障害者自立支援法に基づき支給等される「補装具」や「日常生活用具」は、利用者に対する適切な情報提供と、利用者ニーズを適切に踏まえた効率的な支給方法等の在り方について、その検討が求められている。
本ヒアリング調査では、現に補装具や日常生活用具等を利用されている方を対象に、その利用実態や現行の支給方式等に対する課題、要望等について、実情把握することを目的として実施するものである。
障害状況 | 区分 | 対象者 | 年齢 | 対応者 | 市町村 | 調査日 | |
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調査1 | 脳性麻痺 | 障害児 | Aさん | 8歳 | 母親 | 福岡県北九州市 | 11/21 |
調査2 | 脳性麻痺 | 障害児 | BさんCさん | 15歳12歳 | 母親 | 福岡県宮若市 | 11/20 |
調査3 | 脳性麻痺 | 障害児 | Dさん | 17歳 | 母親 | 佐賀県佐賀市 | 12/ 4 |
調査4 | 脳性麻痺 | 障害者 | Eさん | 18歳 | ご本人及び母親 | 東京都中野区 | 12/16 |
調査5 | 脳性麻痺 | 障害者 | Fさん | 25歳 | ご本人及び母親 | 東京都世田谷区 | 12/11 |
調査6 | 脳性麻痺 | 障害者 | 数名 | - | ご本人他 | 愛知県名古屋市 | 12/12 |
調査7 | ALS | 障害者 | Gさん | 50歳 | ご本人他 | 東京都練馬区 | 11/17 |
調査8 | ALS | 障害者 | Hさん | 56歳 | ご本人 | 大阪府和泉市 | 12/ 2 |
調査9 | 無痛無汗症 | 障害者 | Iさん | 26歳 | 母親 | 東京都狛江市 | 11/18 |
調査10 | 色素性乾皮症 | 障害者 | Jさん | 30代 | 母親 | 神奈川県横浜市 | 11/13 |
調査11 | 頚椎損傷 | 障害者 | Kさん | 50歳 | ご本人 | 佐賀県佐賀市 | 12/ 5 |
ヒアリング調査の結果、「耐用年数前に修理又は、再交付等を行っている補装具等の共通点」として、以下の点が挙げられた。
また、共通点ではないが、痛みを感じない無痛無汗症など重度な障害を有している場合、製品を壁等にぶつけていることに気がつかず、製品にゆがみや亀裂等が発生することがある。同様に、電動車いす等操作に習熟を要する補装具等の利用初期において、操作方法の不慣れから製品を破損させてしまう確率が高いことも確認できた。
貸与方式に向いている補装具等の要件として、以下の点が共通的に挙げられた。
例として挙げられた中には、「電動介護ベッド」や「スロープ」等があった。
ただし、障害の種類や程度によっては、長期に使う必要性があるので、負担する費用面から言えば、必ずしも貸与方式のみが良いとは限らないとの意見もあった。
また、製作にあたって、かなりの費用と期間を要する、座位保持装置については、座面やクッション部を除く、フレーム本体の部分は、再利用できるのではないかとの意見があった。
貸与方式に向いていない補装具等の要件として、以下の点が共通的に挙げられた。
貸与方式を活用したい場面として、以下の点が共通的に挙げられた。
貸与制度に求められるものとして、以下の点が共通的に挙げられた。