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平成18年度
地域におけるインターネット・パソコンを利用した障害者情報支援に関する調査研究事業報告書

福祉メディアステーション

所在地:岐阜県大垣市加賀野4-1-7 ソフトピアジャパンセンター1F
TEL(FAX): 0584-77-1282
URL:http://www.f-media.jp/index.htm
Eメール:info@f-media.jp

  • 飛騨ブランチ
     高山市本町3-38 スクラム企画内

【概要】

平成8年、岐阜県は「高度情報基地ぎふ」を目指し、その戦略拠点として大垣市に、IT系企業を県内外から集めたソフトピアジャパンを設立した。当時の岐阜県知事が障害者IT支援に対し理解があり、また当事者団体側の熱心な働きかけが実り、ソフトピアジャパンの中に障害者の方々へのIT支援を行う福祉メディアステーションの開設が実現した。
福祉メディアステーションの目的は、障害者や高齢者がマルチメディアを活用して自立、社会参加、創作活動、就労等を支援することである。
岐阜県(障害福祉課、高齢福祉課)及び財団法人ソフトピアジャパンが財政的、技術的支援を行い、障害当事者が主体となって運営を行っている。
活動内容は、福祉メディアプラザ、福祉メディア実習室の運営、派遣事業(ITホームティーチャー派遣、パソコンボランティア派遣事業)と講習会(パソコン研修、障害者パソコンボランティア養成講習会)を行う他、バーチャルメディア工房事業を展開し、就労支援も行っている。

【取り組み】

職員は8名で、ボランティアが約119名で支援を行っている。
福祉メディアプラザ内に展示体験用パソコン及び関連機器を設置し、職員がアドバイスや指導を行う。また、展示コーナーには数多くの支援機器を展示し、訪れた障害者の方や保護者の方に機器の紹介や、パソコンに関する相談やアドバイスも行っている。また、常に障害者の方に使いやすい支援機器を探し、紹介に努めている。
福祉メディア実習室は予約制で、高齢者や障害のある方のうち初心者を対象にWindowsの基礎やインターネットの初歩を学べる学習施設で、選任のインストラクターが指導している。 ITホームティーチャーと障害者パソコンボランティア派遣は福祉メディアプラザに出かけることが困難な方に対する支援で、障害者の方を在宅で支援している。
ITホームティーチャーは文字入力、インターネットの閲覧、メールの使い方等のパソコンの基本操作を指導するもので、延べ15時間程度(3時間×5回)の支援を行う。受講希望者には、事前に係員が出向いて聞き取り調査を行い、障害の状況、習熟度、希望などを聞き、個々に講習内容や時間を設定する。スイッチや周辺機器等のコーディネートも行う。
障害者パソコンボランティア派遣は、ソフトウェア導入や周辺機器のトラブル、インターネット接続のトラブル、その他パソコンに関するトラブルへの対処を行う。
福祉メディアステーションはパソコンボランティアを養成するために養成講習会を実施している。平成17年度は4会場で行った。また、視覚障害者へのサポート要請が増加していることを受け、平成17年度からは視覚障害者サポートボランティアを目的とした講習会を一般講習とは別に開催した。講習を終えた人はパソコンボランティアとして登録をする。現在までに200名弱の登録がある。ボランティア同士の交流会も行っている。
より良い支援を提供するため毎月、福祉メディアステーション、岐阜県障害福祉課、身体障害者福祉協会で月1回運営委員会を開き、活動の状況や問題点の把握に努めており、自治体との連携がスムーズに行われている。
また、他の支援団体とはメーリングリスト、セミナー等を通して交流をはかり、情報交換に努めている。

【課題】

課題としては、活動できるボランティアの限られているので、人員の強化を重視している。また、ボランティアの支援技術の情報が不足していること、展示する支援機器の導入は予算との兼ね合いがあり、紹介したい機器を全て購入はできないという問題がある。