2023年5月23日の米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)のプレスリリースによれば、米国の2021年の推計HIV新規感染件数が2017年に比較して、約36,500件から約32,100件に12%減少したとのことです。
特に、13歳から34歳の新規感染件数は、9,300件から6,100件に34%減少したと推計されており、ゲイとバイセクシュアルの男性の感染件数が7,400件から4,900件に減少したことが大きく影響しているとのことです。
この感染件数減少には、HIV検査、治療、およびPrEPといったHIV予防策の普及が防止効果を現わしてきたとされています。
PrEP(プレップ)は「Pre-exposure prophylaxis(曝露前予防内服)」のことで、予防薬を毎日一定期間飲み続けることで、HIVの感染を高率で防げるというものです。
ただし、感染件数減少には、人種による差があり、白人に比べて、アフリカ系アメリカ人とヒスパニック/ラテン系の人々の減少率が低く、これらのHIV予防措置がこれらの人々に十分いきわたっていないことが伺われます。
とりわけ、PrEPの服用について、2021年には、全体では30%の人々にPrEPが処方されており、2年前の13%と比較すると大きく増えていますが、アフリカ系アメリカ人では11%、ヒスパニック/ラテン系の人々では約21%にとどまっています。白人は、78%でした。
詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.cdc.gov/media/releases/2023/p0523-hiv-declines-among-young-people.html