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2580タイトル目録配布について

2580タイトルDAISY録音図書目録配布にあたり次の関係者宛て、平成12年3月31日に出された文書です。

[保健所長・福祉事務所長・施設長・学長・学校長・図書館長・担当者・利用者各位殿]

 この度、厚生省の委託により一昨年来取り組んでまいりましたデイジー録音図書製作が完了いたしました。その成果である2580タイトルのデイジー録音図書の目録(大活字版およびCD-ROM版)をここにご寄贈申し上げます。

 デイジー録音図書の特長およびその借用方法につきましては同封いたしました目録の本体および当協会ウェブサイト(http://www.dinf.ne.jp/doc/daisy/index.html)に記してありますが、従来のカセツト録音図書には無かった検索性と長時間録音に優れた機能を持っております。今回の事業により、新しいディジタル録音図書が貸出用の再生機器と共に、全国の視覚障害者情報提供施設等に備えられました。

 当面ほとんどのデイジー図書の利用者は視覚に障害のある方と予想されますが、著作権法の上からは利用者は必ずしも身体障害者手帳を持つ方に限定されないという解釈が文化庁から出ておりますので、手帳は持たないが視力が衰えてきた高齢者や、治療で一時的に目を使えない方等も潜在的な利用者であると思われます。

 録音図書を必要とする人は広い意味で視覚に障害がある方々だけではありません。重度のCP(脳性マヒ)、脊椎損傷、筋ジストロフィー、上肢機能障害等の本を持ってぺ一ジを繰ることが困難な方々、高齢で本を読み続ける体力の無い方々にも、録音図書が極めて有用です。ゆっくりと読み上げられた本は、LD(学習障害)あるいは知的障害の方々にとっても有効であることが欧米では広く認識されております。また北欧では、精神障害者の中にも録音図書によってはじめて集中して読書できる方々が少なくないことが認識され、録音図書が組織的に提供されています。多くの国で、著作権法においてもこのような障害を持つ方々の録音図書の利用が保障されています。

 デイジー録音図書は録音図書としての高い機能のほかに、インターネットで送受信できるマルチメディアに容易に発展できるため、このような幅広い人々の要求に応え得るメディアに発展することが期待されています。また、これらの読書に障害を持つ方々の録音図書の利用に道を開くために、著作権法をめぐる協議が文化庁と障害者放送協議会との間で継続的に持たれております。

 また、新しい社会資本形成の機会をとらえて、世界に先駆けてデイジーの全国的導入に踏み切った厚生省の先見性は、数多くのボランティア・グループ、情報提供施設、関連企業、そして当協会のそれぞれの担当者の文字通り寝食を忘れた活動に支えられました。

 この事業の達成に尽力された全ての皆様に改めてあつく御礼申し上げますと共に、本目録を、すべての読書に障害を持つ方々の社会参加を促進し人生を豊かにする手立てのひとつとしてご活用いただきますようお願い申し上げます。