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国際生活機能分類(International Classification of Functioning, Disability and Health:ICF)
国際障害分類(International Classification of Impairments, Disabilities and Handicaps:ICIDH)

解説

ICFは、身体・個人・社会という3つの視点に立って、ある健康状態にある人に関連するさまざまな領域を、心身機能・身体構造、活動、参加に系統的に分類するものであり、個人の生活機能、障害および健康について記録するのに役立つものである。分類は合計約1500項目である。

生活機能(functioning)が、心身機能・構造(body functions and structures)、活動(activities)、参加(participation)の包括用語として、障害(disability)が、機能障害(impairment)、活動制限(activity limitation)、参加制約(participation restriction)の包括用語として用いられている。

すべての構成概念と相互作用する背景因子(contextual factors)として、環境因子(environmental factors)と個人因子(personal factors)を挙げている。個人因子はICFの概観や相互作用を表した図表のみに含まれ、分類はされていない。

ICFは、1980年に発行されたICIDHの改訂版にあたり、2001年5月のWHO総会によって承認された。元となったICIDHは、国際疾病分類(ICD)の補助分類として発表されたもので、障害を病気の諸帰結とし、機能障害(impairment)、能力障害(disability)、社会的不利(handicap)と3つのレベルに分類していた。そういった発祥の経緯もあり、ICFとICD-10は相互補完的に活用することを推奨されている。

2002年12月に閣議決定された新しい障害者基本計画(2003年度-2012年度)では、「WHO(世界保健機関)で採択されたICF(国際生活機能分類)については、障害の理解や適切な施策推進等の観点からその活用方策を検討する。」としている。

DINFでは、「国際機関等による情報」を収集しており、「国際生活機能分類-国際障害分類改訂版-」(日本語版)も、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部企画課の許可を得て転載している。また、ICFの活用に関する講演会の記録を掲載している。