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国際障害者デー-2010年12月3日

「約束を守ろう:2015年以降に向けて障害者の課題をミレニアム開発目標の中心に」

出典:United Nations Enable
International Day of Persons with Disabilities - 3 December 2010
"Keeping the promise: Mainstreaming disability in the Millennium Development Goals towards 2015 and beyond"
https://www.un.org/development/desa/disabilities/international-day-of-persons-with-disabilities-3-december/international-day-of-persons-with-disabilities-3-december-2010.html

目次

2010年国際障害者デーのテーマについて、背景を語る

国際障害者デーを祝うには

国際連合本部における国際障害者デー祝賀行事(新規更新)

世界各地の2010年国際障害者デー祝賀行事(新規更新)

過去のテーマと祝賀行事

情報をお寄せ下さい!

事務総長からのメッセージ

掲載者注:日本語訳は「国際連合広報センター」が下記のページに原文とともに掲載している。

国際障害者デーに寄せる国連事務総長メッセージ
プレスリリース10-099-J 2010年12月03日
http://www.unic.or.jp/unic/press_release/1940

2010年国際障害者デーのテーマについて、背景を語る

毎年12月3日に国際障害者デーを祝賀することは、国際障害者年(1981年)に決定された。国際障害者デーは、障害のある人々の権利と、地域社会における政治的、社会的、経済的および文化的生活のあらゆる局面への障害のある人々の統合から得られる利益を中心に、障害問題に対する理解を促進することを目的としている。障害のある人々による、社会と開発への完全かつ効果的な参加という目標は、1982年の国連総会で採択された、障害者に関する世界行動計画で策定された。

障害者に関する世界行動計画(1982年)および障害者の機会均等化に関する基準規則(1993年)を通じて、国連は障害のある人々の権利と福祉を促進している。障害のある人々による、あらゆる人権の完全かつ効果的な行使に対する国連の責務は、社会開発のすべての局面における社会的正義と平等の追求に深く根ざしている。

これらの責務は国際的な政策の枠組みを提供し、それはさらに2006年に新たに採択された障害者権利条約によって強化されてきた。障害者権利条約は、障害者の権利に関する国際的な開発課題の進展に弾みをつける独自の基盤を提供したが、そこからさらに広く世界的な開発共同体が活動を展開していく。この共同体による活動は、ミレニアム開発目標(MDGs)およびその他の国際的な合意を得た開発目標にもとづいて構成される。

障害のある人々を含めたMDGsを実現する約束を守る

障害のある人々を開発のあらゆる局面に含めるために、国際的な開発共同体により数多くの約束がなされてきたが、政策と実践の格差は続いている。障害のある人々の参加なくしてMDGsを完全に達成することはできないが、現在の方策では、障害のある人々の疎外化を一層進める結果となる可能性がある。また、複数の国際危機の持続的かつ累積的な影響が、MDGsの達成に向けた進展を脅かし、障害のある人々に必要以上に悪影響を及ぼしている。

障害のある人々は、すべてのMDGsにおいて重要なターゲットグループとなっているにもかかわらず、障害や障害のある人々の問題は、いまだにMDGsのプロセスとメカニズムに盛り込まれていない。そしてそのために、MDGsの達成に悪影響が生じる可能性がある。各国政府、世界の指導者、政策立案者およびその他の関係者は、障害を含めた開発のニーズを認識しているが、その取り組みを支援し、約束を守ることを想起させる必要がある。国際障害者デー(2010年12月3日)は、この目的のために利用することができ、これにより、社会生活と開発のあらゆる局面における障害のある人々の完全かつ効果的な参加を確実に進めていくことが可能となる。

各国政府は今年初めのMDGsに関するハイレベル本会議で、開発政策および行動に関しても障害のある人々を中心とし、このような人々がMDGs達成への進展から利益を得られるようにしなければならないと認識した。さらに、『2015年以降に向けた、障害のある人々のためのミレニアム開発目標の実現』と題した最近の総会決議では、障害のある人々の状況に関するデータと統計を一層充実させる必要性を強調し、各国政府に対し、障害のある人々が開発の主体かつ受益者として、特にMDGs達成を目標としたあらゆる取り組みに参加できるようにすることを求めている。

国際障害者デーを祝うには

参加する:国際障害者デーの祝賀式典では、各国政府、国連システム機関、市民社会団体および障害者団体など、すべての関係者に対し、障害のある人々をMDGsに含めることに関連した課題に重点的に取り組む活動に参加する機会が与えられる。

開催する:国際障害者デーに賛同し、障害問題と開発、障害のある人々とその家族の開発課題へのさらなる統合を可能にする革新的な手段の発見に焦点を絞った、フォーラムや公開討論会を開催したり、情報キャンペーンを実施したりする。

祝う:障害のある人々が開発と変革の主体として生活する場である地域社会への、障害のある人々による貢献を紹介し、これを称賛するパフォーマンスを、あらゆる場所で企画運営する。

行動を起こす:国際障害者デーで中心となるのは、障害を開発のあらゆる局面の中心に据え、障害のある人々による社会生活および開発への平等を基本とした参加を促進する、実践的な行動である。障害に配慮した政策の実施における前進と障壁を明らかにするとともに、障害のある人々による地域社会発展への貢献に対する一般の人々の認識を高める行動を起こす。

国際連合本部における国際障害者デー祝賀行事

2010年12月3日金曜日

掲載者注:イベントプログラムは、原文PDFを参照のこと。

International Day of Persons with Disabilities
Friday, 3 December 2010
Programme
http://www.un.org/disabilities/documents/events/idpd10_programme.pdf

10.00-10.30a.m.:開会式(ノースローンビル(NLB)会議室1)

10.30-12.00a.m.:地域に根ざしたインクルーシブな開発に関する対話型パネルディスカッション:障害のある人々のためのMDGs実現における地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)の役割(NLB会議室1)

対話型パネルディスカッションには、世界保健機関(WHO)およびその他の国連システム機関、CBR専門家、市民社会団体および障害者団体からの参加者を迎える。

12.00a.m.-4.00p.m.:国連経済社会局(DESA)障害者映画祭(NLB会議室1)

障害問題に対する意識の向上と、障害のある人々の完全かつ効果的な社会参加の促進に有効な内容かどうかにもとづき選考された短編映画の上映。

掲載者注:映画のプログラムは、原文PDFを参照のこと。

DESA Disability Film Festival (DDFF)
http://www.un.org/disabilities/documents/events/idpd10_desa_disability_film_festival.pdf

1.15-2.30p.m.:CBRガイドラインに関するセミナーとワークショップ(NLB会議室E)

最新のCBRガイドラインを作成したWHOと連携機関の共催によるワークショップ。CBRについて詳しく学び、特にMDGsとその他の国際的な合意を得た開発目標を達成する開発のための手段としてCBRを利用することを望む、すべての参加者に公開される。

写真1

写真2
「CBRガイドラインに関するセミナーとワークショップの様子」

12月2日木曜日

1.15-2.30p.m.:エイズと障害:新たな開発問題(NLB会議室7)

掲載者注:プログラムは、原文PDFを参照のこと。

AIDS and Disability: An emerging concern
http://www.un.org/disabilities/documents/events/idpd10_aids_bridge_event.pdf

世界エイズデー(12月1日)と国際障害者デー(12月3日)を記念し、新たな開発課題に関する「ブリッジ・イベント」が開催される。国連合同エイズ計画(UNAIDS) 、国連経済社会局(DESA)および国連アメリカ合衆国政府代表部によるパネルディスカッションでは、インクルーシブなHIV政策・計画の統合と開発を促進するため、エイズと障害に関する新たな課題について、両者の関係などを論じる。

1.00-3.00p.m.:高齢化と障害に関するパネルディスカッション(会場:チャーチセンター)

掲載者注:プログラムは、原文PDFを参照のこと。

DISABILITY & AGEING
http://www.un.org/disabilities/documents/events/idpd10_disability_ageing.pdf

NGOの高齢化委員会(Committee on Ageing)により、高齢化と障害に関するパネルディスカッションが開催される。プレゼンテーションでは、高齢化、長期に渡る障害と災害に加え、最近WHOとその他の関係機関が発表したCBRガイドラインに関する課題などが取り上げられる。また、12月3日に予定されているイベントの概説も行われる。

3.00-5.00p.m.:教育とMDGs

国連エントリーパスがないゲストの皆様のお申し込みは、enable@un.orgまでメールでお願いいたします。

世界各地の2010年国際障害者デー祝賀行事

(各国の祝賀式典については今後さらに発表)

国際機関のイベント

国際労働機関(ILO)

ILOは、ジュアン・ソマヴィア(Juan Somavia)事務局長の声明発表や『MDGsの約束を守ろう-障害のある人々とともに』と題したビデオ(http://www.youtube.com/watch?v=599K64WDS8g)の上映などを含む一連のイベントを開催し、国際障害者デーを祝賀する。詳細はhttp://www.ilo.org/skills/what/events/lang--en/docName--WCMS_146265/index.htmをご覧ください。

国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)

2010年の「16日間運動(16 Days of Activism)」の期間中、UNHCRはスーダンのカッサラで、性差に基づく暴力(SGBV)、エイズ予防、障害のある人々の権利の主流化、メンタルヘルスなどに由来する課題に取り組む多数のプログラムや活動に取り組む。国際スタッフ全員を対象に、難民へのメンタルヘルスサービス、スクリーニング、メンタルヘルスおよび人権法に重点を置いたワークショップが開催され、職員と社会精神医療従事者が参加するグループディスカッションも実施される。(smithn@unhcr.org)

視覚障害者援護会(CBM)

世界各地のCBM関連の祝賀式典に関する詳しい情報は、http://www.cbm.org/article/CBM_celebrating_Dec_3rd-275810.php をご覧ください。

各国のイベント

アルゼンチン

障害のある人々の統合に関する全国諮問委員会(National Advisory Committee for the Integration of Persons with Disabilities)が、終日祭典を開催することを発表! 詳細はwww.conadis.gov.arをご覧ください。

オーストラリア

キャンベラの国立映画・音声アーカイヴ(National Film and Sound Archive)で、首都特別地域人権委員会(ACT Human Rights Commission)主催による特別上映会が開催される。(human.rights@act.gov.au)

オーストリア

ザンクトペルテンで、カリタス・ウィーン(Caritas Vienna)およびその他のNGOによる会合と会議を開催:www.caritas-wien.at/fileadmin/user/noeost/PDFs/pdfs_Martin_Saboi/el_ft_lebenwieandere031210.pdf

カナダ

  1. カナダのアルバータ州バーヘッドでは、バーヘッド地域評議会(Barrhead Community Council)が、バーヘッド高齢者ドロップ・イン・センターで、インクルーシブ・コミュニティ6周年記念祭を開催し、国際障害者デーを祝賀する。(scott.robins@telus.net)
  2. ブリティッシュコロンビア州コミュニティ未来開発協会(Community Futures Development Association)は、障害のある起業家のためのピア・ツー・ピア・ネットワークを立ち上げることにより約束を守り、国際障害者デーを祝賀する。(edp@communityfutures.caまたはwww.communityfutures.ca
  3. 国際障害者デーを記念した三都市アビリティー祝賀式典。三都市とは、ブリティッシュコロンビア州のコキトラム、ポート・コキトラムおよびポート・ムーディである。(mdanchuk@tricitieschamber.com)
  4. ファッション・ムーヴズ(Fashion Moves)は、1年に渡るファッションデザインコンテストを実施し、新旧のファッションデザイナーと協力し、障害のある人々のためのファッショナブルな衣服をデザインする。(http://fashionmovescompetition.blogspot.com
  5. オンタリオ州のカナダ対麻痺協会(Canadian Paraplegic Association of Ontario)は、バラエティ・ヴィレッジで開催される、詩の朗読、ライブ演奏および地域芸術作品展などのイベントを支援する。(http://www.cpaont.org/

イタリア

  1. ローマの国連婦人会(UNWG)は、ローマに拠点を置く国連機関の職員の家族に情報提供し、支援する、障害のある子供/青年を抱える国連関係者家族担当部局の家族問題委員会(Family Issues Committee of a Focal Point for UN Families with children/young adults with disabilities)によるイニシアティブを紹介する。国連機関内での意識向上キャンペーンの一環として、UNWGは食糧農業機関(FAO)において障害のある子供/青年に関するビデオを上映する。(UNWG@fao.org)
  2. マントヴァ地方観光文化部は、ドュカーレ宮殿でアクティビティ・スペシャル・デーを開催する。(pol.soc@provincia.mantova.it、www.turismo.mantova.it)
  3. イタリアのアヴィリアーノでは、Associazione di Famiglie a Vantaggio dei Disabilが映画祭を開催し、『リサおばさん(Aunt Lisa)』を上映する。(http://www.comune.avigliano.pz.it/

ケニア

NGO のAIFOケニアとCBOのKOSCOBARケニアが、スラムに関する啓蒙イベントを開催し、イタリアのリグーリア州およびAIFOによる資金援助の下、「障害と開発 ケニアコロゴチョ地域の弱者のためのイニシアティブ」というプロジェクトを立ち上げ、コロゴチョ・コミュニティセンターで国際障害者デーを祝賀する。(aifokenya@gmail.com)

リビア

リビア・パラリンピック委員会(Libyan Paralympic Committee)が、意識向上のための祭典を開催し、障害のある人々にかかわる問題を明らかにする。(http://www.tafawk.org/indexeng.htm

オランダ

2010年12月3日、アムステルダムのロナルド・マクドナルド・センターにて、第3回オランダ国際障害者デーのイベントが、大成功を収めた2009年の第2回と同じプログラムで開催される。ファッションショーや車いすタンゴのデモンストレーションに加え、情報広場での交流会が予定されている。(www.wereldgehandicaptendag.nl、info@wereldgehandicaptendag.nl)

パキスタン

パキスタンの障害者団体ネットワーク(NOWPDP)が、カラチ・マリオット・ホテルで、障害のある実践家とのパネルディスカッションをはじめとするイベントを開催し、インクルーシブ・ソサエティ・パキスタン(Inclusive Society Pakistan)が親の会を立ち上げる。イベントではさらに、障害のある人々のサクセスストーリーが紹介される。(www.nowpdp.org

ロシア

イヴァノヴォ州のパブリック・チェンバーが、国際障害者デーを記念するイベントを開催し、障害のある子供と障害のない子供の統合の問題を明らかにする。(Oбщecтвенная палата <ivpalata@mail.ru>)

南アフリカ

南アフリカ独立通信庁(Independent Communications Authority of South Africa)が、国際障害者デーを記念し、12月9日にイベントを開催する。(carol@radiobbr.co.za、またはtramela@icasa.org.za)

イギリス

  1. ケンブリッジシャー州では、ソーストンのOWLセンターで、ソーストン・クリスマス・フェアを開催。パプワース・エヴァラードでは、学習センターで、ライブバンドを中心とした少し早いクリスマスパーティーを開催し、祝賀。サフォーク州では、イプスウィッチのファウンデーション・ストリートの学習センターで、募金活動のためのモーニングコーヒーの集いを午前10時から12時まで開催。エセックス州では、バシルドンのパプワース・トラスト・センターで、タレントコンテストを実施。さらに詳しい情報は、0800 952 5000にお電話いただくか、www.papworth.org.ukをご覧ください。
  2. スペシャルオリンピックス英国(Special Olympics Great Britain):「スペシャルオリンピックスの靴ひもを付けよう!」デー。募金と啓蒙のためのキャンペーン活動。素晴らしい賞品が獲得できるコンテストをフェースブック上で開催。(www.specialolympicsgb.org.ukwww.specialolympicsgb.org.uk/shop-online
  3. ADDインターナショナル(ADD International)-スタンプ・アンド・スワップ・キャンペーン(www.stampandswap.orgwww.add.org.uk
  4. アクセシビリティに関する新たなドキュメンタリー。詳しくは、http://www.businessstandards.com/Articles/101014_wsd.xal をご覧ください。
  5. エイブルチャイルド・アフリカ(AbleChildAfrica)は、国際障害者デーを記念し、キリマンジャロ登山特別募金活動を実施し、障害のある若者たちが、デイム・イヴリン・グレニー(Dame Evelyn Glennie)とともにキリマンジャロ登山を試みる。(www.ablechildafrica.org.uk)
  6. 無料公開講演会:「6億5千万人はどこに?(The missing 650 million?)」オンライン視聴は、www.ucl.ac.uk/lhl/streamed または www.youtube.com/UCLLHL で。

アメリカ合衆国

国際障害者人権特別顧問が、国務省公民権局、国務省国際女性問題局、全米障害者評議会(National Council on Disability)、アメリカ国際障害者評議会(United States International Council on Disabilities)、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(Human Rights Watch)、インターアクション(InterAction)、国務省女性幹部の会(U.S. Department of State's Executive Women at State)、アジア・アメリカ外務協会(Asian American Foreign Affairs Association)およびディスアビリティ・アクション・グループ(Disability Action Group)と共同で、重要な障害問題に取り組むイベントを開催する。(ZimmermanJM2@state.gov)

掲載者注:オバマ大統領は、2010年国際障害者デーに際し声明を発表した。

翻訳及び原文を以下に掲載した。

2010年国際障害者デー オバマ大統領の声明
ホワイトハウス報道官オフィス
即時リリース
2010年12月3日
http://www.dinf.ne.jp/doc/japanese/intl/un/1012obama.html

過去のテーマと祝賀行事

掲載者注:DINFでは、すべてではないが過去の国際障害者年関連記事も翻訳している。リンクはその過去の翻訳記事に対してつけている。

情報をお寄せ下さい!

皆様の地域で国際障害者デーを記念し、政府や国連機関、NGO/障害者団体(DPO)または地域社会などから関係者を迎え、革新的なアイディアを共有したいとお考えなら、私達にお知らせください。ウェブサイトで皆様のアイディアを紹介し、ほかの方々に情報提供し、同様な活動を行うよう呼びかけます。皆様のアイディアを、enable@un.orgまでお送りください。