[文科省]令和4年度病気療養児に関する実態調査の結果

令和5(2023)年10月20日、文部科学省は、「令和4年度病気療養児に関する実態調査」の結果を公表しました。

調査概要はつぎのようになっています。

調査目的:
 疾病や障害により病院や自宅で療養中の病気療養児について、病気療養児の人数、通常の学級から特別支援学校等への転学及び教育支援の実施状況等について実態を把握し、今後の施策の充実に資することを目的として実施した。
調査事項と調査時点:
①病気療養児に関する調査(令和4年4月1日~令和5年3月31日)
 令和4年度中に在籍した病気療養児の数を把握するとともに、個票を用いた個別調査により、病気療養児の療養の場や転学等の状況、ICTを活用した教育支援の状況等について調査。
 ・令和4年度に在籍した病気療養児数
 ・主傷病名・療養場所・欠席日数
 ・転学・復学に対する支援、転学・復学・転籍・進級等の状況
 ・同時双方向型の授業配信の実施状況、活用場面、活用頻度と活用時間、実施していない理由、出席扱い及び単位認定
 ・同時双方向型の授業配信以外の指導や支援の実施状況等
 ※本調査は病気療養児が病気療養期間中に主に在籍していた学校からの回答によるもの。
②教育委員会における取組や支援に関する調査(令和4年9月1日時点)
 各都道府県・市区町村教育委員会において、病気療養児の在籍する学校に対し行った取組や支援等について調査。
③病院内の学級に関する調査(令和4年9月1日時点)
 病院内の学級数及び在籍者数について調査。
調査対象:
①③:全国の国公私立小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校
 小学校(19,336)、中学校(10,076)、義務教育学校(151)、高等学校(4,856)、中等教育学校(56)、特別支援学校(1,160) 計 35,635 校 ※高等学校の通信制課程は調査対象に含まない
②:教育委員会
 都道府県教育員会(47)、市区町村教育委員会(1,741)

調査結果を少し紹介します。

  • 〇令和4年度中に学校に在籍した病気療養児数は、9,165人で、平成30年度の前回調査時と比べ、1,171人増加していた。
  • 〇義務教育段階の方が多いが、高等学校段階でも大差なく病気療養児が在籍している。
  • 〇病気療養児の主傷病名について、学校別にみると、小学校では悪性新生物(白血病、腫瘍、小児がん等)が最も多く、中学校・高等学校では心身症、精神疾患が多かった。
  • 〇特別支援学校では、小学部で重症心身障害、精神疾患、神経・筋疾患が多く、中学部・高等部では、重症心身障害に次いで心身症、精神疾患が多かった。
  • 〇令和4年9月1日時点の、病院内の学級の設置状況は以下のとおりであった。
    • ・病院内の学級を設置している学校:341校(小・中学校225校、特別支援学校116校)
    • ・病院内の学級数:960学級(小・中学校253学級、特別支援学校707学級)
    • ・病院内の学級に在籍した児童生徒数:1,509人(小・中学校377人、特別支援学校1,132人)

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/2023/mext_00002.html

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