[オーストラリア]障害者団体がテレビ解説放送を義務付ける法律の改正を要請

オーストラリアの視覚障害者を代表する全国組織のブラインド・シチズンズ・オーストラリア(BCA:Blind Citizens Australia)の2023年5月22日の報道発表によれば、同団体は、政府に対して、テレビ解説放送を義務付ける法律の改正を政府に要請するとしています。

解説放送(audio description)は、視覚に障害のある人々もテレビ番組を楽しめるように、テレビ番組のシーン、設定、画面上のテキストなどをナレーションで説明するもので、わが国でも一部のテレビ番組で提供されています。

オーストラリアでも解説放送が提供されていますが、字幕放送と異なり、放送サービス法(Broadcasting Services Act)において義務付けられておらず、あくまでも、放送事業者の自助努力に頼っています。

それに対して、国連障害者権利委員会が、障害者権利条約に基づく国際人権義務に違反していると判断し、オーストラリア政府に対して、改善を勧告しました。

これに対して、オーストラリア政府は、解説放送を増やすために放送事業者を継続的に支援していくことを約束しましたが、視覚障害者の権利を侵害しているという内容には同意せず、法律を変更することは約束しませんでした。

そこで、全国の視覚障害者団体がこれを追求することにしたそうです。

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.bca.org.au/2023/05/22/media-release-australian-government-urged-to-strengthen-response-on-audio-description/

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