[総務省]ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ(案)を公表

令和5(2023)年5月22日、総務省は、「ICT活用のためのリテラシー向上に関するロードマップ(案)」を公表し意見募集を開始しました。

同案は、令和4年11月4日に設置された「ICT活用のためのリテラシー向上に関する検討会」による7回にわたる検討の結果作成されました。

同検討会は、幅広い世代におけるICTの活用が当たり前になる中、市民が自分たちの意思で自律的にデジタル社会と関わっていくという「デジタル・シティズンシップ」の考え方も踏まえつつ、これからのデジタル社会において求められるリテラシーの在り方や当該リテラシーを向上するための推進方策について検討することを目的として設置されました。

同検討会には、「青少年のICT活用のためのリテラシー向上に関するワーキンググループ」も置かれ、青少年がデジタル社会において身につけるべきリテラシーや青少年を保護するためのフィルタリングサービスについても検討されています。

ロードマップ(案)では、今後の取り組み事項として次のような案が示されています。

【短期的取組事項】(2023年度中)
 1.身に付けるべき能力の具体化・精緻化、習熟度に係る指標の策定、当該習熟度の計測方法の検討
 2.世代に共通するICT活用に当たっての課題に対応した能力の要素を引き上げるためのコンテンツの開発
 3.優先的にリテラシーの底上げが必要なセグメントに関する、現状の習熟度の水準や当該セグメント固有の課題メディア利用等の特徴の調査・分析の実施
 4.生成AIの特徴、課題の整理により既存の課題と新たな課題とを分析し、重点的に取り組むべき能力を踏まえた上でコンテンツを開発、併せて、コンテンツの対象者や届け方、効果測定についても検討
【中長期的取組事項】(2024年度以降)
 1.優先的にリテラシーの底上げが必要なセグメント向けのコンテンツの開発
 2.当該セグメント固有の課題やメディア利用等の特徴を踏まえた、効果的なコンテンツの届け方の検討
 3.教える人材の育成・確保に関するスキームやコーディネーターの在り方の検討
 4.教える人材の育成のためのコンテンツの開発
 5.関係者の取組の連携・協働の推進
【継続的取組事項】(2023年度以降)
 1.個別施策を検討・実施する際の目標設定(対象能力領域や目指す習熟度レベル)に当たっての活用
 2.開発するコンテンツによる啓発活動の実施・推進
 3.継続的な習熟度等に関する実態調査
 4.「青少年の安心・安全なインターネット利用環境整備に関する新たな課題及び対策」等を踏まえ、フィルタリング・ペアレンタルコントール等の青少年のインターネット上のサービス利用を前提とした環境整備を引き続き推進

青少年層、保護者層、高齢者層は、優先セグメントとされていましたが、障害者に着目した情報リテラシー向上についての記述はありませんでした。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01ryutsu02_02000359.html

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