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平成17年度
地域におけるインターネット・パソコンを利用した
障害者情報支援に関する調査研究事業報告書

パネルディスカッション

コーディネーター:

寺島 彰(浦和大学総合福祉学部教授)

パネリスト:

畠山 卓朗(星城大学リハビリテーション学部教授)
望月 優(株式会社アメディア代表取締役)
河村 宏(国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所障害福祉研究部長)
川井 節夫((社)全日本難聴者・中途失聴者団体連合会理事)
加納 尚明(札幌チャレンジド共同代表)
寺田 慶治(ドリームナビゲーター横浜代表)

寺島:皆さま、こんにちは。浦和大学総合福祉学部教員の寺島です。本日はパネルディスカッションのコーディネーターをさせていただきます。よろしくお願いいたします。本日の流れですけれども、最初に先ほどお話をいただいた加納様と寺田様以外の方に10分程度ずつお話をしていただきまして、その後、先ほどの好事例報告も含めましてご質問がございましたら会場の方から出していただきますと、それに答えていただくということを30分程度しまして、後半にこちらから全員が前に出ていただきまして、一定のテーマについてお話をさせていただきたいと思います。

今日のテーマですけれども、ネットワークということを少し取り上げてみたいと思っています。今回、リハビリテーション協会で苦労して調査をしていただいたわけですけれども、その中で非常に多くのパソコンボランティアの方がご活躍されているという、非常に喜ばしいと言いますか、10年前と比べますと時代は変わったという感じがしますけれども、まだ十分ではないところもあるようです。

例えば、私も25年くらい前からパソコンボランティアをやっていて、いろいろ経験するわけですけれども、例えば頸損になってリハビリテーションセンターで訓練を受けていてパソコンも使用できるようになったけれども、自宅に帰ってからは外出もできないで何もしない。そういう方がおられるようです。特に地方ではそういう方がおられるのではないかと思います。それから二番目の例で全盲で企業で英語の翻訳の仕事をして働いておられるけれども、イントラネットが更新されたらスクリーンリーダーで読めなくなって誰か助けてほしいというふうにSOSを出されていても、それに十分答えられる人材がいないという例でありますとか。三番目に聴覚障害者の方が大学に最近よく行かれる例が多くて、授業が聞こえないので何とかパソコン要約筆記の準備を大学にお願いしても、どうも十分理解してもらえない。ピンときてもらえない。なぜ必要なのかよくわかってもらえない。そういう例も聞くところではあります。

これらの例から見ますと、今後どのようにうまくネットワークを作っていくか。いろいろな意味のネットワークがあると思います。人的なネットワークですとか、システム上のものですとか、具体的なインターネット上のネットワークですとか、そういうネットワークの構築の必要性が感じられるところであります。本日はそういう大きなテーマでお話をしていきたいと思っていますが、まず最初に各先生方のお話を10分程度ずついただきたいと思っております。よろしくお願いします。

最初は畠山先生です。