[フランス]循環型経済の実現に向けた個人使用医療機器に係る新たな取組みを発表

2025年3月20日、フランスの連帯・自立・障害者省は、車椅子やその他の技術的補助具等の個人で使用するための特定の医療機器に対し、良好な作動状態に戻すシステムを実施することを発表しました。

新たなシステムでは、患者の使用する医療機器の品質と安全性を保証し、こうした医療機器の環境面への影響や医療へのアクセス、医療費の削減といった政府公約に沿い、循環型経済の実現を目指します。個人使用の医療機器を良好な作動状態に戻すための申請条件は、同年3月19日に定められており、対象となる製品のカテゴリーは政令によって定義されることとなります。

2020年の社会保障財政法によって導入された「良好な作動状態への回復」の取組みは、医療機器の循環型経済を展開することを目標に、新しい患者への医療機器の再利用を認可するなど家庭や施設等での対応の改善を可能にしています。医療機器の正常な作動状態への修復は、保健省のウェブサイトで公開されている認定センターまたは専門家が担います。定められた期間で医療機器の復元を行い、その機器の品質と安全性を保証するための点検をします。この認証の有効期間は4年間となり、個人ユーザーがその医療機器は不要とした場合、または医療機器がユーザーのニーズを満たさなくなった場合に、返却できるようになります。また、メンテナンス後の個人が使用する医療機器については、健康保険の適用も開始されます。健康保険適用にあたっては、被保険者である医療機器の個人ユーザーが、機器を確実に返却するなどの条件も付帯しており、対象となる製品の使用状況を監視し、必要に応じ情報システム(「医療機器の公的流通に関する登録」)に記録を残すなど、医療機器製品のトレーサビリティを確保することも検討されています。

詳しくは下のサイトをご覧下さい。(笹子)
https://solidarites.gouv.fr/economie-circulaire-mise-en-oeuvre-de-la-remise-en-bon-etat-dusage-des-dispositifs-medicaux-usage-individuel

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