、ゆりかごから墓場までではないけれども、小学校に入る時に、一回ぷちっとぶち切れてしまうもの、小学校から中学校・中学部に上がる時にぶち切れてしまうものっていう情報を、常に共有できる状況になれば、ものすごくいいものになっていくんじゃないのかなというのを、教育の方面の先生からも言われました。いずれにしてもそういう形で、サポートブックはどんどん進化していって、なくてはならないものになっていければいいなと思います。

先程の、個人情報保護法、それは私もずっと気になっていたので、成年後見制度というのはちょっと勉強していかなければならないなと思っています。

そんな感じなんですけれども、何時だ。8分、私は残しました。どうしましょうか。坂井先生帰ってこないのかな。じゃあ、何か質問とかありましたら、お聞きしたいと思います。どうぞ。あまり難しいことは、質問しないで下さい。お願いします。あ、ごめんなさい。一応出しておきます。これ、うちのホームページなので、また何かよろしければ、最近ホームページ自身は更新はしていないんですけれども、色々なブログがあります。掲示板もあります。やわらかい話から、やわらかい話まででずいぶんやわらかいんですけれども。これを見ると、私の全てが分かると思います。是非アクセスして下さい。何かありましたら。

会場・アライ:千葉から参りましたアライと申します。入所施設で3年ほど勤めていた経験があります。先程おっしゃったサポートブックの書き方で、本人目線で書いていらっしゃるということだったんですけれども、そういう書き方で、目線としてソフトに伝わるということがありますが、それがもし本人の気持ちとちょっと違っている場合、それは問題もあるかなとは思ったんですね。客観的に書くことで、私が言うのは感情的に書くことで、色々な人が見て感じて、そこから、本人が意図することが分かる場合もあるかと思うんです。結局、本人の目線で書くのと客観的に書くのと迷われましたか。

丸岡:最初にも申し上げましたように、これは保護者として作ったものです。一番最後のところに、その他の最後のところに、このサポートブックに書いてあることは、ノブヒロはこう思っているんじゃないかなと思っていることです。その時の場面に、一緒にいる人によって行動が違ってくることももちろんあります。もしかしたらノブヒロの思いと違っていることがあるかもしれません。またこちらの働きかけや配慮の仕方によってノブヒロの行動も変わってくることもあります。あくまでも参考にして下さい。後はおまかせしますのでどうぞよろしくお願いします。ここは母よりと書いてあるんですが、これは個人の親の作るサポートブックだと思って下さい。それからもう一つ考えているのは、施設とかで情報を共有する時には、一つのデータベースにすればいいのではないかなと言う気持ちもあります。それは、本当に、言われたように、こういう言い方をしていいのかな、病院のカルテのような形で、そういうふうに情報を共有できるものに、本当にビジネスライクな感じのもできてもいいかなと。ここらへんは使い分けをしていけばいいのではないかなと思っています。いかがでしょうか。

会場・アライ:ありがとうございました。

丸岡:はい。よろしくお願いします。先生何かありますか。

坂井:すみません。ちょっとノブ君に着いていっていたんですけど。実はサポートブックの効果が少し出ているなというふうに思いました。例えば、彼は非常に難しい作業をしていました。10個タグを、ひもを10個束ねて、それを輪ゴムで10個の束にして、それがたくさんあるわけですけれども、それを、さすがだと思ったんですけれども、サポートブックを参考にされて作業できるように、託児のボランティアのグループが組んで、それで今動画を撮ってきましたので、また帰って見て頂きたいと思うんですけれども、初めての方で、初めてくるサポーターさんが、この方に満足のできることをして頂くことができる、丸岡君にですね。自分でも納得がいく、達成感があるような作業をして頂こうと思うと、やはり理解をして頂かないと思うんです。

今回、障害者の方の場合には、どうしても自分の本当に持っている能力よりも、どうしても安全なところで見て頂くということになるので、手をつながなくてもいい子供に手をつなぐとか、それからここまで声かけしなくても、身体的なガイダンスをしなくても、また子供なのに親切にということでやってしまう。そのことはひょっとしたら自閉症の方のプライドを傷つけることになるのかもしれません。

でも初めての場所で、これだけ作業をしている様子をさっき見せて頂いて、あんたもう来なくていいよと、ノブが言うわけです。お前はいい、外で待っててくれたら、俺が勝手に自分でやっておくからさという感じでですね、一人で黙々と作業している様子を見てですね、サポーターさんが上手に、今回の作業を組んでもらったのかなと。これは初めてのサポーターさんが、これだけ彼のことを理解して接することができているからとても満足だろうと。やはりサポートブックのおかげかなと思います。

本人のためのサポートブックなので、支援者のためのサポートブックで、保護者のためのサポートブックで、思われている方もいると思いますけれども、いやいや本当は本人のためのサポートブックなので。だから丸岡さんが提案されたように、子供の言葉で書いてみたらどうという話は、とても重要な話だと思う。どうぞ皆さん作られる時には、子供の立場に立って、子供の目線に立って考えていくと、少し、知的障害のある人や、自閉症の方、また身体障害のある方を理解できるのではないかなというふうに思います。まずサポートブックを作って変わるのは自分から。子供が変わるのではなくて自分からということを、常に思っておいて頂きたいというふうに思います。

はい。今回は誠にこういう、厚労科研の方の発表をさせて頂きまして、本当にありがとうございました。これで終わりたいと思います。