2024年10月31日、アメリカ合衆国国際開発庁(USAID)は、新しい障害者政策を発表しました。
同政策は2024年「Nothing Without Us: USAID Disability Policy」というタイトルがつけられており、1997年のUSAID障害者政策を全面的に改訂したものです。当事者からのフィードバックを反映するとともに21世紀の変化に対応したとされています。
新しい政策の中核は、障害者を包摂する開発と障害者の権利を擁護するというUSAIDの取り組みを強化することで、次のような内容になっています。
- 〇障害を理解する枠組みを、障害者の地域社会への参加に対する社会的障壁を取り除くことを目標とする社会的かつ権利に基づく枠組みに更新する。
- 〇より広範なUSAIDプログラムと障害者に特化した活動の両方において障害者の参加を促進する。
- 〇プログラムサイクルのすべての段階を通じて障害者および地域の障害者主導のグループと協力することの重要性を強調する。
- 〇USAIDのプログラム分野全体にわたって障害者を包摂するための有望なアプローチを強調する。
また、運用原則として次の7つが挙げられています。
- ①アクセシビリティ: 障害のある人が活動に公平に参加できるようにします。
- ②説明責任: このポリシーの目的を達成することは、機関全体の責任であり、私たち全員の貢献にかかっています。
- ③反障害者差別: 障害者を人間の多様性の自然な一部として尊重し、何が「正常」または「典型的」であるかという障害者差別の規範に対抗します。
- ④危害を(これ以上)加えない: プログラム参加者を危険にさらすことを避け、過去に発生した可能性のある危害に対処します。
- ⑤男女平等: 女性と女児、男性と男児、そして性別を問わず障害のある人々が、尊厳をもって社会に有意義に貢献し、参加できることを意味します。
- ⑥差別の禁止: USAIDの包括的開発アプローチの基本的な基盤として、すべてのパートナーに対し、障害者に対する差別をなくし、公平性を促進するための取り組みを奨励します。
- ⑦私たち(障害者)抜きで何も行わない: プログラム、ポリシー、または行動のあらゆる側面と段階に障害者が有意義に参加することを遵守します。
詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.usaid.gov/news-information/press-releases/oct-31-2024-usaid-announces-new-disability-policy