第二次須坂市障害者等長期行動計画
-ふれあいのあるまちづくりをめざして-
須坂市
障害者対策を進めるために、人材の養成と確保は基本的な課題です。多様な二一ズにきめ綱かく対応するためには、専門職員の養成、確保はもちろんボランティア等を含め、サービス供給の要となるひとづくりを総合的に推進する必要があります。
市民総参加の福祉社会づくりをあざし、相互扶助の精神を基本に、人材の養成、確保と資質の向上を図るため、この部門では次のような事項を重点目標にします。
1 専門職員の養成、確保
《現状と課題》
ますます増大し、多様化する二一ズに対応するため看護職、福祉職等の専門職員の確保が急がれています。未就業有資格者の掘り起こし等、潜在している人材の活用を効果的に進める必要があります。
《施策の方向》
(1)人材の確保
○ 須坂市には、長野県須坂看護専門学校、須高医師会立聖愛看護高等専修学校の2校があり、この恵まれた条件を十分活用して人材の確保に努めます。
○ 長野県ナースセンター登録の未就業有資格者の積極的活用と看護協会との連携を密にした中での未就業者の人材活用に努めます。
○ ホームヘルパー、理学療法士、作業療法士、歯科衛生士、社会福祉士、介護福祉士、栄養士等の専門職員の確保と増員に努めます。
(2)看護職、福祉職等の理解促進
○ 「ふれあい看護の集い」「一日看護婦(士)体験」に市民の積極的な参加を呼びかけ、看護の重要性とその業務に対する理解を深めます。
○ ボランティア活動や入所者との交流等を通じて福祉及び福祉職についての理解を深めます。
○ 保育園、共同作業所、寿楽園、ホームヘルプサービス事業等の「一日体験」への積極的な参加を呼びかけ、福祉職場に対する理解の促進を図ります。
入浴サービス一日体験
2 ボランティア活動の促進
《現状と課題》
社会福祉協議会のボランティアセンターが中心になって、ボランティア活動の育成援助にあたっており、社会人はもちろん社会福祉指定校等の活動を通じて、ボランティア活動の体験をしている児童・生徒が増えています。社会福祉を充実するうえで、これらボランティアに対する期待はますます大きくなっています。
今後は、これらの経験を生活の中に定着させるとともに、ボランティアの組織化、ネットワーク化等を促進し、地域福祉を支える人材として、生涯を通じての継続的なボランティア活動に発展させていく必要があります。
このほか、公民館活動や個々の施設の事業としてボランティアの育成が図られています。それぞれの地域に根ざしたサービスの提供者として育成していくことが望まれます。
また、企業も社会の一員として、ボランティア活動に参加する機運が広がっており、この活動の促進を図る必要があります。
《施策の方向》
(1)ボランティア活動の育成援助
○ ボランティアセンターの機能の充実に努めます。
○ 須坂市社会福祉協議会地域福祉活動計画に基づき、ボランティアの育成と活動の促進を図ります。
○ ボランティアの育成、組織化、活動の実践の場の提供等を推進します。
○ ボランティア活動への企業や団体等の理解と関心を高めるとともに、地域に根づいたボランティア活動を促進します。
○ 地域の相互扶助を基調とした重度障害者や、ねたきり老人等を支える「寝たきり老人等事故防止対策網」の整備促進に努めます。
○ 老人クラブの会員が援護を必要とする高齢者の家庭を訪問し、家事援助や相談等を行う高齢者による相互支援活動を促進します。
(2)ボランティア活動の条件整備
○ ボランティア活動の基盤整備を進めるため、「福祉のまちづくり事業」を促進します。
○ ボランティアコーディネーターの複数体制化を図ります。
○ 学習用視聴覚機材の活用を促進します。
3 研修体制の充実
《現状と課題》
人材の養成、確保にあわせ、資質の向上を図る研修もさらに充実する必要があります。
ボランティアの研修については、ボランティア活動の実践の場やボランティアセンター等を中心に研修が行われておりますが、その充実を図る必要があります。障害者対策の最も大きな課題の一つであるねたきりをなくすためには、家庭介護者の介護技術の向上も重要です。
これらの介護技術の研修をさらに充実し、組織的、体系的に推進していく必要があります。
また、家庭介護者が研修に参加しやすい条件整備をすることも必要です。
《施策の方向》
(1)ボランティア研修の充実
○ ボランティア講座等の内容の充実に努めます。
○ 「市民向け手話講習会」や施設等で行っている研修の支援に努めます。
(2)家庭介護者等の介護技術研修
○ 介護意識の啓発のほか、正しい介護知識、技術の一層の普及を図るため多様な研修の場を設けます。
○ 家庭介護者が研修に参加しやすい条件整備を進めます。
○ 「在宅介護者リフレッシュ事業」の充実を図ります。
ボランティア講習会