[カナダ]職場における障害者の包摂に関する報告書を発表

2024年11月25日、カナダの多様性・包摂・障害者省は、障害者包摂ビジネス協議会により、「ギャップを埋める~カナダの職場における障害者の包摂に関する報告書」が発表され、同協議会のイベントにカマル・ケラ大臣も出席したと公表しました。

本報告書は、職場におけるインクルージョン促進のために雇用主が必要とする支援について、カナダ政府に具体的かつ実行可能な推奨事項を示しています。例えば、職場の文化、インクルーシブデザイン、採用とキャリア開発、支援技術について等です。障害者のスキルアップのための訓練と雇用に投資し、職場でのインクルージョンに対する意識を高め、雇用主を支援するために、職場のインクルージョンに関する法律と規制の改善を求めています。

これに対し、既にカナダ政府は以下の方法で、障害者の労働市場へのインクルージョンを支援する措置を図っています。

①障害者雇用戦略の開始
②アクセシビリティ支援基金を通し7,700件以上のプロジェクトに資金提供、年間2億2,000万ドルを投資し、アクセスしやすい職場の文化づくり、障害者の雇用と定着、キャリアアップを支援
③カナダ国内のあらゆる組織が採用可能な国家アクセシビリティ基準の策定の義務づけと、カナダ・アクセシブル法の継続実施
④2025年までに障害者5,000人の雇用を目指し、2024年2月時点で連邦公務員に4,000人以上の障害者を新規雇用。

2022年のカナダ障害者調査によれば、15歳以上の800万人のカナダ人が、日常生活に制約のある障害を有すると報告されており、障害者の30.4%が労働力に含まれていないと推定されています。本報告書の発表により、障害者雇用の変革に期待が寄せられています。

詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://www.canada.ca/en/employment-social-development/news/2024/11/disability-inclusion-business-council-successfully-completes-its-mandate-with-the-release-of-a-report-on-disability-inclusion-in-canadian-workplaces.html

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