被災地支援センター
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みやぎ支援センターニュース 「ゆい」 No.3
日本障害フォーラム(JDF)東日本大震災被災障害者総合支援本部・みやぎ支援センター
2011年4月10日発行
仙台市太白区・仙台ワークキャンパス内 022-306-4663(TEL・FAX) jdf.miyagi@gmail.com
被災地域の障害のある人への訪問調査活動は、沿岸地域の事業所を回り、今後、地域の避難所など、内陸部にも活動範囲を広げています。4月7日のM7クラスの余震を受け、一度向かった事業所への再訪問を行ないました。建物のヒビが広がったり、復旧したライフラインが再び使えなくなるなどの被害が報告されています。センターでは、「被災障害者を支援するみやぎの会」との情報交換会を行い、支援活動のネットワーク化を模索しています。
訪問累計(4月8日現在)
障害者支援事業所 | 153ヵ所 | 避難所 | 37ヵ所 | 市町村 | 24ヵ所 | 物資提供 | 20ヵ所 |
その他、関係機関 | 17ヵ所 | 聞き取り | 11人 | 訪問支援 | 2件 | 支援員 | 176延人 |
★訪問調査活動第一次報告(速報値)をまとめプレスリリース!!
-4月8日 宮城県庁に届けました
訪問調査(3月31日~4月6日)では、津波被害の大きかった沿岸部の自治体10市11町に所在する事業所153カ所に伺いました。建物の流失・焼失・全半壊など、約3割の事業所が建物の被害を受けています。事業所職員も被災しているなど、困難な条件のなか、やっとの思いで活動を再開した事業所も、仕事の受発注先が被害を受け、作業ができないところもあります。一方、障害のある人の生活では、流失したグループホームに代わる住まいの場、カテーテル・介護用ベッドなど、ニーズに応じた支援物資がない、トイレ介助などのヘルパー支援がないことから、障害のある人のご家族のご負担も大きくなっています。センターでは、他団体からよせられた安否確認の活動や、調査の整理・分析、地域への訪問調査を継続していきます。
<県内団体の情報交換会を開催しました(4月7日)>
4月7日(木)午後2時より、仙台市福祉プラザにて、宮城県内の障害者団体・支援団体が集い「東日本大震災にかかる情報交換会」を開催しました。主催は「被災障害者を支援するみやぎの会(県内の障害者団体による会)」と、JDFみやぎ支援センター。宮城県障害福祉課、仙台市障害者支援課からの参加がありました。
3月11日以来、地域の団体や事業所などは、各会員・利用者の支援を行うとともに、全国組織を含む県外の支援団体も、それぞれのネットワークを用いて支援活動を行っています。
しかしながら、震災後約1か月が経過し、ライフラインも復旧しつつある一方、いまだ安否が確認できない人も残されるとともに、在宅障害者など支援が届かない多くの人たちがいることは残念ながら確かです。各団体の取り組みでは限界があり、相互の連携と全体調整が求められています。
このため、急遽の呼びかけだったにも関わらず、42団体、70名を超える参加者が集まり、それぞれの被災状況、課題、今後の連携のあり方を、時間を1時間延長して熱心に語り合いました。
今後は、このような情報交換の場を継続的に開催していくことが確認されました。
写真1:情報交換会に集う障害者団体(仙台市福祉プラザ)
●訪問調査活動日誌から・・・
【余震による被害の拡大も・・・】
困難を乗り越え、活動再開に向けて準備を進めてきたところに発生した震度6強(4月7日)の「余震」。ようやく整理した事業所内を再び片付けることになったり、壁が崩れたり、道路に地割れが発生するなど、報道されている以上に「余震」は大きな影響を与えています。センターでは、8日、それまで1度訪問した事業所を再訪して、被害状況の再把握に努めました。塩釜市の身体障害者療護施設では、「余震」の影響で断水になり、生活に必要な水を支援してほしいとの要請を受け、同日、100リットル分の飲料水を届けました。(4月8日)
【避難所の生活の課題への対応も・・・亘理町】
訪問調査活動も、障害者支援事業所に加えて地域の避難所にも広げています。各自治体では保健師や看護師を派遣しています。センターの活動では、亘理町など、地域の各避難所に伺い、ベッド等の障害のある人のニーズに合う物資の提供が課題となっていることがわかりました。また、2人の身体障害のある子どものご家族に伺ったところ、トイレへの誘導が必要など、避難所での生活を送るための課題も明らかにされました。(4月7日)
事務局は、今(4月10日現在 これまでに関わった全国の支援員66人)
- ○4月8日、湯浅誠(内閣官房震災ボランティア連携室長)さんを介して、阪神大震災の経験をもとに作られた「被災者をNPOとつないで支える合同プロジェクト」(つなプロ)のメンバーが来訪。障害のある人、子どもや高齢者など特別な配慮を必要とする方々を「発見し、専門性を持つNPO、機関等からの支援」をつなげるプロジェクトに参加して欲しいとの要請を受け、今後、連携を図っていきます。
- 4月8日、東京から5名の新メンバーが駆けつけてくれました。一方で、これまで第2クールを支えてくれた愛知、東京、埼玉のメンバーが帰郷し、職場復帰します。訪問調査を牽引し、センターの基礎固めに尽力されたメンバーでした。愛知は交代で4名、週明けには東京からも多数の新規メンバーが参加されるとのことです。事務局もほとんどのメンバーが変わり不安はありますが、引き続き活動をされるメンバーを頼りに、新規メンバーにも大いに期待しています。
●訪問調査支援員からひと言●
■被災された方の気持ちにたって、支援にあたることの大切さに改めて気付かされました。その気持ちをいつも忘れずに、1日も早い、本当の意味での復興にJDFのみんなの力を発揮していきましょう。
(泉早苗さん・埼玉/大久保清美さん・滋賀)
<活動の記録>
4月7日(木) 「東日本大震災にかかる情報交換会」に参加。余震(震度6強)発生で屋内待機、一時緊張がはしる。
4月8日(金) 訪問調査第一次報告をまとめプレスリリース!
4月9日(土) 点字図書館から依頼されていた安否未確認の会員のみなさんに電話で安否確認。
支援は始まったばかりです。まだまだ、支援を必要とする人たちがたくさんいます。