第3章 聴覚障害学生への支援体制調査(第2次アンケート調査)

1.調査目的

「聴覚障害学生の在籍調査(第1 次アンケート調査)」の回答において、「現在、または過去に聴覚障害学生の在籍がある」と回答のあった医療系高等教育機関における聴覚障害学生への具体的な支援状況を把握することを目的として実施した。

2.調査方法

(1)調査項目

調査票を作成するにあたって参照にしたものが、国立大学法人筑波技術大学により2004(平成16)年に実施された『聴覚障害学生に対するサポート体制に関するアンケート調査』である。この調査票では、聴覚障害学生へのサポート体制および情報保障等について、障害学生の聴覚障害に突起した事項を大変明確にしており、その部分を参考にしながら、医療系学部において必須である実習における情報保障体制や国家試験への対応等についての調査項目を作成した。なお、調査項目については、複数在籍する聴覚障害学生に個別に回答できるようにし、過去に在籍していた聴覚障害学生についても簡便に回答できるようにできるだけ簡略化した。

(2)調査対象

調査対象は、「聴覚障害学生の在籍調査(第1次アンケート調査)」において「現在、または過去に聴覚障害学生の在籍がある」と回答のあった医療系高等教育機関とし、医学部を持つ大学(17校)、薬学部を持つ大学(26校)、獣医学部を持つ大学(3校)、歯学部を持つ大学(1校)、保健師・助産師・看護師・准看護師養成校(大学、専修学校、高等学校)(198校)、合計245校とした。

(3)調査期間等

本調査は質問紙郵送法とし、2009(平成21)年2月6日より随時郵送し、2月18日を締め切り日とした。

第1次アンケート調査を受けての調査であるため、郵送宛名は第1 次アンケート調査で回答を記入いただいた記入者宛とした。

3.調査結果

(註)

  • 「看護学部」と記載している内容には、看護学部、看護専門学校、高等学校看護科が含まれる。
  • 「現在在籍」とは、2009 年2 月時点に聴覚障害学生が在籍していることを意味する。
  • 「過去在籍」とは、2008 年3 月以前に聴覚障害学生が在籍していたことを意味する。

1、当該学生についてお尋ねします。

1-1、当該学生の専攻分野
  過去在籍 現在在籍
医学部 4 5
薬学部(6年制) 0 8
薬学部(4年制) 6 3
獣医学部 0 1
看護学部 79 66
合計 89 83

(註)薬学部では、6年制と4年制とがあり、4年制カリキュラムでは薬剤師の国家試験を受けることは不可能である。

1-2、在籍学年
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
  過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
1年次 0 2 0 3 0 1 2 26
2年次 0 0 0 2 0 0 4 22
3年次 0 0 0 4 0 0 4 17
4年次 0 1 0 2 0 0 0 1
5年次 0 1 0 0 0 0 / /
6年次 0 1 0 0 0 0 / /
既に卒業 4 0 6 0 0 0 66 0
1-3、聴覚障害の程度
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
音声は全く聞き取れない 1 3 0 3 0 0 2 3
大きな音は聞こえる 1 0 3 1 0 0 7 4
音声の一部は聞き取れる 0 1 0 1 0 0 9 4
音声のほとんどは聞き取れる 1 1 2 4 0 0 54 54
不明 1 0 1 2 0 0 5 1
1-4、補聴器の使用
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
使用している 4 2 5 3 0 0 17 9
使用していない 0 3 0 6 0 1 53 55
不明 0 0 1 2 0 0 7 2
1-5、人工内耳装用
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
装用している 1 1 0 0 0 0 0 0
装用していない 2 3 3 7 0 0 65 63
不明 1 1 1 3 0 1 12 2

(註)人工内耳は電極及び受信コイルを聴覚器官に埋め込み、外側に装着する送信コイルを通して音声信号を脳に送信する機器である。日本では1994年の保険適用後に装用者が増加の傾向にある。

1-6、身体障害者手帳の有無
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手帳が有る 1 2 4 5 0 0 2 3
手帳を取得していない 1 0 2 3 0 0 48 45
不明 2 3 0 2 0 1 27 16

(註)身体障害者福祉法によると、身体障害者手帳の交付を受けるには、下記の該当する聴覚障害が永続するものとして都道府県知事の定める医師の診断を受けなければならない。

  1.  両耳の聴力レベルがそれぞれ70デシベル以上のもの
  2.  1耳の聴力レベルが90デシベル以上、他耳の聴力レベルが50デシベル以上のもの
  3.  両耳による普通話声の最良の語音明瞭度が50パーセント以下のもの
1-6-2、身体障害者手帳級
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
1級 0 0 0 1 0 0 0 0
2級 0 2 0 2 0 0 0 0
3級 0 0 1 1 0 0 0 0
4級 0 0 1 0 0 0 0 1
5級 0 0 0 0 0 0 0 0
6級 0 0 1 0 0 0 1 2

(註)厚生労働省の平成18年身体障害児・者実態調査によると、身体障害等級が上がるにつれて手話を主なコミュニケーション手段とする聴覚障害者が多くなり、逆に下がるにつれて補聴機器を通した音声コミュニケーションを日常手段とする聴覚障害者が多くなっている。

1-7、発音の明瞭度
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
健聴者と変わらない 2 0 3 5 0 0 62 62
やや不明瞭 1 1 2 6 0 1 12 4
不明瞭(発音なし含む) 0 3 1 0 0 0 2 0
不明 1 1 0 0 0 0 2 0
1-8、音声の聞き取り状況
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
問題ない 1 0 2 6 0 0 50 45
1対1で話すには、聞き取れているようだ 2 2 4 5 0 1 19 16
聞き取れていないようだ 0 3 0 0 0 0 4 3
不明 1 0 0 0 0 0 5 2

(註)補聴機器を装用していれば音声の聞き取りに問題はないという誤った理解がまだ残っている。教員が学生と1対1で会話するときは問題がなくても、教室やグループディスカッションなどになると補聴機器の使用にもかかわらず聞き取りに困難が生じる聴覚障害学生が多く存在することにより、この質問項目を設定した。

1-9、手話の使用
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手話を使っているようだ 0 2 0 2 0 0 0 0
手話を知らないようだ 2 1 3 4 0 0 31 33
不明 2 2 1 4 0 1 41 25

(註)手話は主としてろう学校で形成された手指を使う言語で、手話を日常生活で使う聴覚障害者は全国で約6万4千人いるとされている。(厚生労働省平成18 年身体障害児・者実態調査)ただし、ろう学校ではない一般校に学ぶ聴覚障害児の増加により、高等教育機関に進学する時点で手話を知らない聴覚障害学生が多くなっている傾向にある。

2、支援依頼についてお尋ねします。

2-1、当該学生からの支援依頼
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
申し出があった 3 1 4 5 0 0 17 25
申し出はない 0 4 2 6 0 1 60 41
2-2、両親からの支援依頼
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
申し出があった 3 3 2 5 0 0 4 9
申し出はない 0 2 4 6 0 1 73 57

3、当該学生に対して講義受講上のどのようなサポート(講義での情報保障)を行っていますか/いましたか?

3-1、教養課程
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手話通訳 0 0 0 0 0 0 0 0
ノートテイク 1 1 1 1 0 0 0 0
パソコン通訳 0 1 1 3 0 0 0 0
チューター 0 0 0 1 0 0 1 0
なし 1 2 2 5 0 0 60 47
その他 1 2 3 2 0 1 12 16

その他)

  • 座席を前方に配置。(22)
  • 個別指導。(講義内容の確認)(5)
  • 大きな声で話す。マイクの使用。(5)
  • 顔を正面に向け唇を見せて話す。(3)
  • 障害のない耳に向かって話す。
  • 授業担当教員に支援依頼の文書を出し、座席配慮・板書・プリントの多用を依頼。
  • 講師に聴覚障害学生の状況(読唇、骨伝導による聴取)を伝える。
  • 英語のリスニングテストを配慮。
  • テープレコーダーの使用。
  • 聴診等の技術演習、試験の別室実施。
  • コミュニケーション方法の工夫。
  • 学生や教員の支援。(ノートの貸出等)
3-2、専門課程
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手話通訳 0 1 0 0 0 0 0 0
ノートテイク 1 2 1 1 0 0 0 0
パソコン通訳 0 1 1 3 0 0 0 0
チューター 0 0 0 1 0 0 1 0
なし 1 2 2 5 0 0 60 47
その他 1 2 3 2 0 1 12 16

その他)

  • 座席を前方に配置。(16)
  • 個別指導。(看護技術、血圧測定、質問対応、補習講義)(6)
  • 大きな声で話す。マイクの使用。(6)
  • 顔を正面に向け唇を見せて話す。(3)
  • 同級学生が支援。(3)
  • 聴診器使用の無理強いをしない。(2)
  • 説明と演習を同時に行わない。(2)
  • 特別機器の使用。(電子血圧計等)(2)
  • 障害のない耳に向かって話す。
  • 授業担当教員に支援依頼文を出し本人が担当教員に直接希望を伝えられるように依頼。
  • 講師に聴覚障害学生の状況(読唇、骨伝導による聴取)を伝える。
  • テープレコーダーの使用。
  • 3年次後期特定科目のパソコンノートテイクをボランティア団体へ本人より依頼。
  • 講義室を1 階に変更。
  • コミュニケーション方法の工夫。

4、当該学生に対して実習上のどのようなサポート(実習の情報保障)を行っていますか/いましたか?

4-1、基礎課程
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手話通訳 0 0 0 0 0 0 0 0
ノートテイク 0 0 1 0 0 0 0 0
パソコン通訳 0 1 1 0 0 0 0 0
チューター 0 0 0 2 0 0 0 2
なし 2 3 2 5 0 0 62 43
その他 1 1 3 4 0 1 13 15

その他)

  • 実習依頼先・指導者に聴覚障害があることを伝え配慮を依頼。(9)
  • 個別支援。(担当者特別配置)(6)
  • 座席を前方に配置。(4)
  • 特別機器の使用。(聴診器、電子血計)(3)
  • 聴診器による音の判断の支援。(3)
  • 個別支援。(同級学生と助手、講座教員)(3)
  • 障害のない耳に向かって話す。(2)
  • 顔を正面に向け唇を見せて話す。(2)
  • 不明な点は質問をするよう本人に指導。
  • 聴診器の計測及び観察には必ず同時に教員が診察して誤差がないか確認。
  • 学生ボランティアの募集。
  • 補聴器を使用せず実施する方法の考慮。
  • 同級学生が支援。
4-2、臨床課程
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
手話通訳 0 2 0 0 0 0 0 0
ノートテイク 0 0 1 0 0 0 0 0
パソコン通訳 0 0 1 1 0 0 0 0
チューター 0 0 0 0 0 0 0 1
なし 2 0 2 2 0 1 56 46
その他 1 1 3 7 0 0 17 13

その他)

  • 実習依頼先、指導者に聴覚障害があることを伝え配慮を依頼。(12)
  • 特別機器の使用(聴診器)。測定用具の工夫(電子血圧計、心電図)。(8)
  • 個別指導。(6)
  • 障害のない耳に向かって話す。(2)
  • 同級学生の支援。
  • 学生ボランティアの募集。
  • 不明な点は質問するよう本人に指導。
  • コミュニケーション手段でパソコン使用。
  • 補聴器を使用せず実施する方法の考慮。
  • 病院実習で注意力が不十分だとの指摘を受ける。
  • 筆談や話す際も速度や音調など対応し、分からない場合了解できるまで応じる。患者への了解を得ることは簡単ではない。
  • 指導者が多忙でコミュニケーションに困難が生じた。

5、当該学生へのサポート(広範囲)についてお尋ねします。

5-1、国家試験の受験方法
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
特別受験もしくは特別配慮を求める(求めた) 1 1 3 2 0 0 3 0
一般受験 2 0 3 1 0 0 62 51
今後、受験予定だが、具体的なことは未定 0 4 0 5 0 0 0 13
不明 0 0 0 1 0 0 6 1
5-2、学内における支援組織の有無
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
支援組織あり 1 2 0 1 0 0 2 6
支援組織なし 2 2 6 8 0 1 66 58
不明 0 1 0 1 0 0 6 0
5-3、聴覚障害理解や支援をテーマとした教職員研修の実施
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
研修を実施した 1 2 0 0 0 0 2 2
研修は実施していない 2 3 6 9 0 1 68 64
不明 0 0 0 1 0 0 5 0
5-4、学生が相談できる担当教員の指定
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
担当教員あり 2 4 6 8 0 1 46 52
担当教員なし 1 0 0 2 0 0 26 13
不明 0 1 0 0 0 0 5 0
5-5、学友からの支援
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
ノートを貸す 1 4 3 5 0 0 8 1
チューター 0 0 0 2 0 0 0 1
なし 2 1 1 2 0 1 55 47
その他 1 1 2 5 0 0 12 13

その他)

  • 聞き取れない箇所を尋ねる。(3)
  • 相談支援。(2)
  • クラス全員が聴覚障害を認識。
  • 聞こえやすいように意識して声を出す。
  • 実技練習の依頼。
  • 学生ボランティアの募集。
  • クラス内にメインとなる支援メンバーがいる。
  • 本人が障害の表面化を好まなかった。学内における支援組織も組織化することを本人が否定。
  • 学生によるボランティアサークルの設立。
5-6、特に配慮はしていない
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
学生自身の努力に任せている 2 1 1 6 0 0 58 44

6、当該学生の修学状況についてお尋ねします。

6、当該学生の修学状況
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
卒業 2 0 6 0 0 0 69 0
留年して卒業 1 1 0 0 0 0 3 0
留年中 0 0 0 1 0 0 0 3
退学 0 0 0 0 0 0 6 0
順調 0 3 0 7 0 1 0 58
留年したが今は順調 0 1 0 0 0 0 0 1
その他 0 0 0 2 0 0 0 3

※その他 薬学部(2名):順調ではない(1名) 休学中(1名)
看護学部(3名):順調ではない(1名) 単位認定未定(1名) 休学中(1名)

7、当該学生受入れに伴う学校の困難度についてお尋ねします。

7、当該学生受入れに伴う学校の困難度
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
困難なし 1 1 5 4 0 1 56 54
やや困難 2 1 1 4 0 0 9 9
困難 0 2 0 2 0 0 5 2
多いに困難 0 1 0 0 0 0 2 0
その他 0 0 0 0 0 0 7 0

意見)

  • 実習病院等(臨地実習)における配慮が得られにくい。(2)
  • 実習でコミュニケーションがうまく取れず観察・判断が不十分となり、人間関係に支障をきたす(3)
  • 欠格事由に該当しており准看護師資格試験まで在学させることは困難。
  • 国家試験の特別受験は学校側も戸惑った。厚労省に問い合わせながら申請。
  • 実習ストレスで残存聴力に影響をきたし学生生活の適応ができなくなった。
  • 本人が聴覚障害を公表したがらない。補聴器での調整が難しい。本人も資格は取りたいが取れるだろうかとストレスの中での生活だった。
  • 聴覚障害を公表するまで時間がかかり、教職員側は支援方法で悩んだ
  • 本人への指導。聴覚障害を公表し、積極的に学ぶ努力をするように。聞こえにくい時は、必ず申し出て確認をするように、医療事故につながらないように指導。
  • 本人が聞こえていない情報の確認。
  • 実習指導者、患者への協力の依頼と調整。
  • 実習時患者との対応は必ず教員が付き添いトラブルのないよう注意。
  • 長期の学外病院・薬局実習の対応方法。
  • 実習での聴診器による音の判別確認。
  • 看護技術(聴診、血圧測定等)では個別の指導が必要。
  • 聴覚障害者に対応する特別機器(聴診器)の開発の遅れ。
  • 大学として対応する専門組織がなく学生サポートセンターにて対応。
  • 全講義へのノートテイクを配置は困難。(人的資源・経費)
  • 講義上の工夫・配慮を非常勤講師に徹底させるのは困難。
  • 臨地実習などで、スペース・時間の制限があり、指導者が専攻の教員でない場合。
  • ビデオによる指導。
  • 手話通訳者の費用。
  • 本人の呼び出し方法。(掲示や同級学生に連絡)
  • 学生ボランティアの確保。

8、学生支援や教育方法について、外部からの情報・助言が必要でしたか。

8、外部からの情報・助言が必要だったか
  医学部 薬学部 獣医学部 看護学部
過去
(4)
現在
(5)
過去
(6)
現在
(11)
過去
(0)
現在
(1)
過去
(79)
現在
(66)
必要であった 0 1 0 4 0 0 4 2
必要ではなかった 2 2 6 3 0 0 69 57
実際に利用した 1 2 0 2 0 1 2 1
その他 0 0 0 1 0 0 4 4

意見)

  • 重度の聴覚障害学生の入学の場合に教育支援情報・就職情報が欲しい。(4)
  • 入学後に発覚し教育方法で工夫が必要だった。(3)
  • 聴診器などを使用して正確に値を見る(血圧計測)のに本人の不安が伴った(3)
  • 聴覚障害学生(医学生)の在籍大学と連絡を取った(2)
  • 基礎看護実習中に受持患者から拒否があり、退学に傾いた。退学決定後、今後の生き方へのイメージがついた方が良いと考え、ろう学校長への相談、聞こえの教室、人工内耳装着者との質疑など相談。
  • ・ 実習では患者に迷惑がかかってはいけないため、安全面・コミュニケーションで本人にも注意するよう指導。
  • 基礎看護実習時に本人より進路変更の申し出があった。
  • 学生相談室の利用。
  • かかりつけ医との情報交換。(本人と保護者を通じて)
  • 耳鼻科医を受診(オージオメーター検査)、会話、指示の聞き取りを判断した。
  • 学習意欲の低下が聴覚障害によるものか原因が掴めず、家族と主治医からの助言を必要とした。
  • 入試前に受入れ可否を判断しにくく保護者と話し合い、他大学の学生支援、教育方法等を聞き取りした。(6年間の履修年限の全了可能の判断基準を見極めるため)
  • 他大学より支援方法の助言を得た。(パソコンノートテイク)
  • 教務担当職員が全て看護師であり知識があった。
  • 教育上は問題はないが、電話がとれないので就職が大いに困難。
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