DPI女性障害者ネットワーク/兵庫ピープルファースト
住田理惠(すみだりえ)
日本では政策をつくる場や制度をつくる場や会議などに知的障害者がいないことがあります。適材適所と言われることもあります。知的障害者も一緒にと考え会議に入れる場合もありますが、どう情報提供したらいいのかわかってない人もいます。
知的障害者もこの社会にいる!!!
なので、当たり前に知的障害者も参加し、たっぷり情報提供をされるべきであると私は考えています。ですが、なかなか伝わらないことも多くあります。
そんな時、2022年の障害者権利委員会で知的障害者初の委員であるロバート・マーティンさんが「なぜここに知的障害当事者がいないのか? これは問題である」と発言されたと聞きました。
いないことが問題だと捉えている人がいること、委員という影響力のある立場で発言してくれたことがとても嬉しく、私の心が大きく動き国連へ行くという決断へとつながりました。
その後、みんなに「国連に行きたい」という気持ちがあることを手当たり次第伝えました。何日か後に藤原久美子さんから今回の話をもらい、行くことに決めました。
国連の委員さんはどの人も真剣で誠実にやっている姿に感動しました。
ロビー活動では、委員さんから「あなたたちのやっていることは素晴らしいと知っています」などと、私たちの活動を尊重している言葉や態度をいっぱい受けて、とっても励まされ嬉しくなりました。
各国の人がそれぞれの言葉で発言をし、それを英語に、さらに日本語へと訳す人がいます。そして私の場合日本語をわかりやすい言葉に変えてもらう必要があります。そのため、みんなと同じタイミングで理解をするのは難しいです。情報アクセシビリティができていないと思いました。
右派に配慮して人の名前を大声で言わないとか、名札を服の中にいれるとかいれなくていいとか、空気を読んで行動しなければならないことと、わかりやすい日本語で話していないことなど、知的障害当事者の私にとっては壁に見えるようなことがたくさんありましたが、そんなことがあっても「ロビー活動をやりきる」という目標に向かって全力を出しきりました。
ロビー活動をやりきるためにたくさんの人の応援がありました。