令和5(2023)年6月8日、厚生労働省は、「臓器移植の実施状況等に関する報告書」を公表しました。本報告書は、臓器移植法制定時(平成9年)の参議院臓器の移植に関する特別委員会における附帯決議に基づき、毎年、厚生労働省が作成し、参議院厚生労働委員長宛てに提出しています。
報告書の内容は次のようになっています。
第1 臓器移植の実施状況 1.移植希望登録者数 2.移植実施数等 3.臓器提供施設 4.移植実施施設 5.臓器あっせん機関の現状 (1) 公益社団法人日本臓器移植ネットワーク (2) 眼球あっせん機関 第2 移植結果 第3 厚生労働省等の取組 1.普及啓発等の推進 2.厚生労働大臣感謝状の贈呈 3.臓器提供施設への支援 4.脳死下での臓器提供事例に係る検証 5.「臓器移植医療対策のあり方に関する提言」及び当該提言を踏まえた臓器移植医療施策の見直し 6.「海外渡航移植患者の緊急実態調査」の実施 【参考資料】 ① 臓器提供の件数の推移 ② 移植希望登録者数 ③ 臓器提供者数及び移植実施数(いずれも各年度における左のグラフが臓器提供者数、右が移植実施数。 ④ 脳死下での臓器提供体制を整えている施設数(各年度における左のグラフが脳死下での臓器提供体制 ⑤ 臓器提供の意思表示の状況 |
内容を少し紹介しますと、令和5年3月31日現在の臓器ごとの移植希望登録者数は、つぎのようになっています。( )内は令和3年度実績。(報告書から筆者が作成)
心臓 | 891名(917名) |
肺 | 530名(489名) |
心肺同時(心臓と肺を同時に移植) | 4名(4名) |
肝臓 | 298名(285名) |
腎臓 | 13,974名(13,722名) |
肝腎同時(肝臓と腎臓を同時に移植) | 33名(41名) |
膵臓 | 26名(38名) |
膵腎同時(膵臓と腎臓を同時に移植) | 148名(154名) |
小腸 | 9名(9名) |
肝小腸同時(肝臓と小腸を同時に移植) | 0名(1名) |
眼球(角膜) | 1,922名(1,888名) |
計 | 17,835名(17,548名) |
※心肺同時、肝腎同時、膵腎同時及び肝小腸同時の移植希望登録者数については、それぞれ心臓、肺、肝臓、腎臓、膵臓及び小腸の移植希望登録者数に含まれない。
また、令和4年度の移植実施数はつぎのようになっています。
心臓 | 88件(69件)累計:736件 |
肺 | 104件(83件)累計:788件 |
肝臓 | 97件(70件)累計:833件 |
腎臓 | 215件(148件)累計:4,395件 |
膵臓 | 29件(31件)累計:501件 |
小腸 | 4件(3件)累計:30件 |
眼球(角膜) | 833件(814件)累計:36,036件 |
※累計は、平成9年10月16日(臓器移植法の施行の日)から令和5年3月31日までの間の臓器移植の実施数等の累計。
詳しくは次のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_33487.html