【調査報告】聞取調査報告・北海道

1. あかり家(NPO法人障がい者就労支援の会) 札幌市

事業所の特徴 株式会社で3DやCGの仕事で事業費を稼ぎ技術力と営業力で業績を伸ばしてきている。
社会生活が基本。業務上綿密な打ち合わせが必要なので在宅での仕事はさせていない。
都心部オフィスビルにある。工賃はその都度出来高払い。重度の身体障害者が多い。
事業所又は地域での取組の成功事例 パソコン関連事業。官庁外郭団体や研修会など小ロットの企画デザインから印刷、納品。
ウェブデザイン、古書復元復刻、ケータイ漫画。
障害者だから、施設だからという所とは一線を画している。
制度を使わなくてもいいのなら、制度にはこだわらない。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 孤立させないように他事業所を紹介したりして逃げ道を用意している。
マンツーマンでぴったり寄り添った支援をするのではなく、自分でコントロールできるように距離を取っておくことがいい。
相談支援 他の作業所にもつなげて分担している。
技術どうのこうのより不安を取り除くことが第一。どうやってその方を生かすのかを考えている。
誰が支援すべきか 基本的には国だが、小規模作業所+相談支援事業所という形で個別に対応できる。
リレーと橋渡しのサポートでコンビニのような相談支援事業所があればいい。
どうして小規模作業所はたくさんあって細々とながらも続いているのか?必要とする人と支えてくれる人がいるからだ。
親亡き後に備えていること  
その他 移行補助金でB0判まで印刷できる大型カラープリンターを導入。
移行定員10人、登録12人。B型定員10人、登録16人。

 

2. シフォン亭ほやほや(NPO法人あずまし家) 札幌市

事業所の特徴 精神科のワーカーさんたちが立ち上げたGHが前身。道の基盤事業助成金を受け喫茶スペースを設け、パンとシフォンケーキを市内沿線に戸別配達している。
工賃時給215円。月6000円~7000円。
事業所又は地域での取組の成功事例 地活の時代から老人施設の場を借りて喫茶コーナーをしていたのでお菓子作りからシフォンケーキに特化してきた。宅配専門店だったが、お店をもつことができた。
共生共同ネット(作業所の連合体)に加入。バザーや協力店にお願いしている。
ただ1日を過ごすだけではなく+αの場所がほしい、からはじまった。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 病院からの紹介が多い。
相談支援 事業所を立ち上げた越田伸哉(40歳)が市南区相談支援センターほくほくをしている
仕事上の相談は聞いているが、それ以外は相談支援事業所に回している。
もともと地活の中ではできていたのに、わかれたためにできなくなっている。
作業(仕事)をしながらなので本人の話をじっくり聞くことができていない。
誰が支援すべきか 家族+α地域や福祉に携わる人たちが支援するのがいいが、家族に問題がある場合は難しいのでここにきている時だけになるし、GHと違って24時間対応できないので相談支援+地活等の制度をうまく組み合わせてやるしかない。スタッフ不足。
親亡き後に備えていること 特にはない。40~50代の方もいて親と話をすることもあるが、そういった話は出ない。今更その問題を顕在化させる理由がない。
その他 キャリアのある能力の高い方(アルコール依存症)などには管理課長や販売課長などの役職を設けている。
全体会議(ピアカウンセリング)と販売会議を設定してみんなで話し合っていくようにしていたが、全体会議も販売会議になってきている。
B型定員20人、登録22人。

 

3. NPO法人札幌チャレンジド 札幌市

事業所の特徴 パソコンで技術の取得をしている。工賃は作業量により違うが、10万前後支払っている。
ネット販売サイトを運営している。
障害種別区分はしていないが、パソコンの種類が違う。
事業所又は地域での取組の成功事例 地域通貨を利用している。
就職率は高い方で帰ってくる方も受け入れている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 潜在的にいた。
発達障害の方は多機関で支援している。
相談支援 相談支援業務は行っていないが、相談件数は多い。
誰が支援すべきか 現場が支援すべきである。
親亡き後に備えていること  
その他 利用者負担。独自の取り組みとして個別の負担軽減をしている。
行政からの情報がすぐに下がってこない。 自立のイメージを国から示してほしい。
移動に対する保障がなく、企業就労後の燃料代や駐車場代などがないので困っている。
A型定員20人、登録23人。

 

4. 草の実工房もく(社会福祉法人草の実会) 札幌市

事業所の特徴 知的小規模作業所が前身。木工加工。製品のパック詰めや販売。
工場を新設中。
能力に合わせて工賃時給100~400円。月6000円~60000円。
事業所又は地域での取組の成功事例 札幌円山動物園活性化施策を受けて木工の動物グッズを開発。市の「札幌スタイル」認証も受けてJRタワー6階「札幌スタイルショップ」でも販売。売上合計50~60万円/月。
中小企業家同友会に加盟し、障害者雇用研究会を立ち上げている。
企業の方や利用者双方向からの、企業体験ではない、「ワークチャレンジ」をとおして企業に理解を求めている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 本人や家族の了解がないと介入できない。
手帳は申請すればほとんどとれている。
社会福祉法人なので手帳がないとカウントされない。
理解あるところに行かなければ失敗する。
相談支援 毎年雨龍や伊達などの養護学校からも含めて10人くらいの実習生を受け入れていたが、定員の関係もあって、現在は断っている。
法人内部での相談支援は立ち上がったばかりなので、まだ機能していない。
誰が支援すべきか 全ての人の支援は難しいが、地域(小さなまとまり)であれば支えあえる。
その方にあった作業を考えて作りだしている。
親亡き後に備えていること 法人化したのがそのための手段(継続可能な組織)だったが、やってはみたものの、制度が変わったりして振り回されている。
スモールデザイン(それぞれが独立していく)。今が過渡期。分業化。
その他 成人してしまうと教育(療育)は難しいが木工については教育の成果があがってきていて高い工賃につながっている。小規模作業所時代にはできていた総合的な支援が自立支援法になって支援体制が分かれたために(情報はあるが)法人内部でも見えなくなってきている。
就労は優秀なスタッフが減ることを意味している。痛し痒し。

 

5. ワークショップ実の里 NPO法人地域(まち)で楽しく暮らすネットワーク 札幌市

事業所の特徴 知的。
人間関係のもつれから自覚症状がなく手遅れになって病死者を2人出した後悔がある。
工賃11,000円
事業所又は地域での取組の成功事例 木製のうにの箱作り。10000個/日(1個95銭)。
他事業所のGHから1人通所。その他の利用者もほぼ毎日来ている。
1人暮らしは13人中2人。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 社会が障害を認めず、親もそれに倣っているという社会的背景がある。
厚労省が障害の有無にかかわらず行っている「若者サポートステーション事業」が7~8人を1チームにして座学や調理体験などをはじめる予定がある。
※選考で落とされる方もいて、そうなると在宅=引きこもってしまう。
相談支援 ホームレス支援をしているが中には知的障害者も多くいる。
(有効な)作業所として認知されてきていることから行政からの問合わせが増えてきている。
誰が支援すべきか 社会全体で心のバリアフリー化を図って、家族、支援者、行政、事業所、企業が受け皿として機能すればいいが、そのためには国がしっかりとしなければならない。
親亡き後に備えていること 他の法人と連携しながらのGHを考えている。
GHは日中と夜間を分けるべき。
その他 B型定員10人、登録13人。

 

6. PCNET-SAPPORO(NPO法人PCNET) 札幌市

事業所の特徴 理事長の高橋が、沖縄出身の医者と立ち上げた。自分も6年間利用者だった。
パソコンに関する作業一般。
工賃時給136円。月平均4000円~4500円。
事業所又は地域での取組の成功事例 前任者と交代したばかりで、みんなとコミュニケーションをとるのに苦労している段階。
社会復帰に向けて「ステップ」としてここから次へ進む場所であることをわかってもらうようにしている。
パソコンは人数分用意。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 就労に向いている方は数人いるが、本人が充実していなかったり、受け皿も掃除ばかりでお金の面で合わない。
調子を崩して夜間に電話がかかってくるが、その対応が難しい。
社会の偏見という大きな壁がある。
相談支援  一人暮らしの方が多いので家族間のトラブルは聞かないが、内部での対人関係や就労の希望に対してはハローワークに同行するなどの支援をしている。
手段として、手帳は持つように勧めている。
4~5か月職業訓練してくれる場所があるといい。
誰が支援すべきか 身近に行き場所があればいい。福祉事業所がしっかりやっていくしかない。
親亡き後に備えていること 早ければ早い方がいいが、20代には家族の理解と協力を得て自立させなくてはいけない。
その他 閉じ込め → 退院 と10年前とは違う状況になってきている。マスコミの力も大きい。
B型定員20人、登録22人。

 

7. つばさの会共同作業所(NPO法人地域障害者活動支援センター創生もえぎ) 札幌市

事業所の特徴 理事長がパニック障害回復者。20か所の病院をめぐる間に多くの自殺者。医療不信があったが、ソーシャルワーカーの質によって左右されることもわかった。
紙器加工、封入作業。工賃時給200円。
事業所又は地域での取組の成功事例 話を聞く。心に傷を負っている方が多いので、無理には聞きださない。
作業をとおしての雑談の中で仲間同士の情報交換がなされ、自然とピアカウンセリングのようなかたちができあがり、攻撃的だった方が冗談を言ったり笑ったりするようになった。
就職した方は3人。ハローワーク登録者2人。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 引籠りについては地域との連携を取らなければだんだん来なくなって介入が難しくなる。
精神の方は退院してからの居場所の問題があるので、病院からは退院の条件として「作業所に通うこと」を伝えてもらっている。
4つの精神病院と連携しているので、利用者は増えてきている。
相談支援  
誰が支援すべきか そもそも発達障害の定義が定かではない。
主体性の尊重というが、どう考えてもおかしなニーズに対してどう対応したらいいのか。
スタッフ間の意思を統一しなければならない。
親亡き後に備えていること  
その他 B型定員  人、登録38人。

 

8. 札幌市自閉症・発達障がい支援センターおがる(社会福祉法人はるにれの里) 札幌市

事業所の特徴  知的入所更生が前身。入所するために生まれてきたのではない。
区分6の方でも地域移行させている。
事業所又は地域での取組の成功事例 基本的なやり取りを視覚的にすることでコミュニケーションがとれる。
自分で判断できるようになれば、支援の幅は狭まる。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 発達障害は脳の機能の問題。発達のバランスの悪さ。
医者は、投薬・サービス・コメントを出すだけで利用するもの。
不適応や不全感を持って社会的に不利益を受けている人たちがいる。
情報処理に問題があるのであって、悪ふざけでも何でもない。
※ここを見る・ここは見なくていい → 助けてあげる。
相談支援 支援者を育てる。
誰が支援すべきか 学校には必ず「支援者」がいるのだから、方法を理解して支援すべき。
親亡き後に備えていること  
その他  

 

9. 光生舎プラザ・イン・サッポロ(社会福祉法人北海道光生舎) 札幌市

事業所の特徴 炭鉱事故で両腕を失った理事長が「お上から貰うのではなく、手のない所は機械と営業努力で」とクリーニング業での企業型授産を目指し事業を拡大してきた。赤平町には力がないため市町村事業の福祉ホームを町に代わって行っている。工賃15400円~66000円。
事業所又は地域での取組の成功事例  福祉ホームはグループ全体としても手掛けなければならないとの思いから運営している。
GHは毎年2棟ずつ増やしている。
「障害者は3倍努力しろ」が企業理念。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 中学生の実習が増えてきていて今年は8人を受け入れたが、そのうちの4人が発達障害者だった。
クリーニングの工程は細分化されていて知的障害者は適材適所に配置すればいいので有効。
相談支援 区役所や養護学校からの照会はあるが、ハローワークからはない。
老後のことまで考えて支援している。
誰が支援すべきか 国の目が行きとどいていない。国が隙間にいる方たちを3障害と同じようにしなければいけない。関係者は国に対して声を出していかなければならない。
制度として整えられれば支援は可能。
親亡き後に備えていること 入所者の高齢化・重度化はあるが、法人内でライフステージに合わせて施設を移っていく準備は整えられており、受け入れ態勢はできている。
入所施設の場合の負担金が重荷になっている。
その他 移行定員40人、登録34人。B型定員30人、登録  人。

 

10. 障害者支援施設よろこびの家(社会福祉法人札幌あさひ会) 札幌市

事業所の特徴 精神の作業所が前身。喫茶店運営、畑作業、自然食品の店との連携。実質的な就労の場として環境を整えて行くことを目指している。付加価値のあるもので収益性の高いものの商品開発をしたい。楽しいと思える場所の提供。工賃12000円~13000円。
事業所又は地域での取組の成功事例 自然食品の店と連携して、6~7人が3グループに分かれて施設外就労している。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 それぞれが相互理解まで結びつかないので、集団には向かないが、職員を抜いてミーティングを行ったらそれぞれが能力を発揮した。
相談支援 その方のニーズに応じて制度を調べて対応している。
数値化は難しい。
誰が支援すべきか できるだけ多くの方の理解と事業者の支援。
親亡き後に備えていること  
その他 決まり切ったお金の中でマンツーマンで対応している。
B型定員19人、登録26人。

 

11. この実わーくネット(社会福祉法人札幌この実会) 札幌市

事業所の特徴 入所施設から移行して事業を行っている。入所解体道内第一号(ニーズに押されて移行)。
農業や下請け企業への実習などが主な作業。
現行のニーズの他に、地方や札幌市からのリタイヤ者の受け入れも行っている。
事業所又は地域での取組の成功事例 社会福祉法人あすかや社会福祉法人ともになどと協力して就職支援をしている。ジョブコーチ2人が法人内にいるため彼らとプログラムを組んで支援している。
ジョブコーチは企業回りなどをしている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 相談に来て利用となり、実習したりするなどしている。
相談に来るまでのプロセスはない。
相談支援 同法人内で実施しているため受け入れている。
誰が支援すべきか 特になし。
親亡き後に備えていること 法人が運営するCHで150人を受けている。
通所する7割の方がこのCMから通っている。
その他 働く場としてよりは住む場所としての場を提供している。

 

12. ホップ(社会福祉法人HOP) 札幌市

事業所の特徴 小規模作業所から移行。3障がいの方が通っている。
身体障害福祉法の福祉ホームを同法人内で運営している。
どんなに重度の方でも働く意欲があるのなら働けるよう支援していく。
事業所又は地域での取組の成功事例 ハローワークや企業への斡旋を行っているので今まで3人が就労してきた。
企業からダイレクトメールや印刷、コンピューター作業などを請け負っている。
コンピューターの作業などは重度の方が取り組んでいる。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 各関係機関と連携をとって本人を支援している。
手帳を取得していない方も利用していることがある。
登録している方の2割は精神疾患の方。
相談支援 今はない。相談がきたらNPOが運営している相談支援事業所や他の機関につないでいる。
誰が支援すべきか 来ている方が身体障がいの方が多いのであまり考えていないが、必要な機関が支援していけばよい。
親亡き後に備えていること GH4か所18人を受け入れていれて運営。現在のニーズには足りていない。
今後増やしていく。
その他 身体障がいの方の就職支援に力を入れるような法律にしてほしい。どうしても知的寄り。
法律自体の財源に不安がある。
利用者ももっと声を出して国に訴えるべきだ。
運営経費が安すぎる。措置時代くらいはほしい。
自己負担には問題がある。

 

13. 鈴の環(株式会社福祉事業団ひかりの家) 札幌市

事業所の特徴 通う利用者さんは自閉症スペクトラムの方と、てんかん疾患の重複障がい方が多い。
2007年8月設立。社長の娘が当事者。
一般就労の実績はまだなし。マンションの1階~4階まで貸し切って事業を行っている。
事業所又は地域での取組の成功事例 まだ設立から日が浅いので成功事例はない。
他法人から作業を請け負っていて今後そういうネットワークが必要となっていくと感じる。
いこいの場が提供できればと考えている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 相談室と連携を取り受け入れをしている。
判定は受けていないが、手帳の交付を受けている方が少しいる。
相談支援 相談に来る方はいるがそれは事業以外で受けている。
スタッフのスキルの問題があり事業としては行えないので専門家が行うほうが望ましい。
誰が支援すべきか 発達障がいの知識を持った人が行うべき。
親亡き後に備えていること GHとCH一体型のを行っている。
ショートステイなどでも受け入れ態勢をとっている。
その他 利用者負担は問題があった。報酬単価がきびしい。
本人のニーズと合っているかわからないのでケアマネジメントが必要。
程度区分の矛盾。

 

14. あっぷ美香保(社会福祉法人HOP) 札幌市

事業所の特徴 平成18年10月新体系へ移行。
デイ、支援施設から就労継続支援B型へ移行。
工賃は1万円程度。そのほかに賞与夏・冬。
事業所又は地域での取組の成功事例 法人で開催するイベント等に参加。事業所独自のは特になし。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 軽度の精神疾患の方々から電話やメールが職員に来たりする。
その度、同法人HOPの田中さんと相談して解決している。
相談支援 連携が必要な時にはHOPのネットワークを使い連絡を取り合う。
誰が支援すべきか 誰という隔ては設けていない。
親亡き後に備えていること GH、CHの運営が現在2ヵ所。
今後はもっと増やしていく。
その他 制度が職員に対しとても厳しい。
若い職員には特に厳しいので、単価の見直しを含めた措置をお願いしたい。

 

15. セルプさっぽろ (社会福祉法人北海道リハビリ―) 札幌市

事業所の特徴 セルプさっぽろ (社会福祉法人北海道リハビリ―)
事業所又は地域での取組の成功事例 本部のイベント時には地域の子供、保護者、法人関係者などが参加した。
08年は第35回目で約1000人が参加した。
養護→就労移行→6人就労継続
↓一般就労(7,8人)↑
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 精神疾患の方はいない。
ハローワーク、就労センター、学校、などとのネットワークは持っている。
相談支援 法人内にない。
各セッションの職員が行っている場合がある。
昼の休憩に会議を開いている。
誰が支援すべきか 保護者と職員。
親亡き後に備えていること 身体障がいの方が多いので今のところGHCHは考えていない。
ゆくゆくは考えている。
その他 上は68歳、下18歳の方々が通っている。
以前の利用負担額はきびしかった。日割りで運営はきびしい。人員基準は改定してほしい。
施設運営のため利用者を外に出す活動はしていない。

16. クラブハウスコロポックル (NPO法人コロポックルさっぽろ) 札幌市

事業所の特徴 高次脳機能障がいの方が多く通っている事業所。9割が高次脳機能障害の方。
せっけんやケーキ、クッキーの販売をしている。
事業所又は地域での取組の成功事例 職業センターで訓練、JC支援で就労をしている。
町内会で年一回はバザーや交流会に参加している。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 高次脳機能障がいの方がほとんどなのであまり考えていない。
相談支援 同法人内のTBI支援センターで受け入れている。
誰が支援すべきか 特に考えていない。
親亡き後に備えていること 今のところGHやCHはないが要望はあるため検討中。
その他 高次脳機能障がいの方が多いため、発達障がいの方に対する支援はあまりしていない。
人件費の保障がなく不安だ。
障害の受容が難しく家族が困っているケースが多々ある。

 

17. リワークあっぷる(社会福祉法人みなみ会) 札幌市

事業所の特徴 2002年設立小規模作業所。DM封入、内職、外勤清掃(病院・デイケアの清掃)など。
精神:知的:発達=5:3:2
事業所又は地域での取組の成功事例 就労実績6人(トライアル雇用、実習、障害をクローズでアルバイトなど)。
地元の祭りに参加したりして地域交流をしている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 支援センターみなみで受け入れている。
相談支援 支援センターみなみで受け入れている。
誰が支援すべきか 特に考えていない。
親亡き後に備えていること 市内に3か所にGHがある。移行事業の方でGHを出て一人暮らしをしている人がいる。
その他 理事の中に当事者がいる。
自立支援法になり、就労したいという方が出てきたのは良いことだと思う。
障害種別で就労の方法は変わるのでサービスの幅にゆとりを持たせてほしい。
ジョブコーチ支援後のフォローアップに対する評価がない。そんなことでは将来が不安。
移行定員10人、登録10人。B型定員35人、登録35人。

 

18. POPサポート美園(株式会社進幸) 札幌市

事業所の特徴 高齢者ヘルパー会社が母体。高齢者支援の現場に知的や高次脳、弱視の方がいた。早期発見
早期治療と言いながら受け皿がないではないか、という思いで参入した。
食堂「彩采房き・き」を開店させ運営。
事業所又は地域での取組の成功事例 食堂は20年4月開店。最近地域の方の利用が増えてきたが、平日の入店者は5~6人。
夜の利用は予約で5~10人程度。団体の利用も時々ある。
児童デイの利用者の保護者が成人の働いている姿を見て励みになっている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 整形外科には例えば足をなくしたことや透析を繰り返すことで鬱になっている方がいる。
18歳~20歳の年金のない間だけをA型で凌ぐ、というのは正しい判断なのだろうか?と迷ってしまっている。
確かに上を目指したい方もいるのだろうが、そうではない方もいる。
相談支援 支援センターなどで居場所的な活動を行っている。
支援法になってから居場所が減っている。
2年の年限も根拠がない。
誰が支援すべきか 自分で気づいた方は自立が早い。
まわりの理解も必要。
親亡き後に備えていること 年金や生活保護で生きていくのも一つの自立。何でもいいから自慢できるものを一つでも身につけさせたい。精神の方ははじめから一人暮らしの方が多いので、ダメになっている親子関係を取り戻す方法はないものかと思う。
その他 札幌市内の児童デイの事業所は、学齢期の児童の利用を断っているという。
地域の理解はまだまだ得られていないと実感している。
ここは料理以外の温かさ、真剣さがある。
移行定員6人、登録1人。A型定員10人、登録4人。

 

19. 障害者支援施設第2よろこびの家(社会福祉法人札幌あさひ会) 札幌市

事業所の特徴 ケースワーカーから、精神の方の行き場がないという話を聞き、自宅の隣にあった娘の部屋を開放して運営を始めた。当初はアパートの狭いゴチャゴチャした部屋で作業をしていた。
通える場所づくりがしたかった。メール便封入など。共同作業・共同受注。
事業所又は地域での取組の成功事例 就労というが、受け皿がない。一般社会に「受け入れてくれ」という前に自分たちで起業。
ヤマトのメール便の封入作業を、札幌市と江別市の事業所13が集まって「未来グループ」を作って年間700万円の作業をこなしている。この結果職員間の交流が生まれ、350人の勢力を持つようになった。共同作業で得た利益の5%を未来グループの収益としている。トラック1台を寄付してもらって共同使用し、利用料金をプールしている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 豊平区自立支援ネットワーク会議でガイドブックを作成。
お金があって家族で見ている方が見えてこない(情報がない)。
年金の貰い方、手帳の取り方、サービス内容を知らないでいる。
相談支援 人とのつながりのなかで情報をどれだけ共有できるか。それだけの問題。
担当のネットワーク作りが大切。
利用者さんに来てもらうための看板をあげたのならそれなりの努力が必要だ。
種まきの仕事。
誰が支援すべきか  
親亡き後に備えていること これまでは施設が人を集めて半ば強引にやってきたが、家族会(年4回開催)が事務局としての役割にとどめている。※家族に支援を求めるとこじれる。
後見制度・自立支援法の勉強会。
その他 単発助成はOKで、継続はダメというのは画一的で納得いかない。
B型定員15人、登録17人(知4、精12、身1)

 

20. ワークトピアあすか(社会福祉法人明日佳) 札幌市

事業所の特徴 体と心の体力を育てるため一日6時間のクリーニング業・食堂などを運営する。
「朝起きること・金銭価値・得意な作業」が一般就労には必要、という考えのもと支援している。
事業所又は地域での取組の成功事例 行事イベントの実施はあまりない。
一般就労は1年間で6人。今までは23人が就労(内3人が離職)。
いずれもジョブコーチを使った支援を実施。
近郊の法人「アルバ」と連携を取り、就労へ向けた支援をしている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 全体の7%程は知的もしくは発達障がいの方がいる。
施設なので、そういう方が来所することが難しい。
しかし有事の時に備え、他機関とのネットワークはある。
相談支援 していない。
あすかの役割は就労する場の提供だと考えているから。
誰が支援すべきか いろいろな団体、機関が手をつないで行うべき。
たとえば、近郊ではYMCA・育成会・ベガ・手稲病院などと協力する。
親亡き後に備えていること GHは1ヵ所運営しているが、今後増やしていく気はあまりない。
GHのスタッフと就労支援スタッフは分けて行っている。
その他 自立支援法について、就労継続B型は非常に単価が安い。また、移行支援は高すぎる。
移行支援についてはインセンティブ方式にして成功報酬にしたほうが良い。
定員枠の弾力性がもう少し増やしてほしい。例えば125%まではOKだとか。
日割り計算は良い。わかりやすい。
移行支援事業所が多すぎる。

 

21. 就労・生活サポートセンター(医療法人澤山会) 札幌市

事業所の特徴 精神地域生活支援センターが前身。生活訓練施設(旧)からGH・CHに移行。4所40人。
商店街の一角に位置し、人通りが多い。商店街に加盟し月1回のイベントを担当。啓蒙・啓発活動としている。工賃月2000円~11000円。
事業所又は地域での取組の成功事例 手稲ビル共有スペース・アパート空き室清掃、箱折り、ポスティング、ホームページ作成、
病院の処方箋用紙印刷、不動産チラシ配布等どんな仕事をしたいのか利用者の意向を確かめて、できることを小さく少しずつ作業分担し、支援している。対応者原田がハローワークの精神障がい者のジョブサポーターを兼務していてチーム支援(SOSのサインが出た時に対応が早い)をしている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 精神疾患など診断が間違っていたケースが見えてきているなど、診断できるDr.が増えてきているので掘り起こしが進んでいる。
一般就労に結び付かない方の慣らしの場、居場所、通過点として社会復帰=納税者になること、を目指している。表通りに面しているので噂や口コミで来る方がいるが、体験利用からすすめている。
相談支援 ハローワークで支援をしていると「働いていたけど疲れやすく続かなかった」という方などは一番見つけやすい。二次障害で鬱になっていたりする。1/3は精神、2/3は発達。
就労等についてはDr.又はワーカーをとおしている。
受給者証をもっていない方のほとんどがコミュニケーション障害。
誰が支援すべきか 自立支援法に含まれるのであれば事業所で支援。
3障害一緒になってもいいように支援員の質を高めなければならない。
GHの単価は低すぎて支援員の質が保てない。
親亡き後に備えていること 自分で生活していけるようになって欲しいので10年後の将来をイメージして話している。
生活保護を受けなくてもいいように、年金+稼働収入で暮らしていけるようになるといい。
家族茶話会を開いて家族とのコミュニケーションを取っている。
その他 家から出られないなどの相談があった時は早期発見を促し、フットワークを軽くして説明し気づいた時には診断に持って行くように精神保健福祉士の見解として伝えている。
受給者証のない方でも個人として契約できないものかと思うが、10割負担はもとめられないので難しい。
移行定員6人、登録5人。B型定員10人、登録18人。

 

22. 共栄会自立支援事業所(医療法人共栄会) 札幌市

事業所の特徴 精神の医療法人が母体。退院後の生活の場として別会社アパート(TV・ベッド・冷蔵庫掃除機完備)20室。訪問看護+デイケアスタッフで病状の把握 → 入院対象。
アパート掃除、クリーニング、ラベンダー製品等。工賃半日250円。
事業所又は地域での取組の成功事例 法人独自で受け皿を作り、10~20年入院していた方でも社会に出るために必要なスキルを身につけられるようにしている。これまで200人くらいの支援をしてきた。
アルコール依存症、薬物依存、統合失調症、不定形、人格障害、発達障害、てんかん、刑務所出所者+躁鬱+水虫+肝炎などあらゆる種類の障がい者を支援している。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 療育は、効く人と効かない人がいるので、必ず本人とのアセスメントを重視する。
人から好かれることと信頼されることは違うので、ダメなことはダメときちんといわなければならない。相手の立場に立って話をする。
相談支援 道の指定を受けて4月から開始予定。病院や相談支援事業所にPRのため訪問したが、単に居場所の提供をしているだけで活動の内容が見えず、機能している所はなかったし、逆にどうしたらいいか訊かれた。待っているだけで自分たちから動こうとしていないし、連携を申し入れても、反応が鈍かった。
誰が支援すべきか 全てが支援の対象。病院によってはワーカーがいないところもあり、理解度に差がある。
それぞれの立場の方(身近な人)が支援すべき。スタッフの経験値に差があるので、3障害一緒である必要はない。
親亡き後に備えていること 親に具体的な緊張感がない。
(利用者や親は)今の生活を維持できればいいと思っている。
その他 専門機関を使って探しても働く場所がなく、うちの工賃では安すぎて働く意欲がなくなってきている。理解してくれる企業がない。※メール便などもあるが365日勤務では職員体制が取れないし、自立支援法の事務作業も多く、職員に無理をさせられない。
GHがあればいいという話でもないと思う。レベルによって差があってもいいのではないか。
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