日本弱視者ネットワーク ITクラブ
土岐修(ときおさむ)
私の視力は右0.1、左0.06です。視野が70度程度で暗い所が苦手です。自力で何でもできそうで案外誰かに助けてもらわないとできないこともあります。すべてを誰かに任せてしまえば楽なのでしょうけれど「何でも自分でやりたい」。そんな気持ちが頭を支配しています。そこで自分でできるようスマホの便利なアプリを活用して生活をしています。今回は「外出、移動」で使用しているアプリをご紹介します。
まずは、アプリではありませんがスマホの基本機能である「カメラ機能」です。外出時に使用する基本的なアイテムです。見えづらい表示や遠くの看板、宿泊施設のスイッチ類まで写真に収め、手元で見ることができるものです。
移動時によく使用するアプリは、「Yahoo!マップ」です。地図アプリの中では比較的文字が大きく見やすいです。ナイトモードを使用すると地図が白黒反転に似た状態になりより見やすくなります。さらにAR(拡張現実)によりカメラで映した現実風景に実際に歩く道を矢印として表示してくれるので、進むべき方向を画面上で確認することができます。もちろん音声でも案内をしてくれるので歩きスマホにならない点も高評価です。
電車に乗る時はルートを確認する必要があります。そんな時は、「Yahoo!乗換案内」を使用しています。駅の時刻表を探さなくてよく、電車があとどれくらいで到着するのかまで教えてくれます。続いて、乗換案内アプリでは駅構内の構造が細かくわからない場合もありますので、東京メトロや京浜急行などといった各鉄道会社が作成しているアプリを使うことがあります。駅の構内図が手元で確認できます。大きな乗換駅や複雑な駅構内をじっくり把握することができます。目的の出口を確認することもできます。
次は初めて行った場所でコンビニや飲食店を探す際に使用しているアプリです。お店が近くにあれば気づくのですが、遠くの看板等は見えません。「ロケスマ」はこれらの店舗が周辺にあるのか地図上で教えてくれます。食べたいものを指定するとそのジャンルのお店を表示してくれるのでとても重宝しています。行きたいお店が見つかったら使用しているアプリが「きけるおしながきユーメニュー」です。ファーストフードから居酒屋、カフェと多くのお店のメニューを文字で紹介してくれますので、注文する際に活躍しています。新しいお店を開拓し、知らなかったメニューに出会うことができます。
移動、外出時は私たちにとって大変なことが多いものです。それを自分でやりたいという気持ちを叶えてくれる数々のアプリに助けられています。しかし、アプリは万能ではありません。「人の手を借りずに、何でも自分の力でやりたい」。そんな夢を叶えてくれるアプリがこれからも開発されることを期待しています。