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チャ・ヒョンミ氏のスピーチ

アジア太平洋障害者の10年(2003-2012)の実施に関する最終評価のためのハイレベル政府間会合に向けた地域準備会議
開会式
2012年3月14日

チャ・ヒョンミ(Ms.Hyun Mi Cha)
大韓民国保健福祉部(省)
障害者政策局 障害者権益支援課 課長

ありがとうございます、議長。

このたび、韓国政府を代表してお話できますことを光栄に思います。

まず、この3日間の予備会議を企画して下さったESCAPスタッフの皆様と、ナンダ・クライリクシュ(Nanda Krairiksh)議長に、心から感謝申し上げたいと思います。
また、加盟国代表、障害のある人々の団体、そしてその他の関係者の方々をはじめとする参加者の皆様にも、お礼申し上げます。

各国代表の皆様、ならびにご出席の皆様、

この20年間、数々の社会経済的、政治的な困難にもかかわらず、アジア太平洋地域における障害のある人々の権利は、年を追うごとに大幅に改善されてきました。
第一次「アジア太平洋障害者の十年」が北京で始まって以来、この地域の各国政府は障害のある人々の完全参加の促進と平等及びその生活の改善に、最大限の努力を払ってきました。
UNESCAPもまた、20年の間に、障害のある人々の団体に対し、多くの技術的助言サービスを提供するとともに、各国政府、NGO及び自助団体の間でのグッドプラクティスに関する情報交換を、「十年」に関する地域・準地域会議、セミナー及びワークショップを通じて促進してきました。
多くの加盟国で、大きな成果と改善が認められたにもかかわらず、アジア太平洋地域の障害のある人々は、いまだに日々の生活において困難に直面しています。実は、この地域の相当数の障害のある人々が、人生のあらゆる節目で障壁に直面しているのです。障害のある人々は今なお、障害のない人々に比べて、健康状態が悪く、学力が低く、経済的な機会に恵まれず、貧困率が高くなっています。

ご来賓の皆様、

この深刻な状況を見れば、障害問題を主流化し、障害関連政策を生活のあらゆる側面に完全に盛り込む責務を、私達全員が引き続き負っていることに、改めて気づかされます。だからこそ、そのような取り組みと責務に終止符を打つべきではありません。今後も「新アジア太平洋障害者の十年」を続けていくことは、私達が当然果たすべき義務です。
この点において今回の予備会議は、その義務の一環として、これまでの成果を踏まえて今後10年間引き続き努力していくことを決意する、非常に重要な意味を持つ会議です。

ご出席の皆様、

過去数十年にわたり、韓国はCRPDの批准や障害のある人々のための政策措置の策定及び関連法の制定など、たゆまぬ努力を続けてまいりました。
その間、障害のある人々の権利の促進に、韓国政府が国家レベルで積極的に関与する一方で、私達は、アジア太平洋地域へと取り組みを拡大し、これらの問題に関する地域協力を強化する時期が来たことを実感しました。
韓国国内の障害のある人々の団体との緊密な協議の後、韓国政府は新たな「アジア太平洋障害者の十年」において積極的な役割を果たすことを計画しています。過去数カ月間、韓国政府は国内のNGOやESCAP事務局と協力し、「障害のある人々の権利を実現する十年」のための、より実現可能で実質的な戦略の開発を進めてきました。
過去20年間に明らかにされた未解決の課題に立ち向かうには、あらゆる関係者の努力と責務を促進できる新しいアイディアが必要です。この会議が、「新アジア太平洋障害者の十年」を定めるに当たり、創造的なアイディアを交換し、共有する場となるよう、心から願っています。

ご来賓の皆様、

10月29日から11月1日までインチョンソンドで開催予定のハイレベル政府間会合開催国代表として、来るべき会合を可能な限り成功させるために、韓国政府はESCAP事務局とともに引き続き調整を行っていくことを、皆様にお知らせしたいと思います。私達は、施設、警備、宿泊及び交通など、あらゆる必要条件の準備をすべて、インチョン市当局との緊密な協議を経て、会合前に完了させる予定です。
韓国政府が主催するUNESCAPハイレベル政府間会合と並行して、障害のある人々のさまざまな国際NGOの間で多様な情報を共有し、相互交流を深めることを期待して、障害のある人々の団体による国際的なイベントも、韓国国内でいくつか開催されます。DPIアジア太平洋地域総会(Asia Pacific Disabled People’s Assembly) は2012年10月24日から27日まで、アジア太平洋障害フォーラム会議(Asia-Pacific Disability Forum Conference)は2012年10月26日から30日まで、リハビリテーション・インターナショナル世界会議(Rehabilitation International World Congress)は10月29日から11月2日まで開催されます。韓国政府は、障害のある人々にかかわるこれらの大きなイベントの準備を、NGOと協力して進めてきました。そして今後も障害のある人々にかかわるこれらの国際イベントが、ハイレベル政府間会合とともに、円滑に、かつ調和のとれた形で開催されるよう、支援を続けていきます。
新たに「アジア太平洋障害のある人々の権利を実現する十年」が発表されることとなる大韓民国インチョン市に、私は皆様全員をご招待したいと考えています。それは過去数十年にわたる取り組みと成果を祝い、新たな「十年」への決意を再確認する、素晴らしい機会となるでしょう。
さらに、皆様の揺るぎないご支援と絶え間ないご関心とが、10月のハイレベル政府間会合と、障害のある人々の団体による3つの国際イベントを成功させる最も重要な要素であることも、お心に留めていただきたいと思います。
最後に今一度、ナンダ・クライリクシュ議長とESCAP事務局の皆様に、心よりお礼申し上げます。

ご清聴ありがとうございました。

スピーチをするチャ・ヒョンミ氏