【司会】

そろそろ時間となりましたので、ここで講師のお二人から今日の感想や話し足りなかったことなど、お話いただけたらと思っております。

【まとめ　松崎】

今日はこのような機会をいただきありがとうございました。

このワークショップを通して、私自身何が楽しかったかというと、専門性にとらわれず自分が出来ることをたくさんだしていいというところにおもしろさを感じています。先ほど鈴木さんが言われたように、やはり解決を目指してしまうと出てこないです。ですから、会を開催する前には必ず、これは解決を目指すものではありませんよということを何度も説明しながら運営をしたなと思っています。今回、コロナ禍ではございますけれども、今後もこういったプログラムを通して地域の方々と連携をはかっていきたいと思っています。今日はありがとうございました。

【まとめ　鈴木】

皆さん、本当に平日のお昼の時間にこんな多くの方にご参加くださりありがとうございました。何度も話したかもしれませんが、このワークショップのポイントはたった一人の人の事例、苦しみとか孤立とかそういったものに対して自分に何ができるかということをずっと考え続けるワークショップになります。地域をなんとかしようとすると、地域をどうしていけば良いかを話し合うことが多いですよね、この地域はこんな地域だからどうする？みたいに。だから、地域をテーマにして地域の話をするということが多く、このワークショップは地域のことを考えるってことはすごく大きな目的になっていますが、本当の内容は、たった一人の人のことを考えるワークショップなのです。でも、たった一人のことを考えたときに、実は地域の一人ひとり住民の可能性が浮かび上がってくるというところにポイントがあるのだと思います。

地域の話をすると、一人ひとりの住民の意見ってアンケートで取られるけど話し合いにはならないですよね。やっぱり力のある人たちが話し合って終わっていくわけです。だからたった一人の人に対するできることっていうのは、一人ひとりに出来ることが違うので住民の数だけあります。だから地域の頑張っている人たちだからといっていっぱいできるわけではない。例えばその地域で買い物している人に声を掛けた方が、いっぱいできることがあると。そのように一人ひとりが地域の担い手であり、その人たちの力こそ身近で困っている人に対して一番近い距離にいるのです。

専門の方は、例えば困った方に毎月一回一時間面談することさえ結構大変なのです。私たちも相談支援センターのような事業もやっていますが、一人の担当者が50～60人の担当を抱えます。そうすると月に一度会うだけでも結構大変。毎日声かけるなんて絶対にできない。だから住んでいる場所にいないわけですよ。様子もうかがえない。ですから、どうしても支援というものが届かなくなってしまう。ただ地域の方は、近くにいらっしゃるので、そういった方が身近にいることができるのは、絶対専門家の支援で及ばないことがある。もちろん、専門家の支援こそ大事なこともあるのですが、どうしても専門家などの支援では及ばないこともたくさんある。そこをどうやって協力していけるかがポイントになってくるので、地域の方にどうやって意識を変えていったらいいだとか、本当は出来ることがあるとか気づいていただこうと思ったときに、一人ひとりの事例の方が、より反応が良かったです。地域の外国人の方の就労の問題を話し合いましょうとか、地域の方に行っても話し合えません。でも、外国人の方が今こんなことで困っていてと話し合いには参加してくださいます。だから一人ひとりの事例、個人の方で話し合うってことに、地域の方の可能性を引き出すポイントがあったということが、今回のこのワークショップであり、地域の共生社会開発プログラムのポイントではないかと思っています。ぜひ、その可能性をもっと多くの方に感じていただき、一緒に取り組んでいけたら嬉しいと思っています。

今後ともよろしくお願いいたします。

【プログラム終了後のアンケート・交流会の説明　司会】

ありがとうございました。今日は鈴木さんと松崎さんから大変貴重なお話をお聞きすることができました。改めておふたりに大きな拍手を贈っていただけたらと思います。

今日は、地域共生社会開発プログラムの概要をお伝えするためにビデオの本編をご覧いただきましたが、実は、もう一本、松本大学中心に行われたワークショップの実施状況とその後の変化についてのビデオもございます。

ご案内しているURLより、YouTubeでご覧いただければと思います。それではみなさま、本当に今日はありがとうございました。

・地域共生社会開発プログラム～「できることもちよりワークショップ」～松本編

https://www.youtube.com/watch?v=Zz33C9OGIdw