【調査報告】聞取調査報告・香川県

1. 地域生活支援センターこだま(社会福祉法人香川こだま学園) 高松市

事業所の特徴 発達障害者圏域支援体制事業委託。単年度3年目。本体(難聴児)の関係上、児が多い。
ウイスクIIIなどで診断。特に決まった療育方法はないが、ABAも参考にしている。
事業所又は地域での取組の成功事例 センターの呼びかけで、市やDr.など関係機関が集まり児童デイ、幼保の先生の困りごとなどをヒントに事例検討会を開催しネットワーク作りを積み重ねている。
LD親の会などとも体制整備時事業を進めている。
「ハローワーク」や「就労・生活支援センター」とも連携している。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 検診時の保健師や先生の気付きから相談が増えてきていて、それを受けるので精いっぱい。
気づくのが遅い、障害受容ができない親のために5歳児検診での発見を目指しているが、人数が多すぎて、見つけてもつなげる場所がない。月2~3回のかかわりがやっと。
何社受けても就労できない方の相談があって対応したが、面接態度に問題があったので同行した。ジョブコーチもかかわり、うまく行って継続中。
相談支援 初回はアセスメント。2回目以降に発達検査としているが、者はできないので漏れている。
学校との連携がまだまだ難しい。学校のコーディネーターが機能していない。
就労支援には手帳又は医師の意見書が必須。
ケアマネジメントの資質が問題なので、きちっとした人材を育てていかなければならない。
使える社会資源を多くすること。
誰が支援すべきか 子どもの教育からはじまるので学校教育が主体・核にならなければならない。卒後も一貫支援できるように発達障害のスペシャリストがライフスタイルに合わせていく。
「発達支援ノート」の取り組みが始まる予定。
親亡き後に備えていること 支援の必要な方には必要なサポートがあればいい。一人で生活できるのか?
その他 成人してからの療育も効果があると思う。
人間関係(ソーシャルスキル)や体験(調理や合宿)をとおしての役割分担の確認、ピアカウンセリングが有効。

 

2. 障害者生活支援センターピア 坂出市

事業所の特徴 重身療護施設が母体。
あなたの立てたケアプランはあなたがお金を出しでも買いたいプランか?を常に考えている。
事業所又は地域での取組の成功事例 筋ジスの21歳男性。県庁に就労できる目があったが「自力通勤できる方」という条件に阻まれた。余暇支援ならOKなのに、通勤の移送は認められなかった。父が専業主婦をせざるを得ない。ずっとこれを続けなければならないのか? サービス利用時間について常に役場ている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態  
相談支援 介護保険の併用者からの相談。小屋のようなところに住む62歳半身まひ。救護か療護か。
施設に空きはないかというワーカーさんからの相談。
誰が支援すべきか 地域が生きていた時代があった。
地域の力を再生させたい。
親亡き後に備えていること 本人の自立の能力を高める。
自己決定ができるのであれば制度を利用してもいい。
その他 30分単位のちょっとしたサービスがたくさんあればいい。
差別されバカにされ続けてきた方は社会を拒否するようになっている。

 

3. あじさい(社会福祉法人ナザレの村) 高松市

事業所の特徴 知的通所更生小規模授産所が前身。保育園母体。移行は喫茶店を運営。接客販売、焼き菓子製造販売。B型は焼き菓子製造、清掃作業。
工賃移行日給750円。B型日給400円。
事業所又は地域での取組の成功事例 相談支援事業所のプランの立て方が良くなってきていて、利用者のサービス利用の仕方が上手くなってきている。また、日中活動だけは就労に向けたステップの場としてしっかりやっていこうと思っているので、利用者にもわかるように説明していることも相乗効果としてある。仕事さえあればA型でやっていきたい。
余暇支援も力を入れている。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 就労していたが適応できなかった精神の方。アスペルガーだと思うが理解されない。
トラブルが起きると症状が現れ問題行動を起こすが、じっくり話を聞くことで落ち着きをとり戻している。
働きたい、おしゃれをしたい、お金が欲しい、という精神の方には精神のデイは娯楽的なところが多く満足できていない。
相談支援 その都度相談を受けて個別支援計画を立てている。
就労・生活支援センター、ハローワーク、職業センターなどと連携している。
ただし、人材不足でサビ管としてもまだ動けていない。
誰が支援すべきか 地域だと思う。高松は社会資源が少ないので、こもっている方は多いと思う。
機が熟してからチャレンジしていいのではないか(年限を設けるべきではない)。
親亡き後に備えていること 家族会にアンケートを実施したところ、GHやCHの必要性は意識しているようだが、ではいますぐに必要なのかと言うと、そうではないという答えになっている。
危機感はない。
その他  

 

4. 障害者生活支援センターあい(社会福祉法人朝日園) 高松市

事業所の特徴 身障授産が母体。1市2町を範囲とする市の委託事業所。
高松市内には小さい時から関わってきて卒後の行き場としての作業所がたくさん準備されている。
事業所又は地域での取組の成功事例 障害専門のところがあるのでそちらにつないでいる。
在宅で何十年も社会に出たことがない方がいるが、サービスも使っていなく少しずつ人に慣れるように支援している。月に1回事例検討会を開いている。
手帳をとらずに私立高校に行ったがいじめにあって引きこもっている方がいる。
家族はレッテルを張られることに拒否感があるので説得が難しい。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 相談は10~15件/日。母体の事業所とは距離をとり、相談者とはしっかり話し合ってケアプランを立てている。
仕事ができる限りは授産で入所も可、と思うが移行後は生活介護へ移る。
身体と知的の重複の方は行動範囲が広くないので見守り程度。
安心していていい場所、安心して帰ってこれる場所として用意している。
相談支援 手帳がなければ福祉サービスは提供できないが、相談支援はできる。
誰が支援すべきか 福祉ホーム(2か所18人)をもっている。ヘルパーを使いながら自立できている。
親亡き後に備えていること  
その他 知的養護には大学推薦枠があるのでそれを狙ってわざと養護学校へ進学する子がいる。

 

5. 支援センターウルカ(社会福祉法人ウルカ福祉会) 高松市

事業所の特徴 知的小規模作業所が前身。ウルカは理事長の初代盲導犬の名。パンケーキ作り、手提げ袋製作等の軽作業。障がいをもった人たちがせめて泣かずに生きていくために支援している。
工賃3500円~10000円。
事業所又は地域での取組の成功事例 利用者のほとんどが月22日フルに来て利用している。スタッフの対応がいいからです。
普段わがままをいう子どもたちがドリーム(2代目盲導犬)のことを心配して優しい気持ちを持つようになるなどドリームの存在がセラピーになっている。ドリームがいるから来る。
理事長(全盲)の理解者としての存在も大きい。
引籠り・うつ・精神疾患といわれる方たちの実態 事例はないがこれから勉強して準備していく。
相談支援 利用者の視点を常に忘れないようにしている。
誰が支援すべきか 網にかかる方は引き寄せて話をして支援できるが、情報がなければ何もできない。
地域や行政・民生委員などから情報があれば何かできる、隠そうとする限りはできない。
お互いにアンテナを張りながら行かなければならない。地域との連携が必要。
親亡き後に備えていること  
その他 GHを立ち上げたいが資金がない。市も動かない。
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