ロンドン市は、深刻化する大気汚染の問題に対応するため、一定の排ガス基準を満たさない車から通行料金を徴収する超低排出ゾーン(ULEZ:Ultra Low Emission Zone)を2019年に導入しました。導入当初はロンドンの中心部のみが対象でしたが、2021年10月25日には、北環状道路と南環状道路の内側のエリア全体に拡大されました。また、2023年8月29日からは市内のほぼ全域に拡大されます。
それに先立ち、2023年8月4日、サディク・カーンロンドン市長は廃車支援制度(scrappage scheme)の拡大を発表しました。
廃車支援制度は、2023年1月30日に導入された制度で、排出ガス規制を満たさない車両を廃車するか、規制を満たすように改造するための補助金として、最大5,000ポンド(約80万円)を支給するというものです。
この制度は、低所得者や各種障害者手当を受給しているドライバーも対象としており、一般車の場合は最大2,000ポンド(約32万円)、車椅子対応車には最大5,000ポンドが支給されます。
今回の発表では、バンの廃車代金を5,000ポンドから7,000ポンドに増額する、中小企業や個人事業主は改造費を5,000ポンドから6,000ポンドに増額することに加えて、バンまたはミニバス3台を廃棄できる、慈善団体のミニバスは7,000ポンドから9,000ポンドに増額する、障害のあるロンドン市民には車椅子対応車両の助成金が2倍になるとしています。
詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.london.gov.uk/media-centre/mayors-press-release/MAYOR-ANNOUNCES-SCRAPPAGE-EXPANSION