[フランス]ADHD、発達性ディスレクシア、知的発達障害のある生徒への支援を強化

2024年11月13日、フランス連帯・自立・障害者省は、2024年新学期より、ADHD、発達性ディスレクシアや知的発達障害のある生徒に対し、学校制度における支援を強化することを発表しました。2023年から2027年の神経発達障害に対する国家戦略において、教育インクルージョンに力を入れることが掲げられており、特にADHDやディスレクシア障害、知的発達障害のある生徒とその家族に対する支援の重要性が述べられています。

2024年9月の新学期から、フランス全土の学校で、下記の追加の支援クラスまたはシステムが開設されます。

  • 20校のUEMA(自閉症保育教育ユニット:自閉症スペクトラム障害のある生徒に適応した教育枠組み。3~6歳までの7人の子どもを教育する社会医療機関に付属したユニットであり保育園に設立されている。)
  • 11校のUEEA(自閉症初等教育ユニット:自閉症スペクトラム障害のある小学生に対し、10人の生徒を教育するユニット。通常の学校環境に設立されている。)
  • 8校のDAR学校:(DARとは教師と学校内の医療社会チームとの連携に基づいた生徒個人のニーズに合わせた教育的及び行動的介入を提供する自己規制システム。自閉症スペクトラム障害のある生徒の感情や行動のコントロールを指導し、一般クラスへの統合を促すことを目的としたシステムとなる。)
  • 18校のDAR中学校
  • 5校のDAR高等学校

こうした自己規制システムは、専門の教育者や心理学者が学校に常駐することにより実現されています。生徒の自主性を追求することを重視しており、注意力、感情表現や行動等の制御方法を訓練し、そのトレーニングは学校内の特定のスペースで行われます。トレーニングの時間以外は、生徒個人、または専門の教育者が付き添った形で、通常のクラスに参加できるようにしています。専門の教育者は、自閉症スペクトラム障害のある生徒と通常のクラスに通う生徒が、包括的に学校生活を送れるよう支援します。

詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://handicap.gouv.fr/eleves-autistes-dys-tdah-tdi-tout-savoir-sur-la-rentree-2024

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