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盲ろう者のしおり1998-盲ろう者福祉の理解のために-

3 全国の盲ろう者の数

 盲ろう者と呼ばれる人々は、全国にどのくらいいるのでしょうか。

 厚生省の身体障害者実態調査によると、18歳以上で在宅の盲ろう者(視覚と聴覚・言語の重複障害者)数は、1991(平成3)年で13,000人と推計されています。これより前の1987(昭和62)年の調査では24,000人ですから、平均して約20,000人くらいではないかと考えています。

 しかしながら、全国盲ろう者協会が把握(登録)している盲ろう者数は、平成9年末でわずか430人強にすきません。
(→詳細は13頁「9都道府県(市)別盲ろう者数並びに通訳者数」参照)

 盲ろう者はひとりでの外出もままならず、他者との会話(コミュニケーション)も思うようにいかないため、その存在が把握されにくいのではないかと考えられます。

 実は、障害の出現率は、男女の比率のように、国境を越えてほぼ一定したものが多く、アメリカやスウェーデンの調査によると盲ろう者は大体6,000人に一人の出現率といわれています。(約1/6,000)
 視覚障害者、聴覚障害者が、日本ではそれぞれ40万人弱で、出現率はどちらも人口約300人に1人の割合と言われていますから(約1/300=20/6,000)、視覚障害者が20人いればそのうちの1人は耳も不自由、聴覚障害者が20人いればそのうちの1人は目も不自由な「盲ろう者」ということがいえます。

 身近な視覚障害者の中にも耳の聞こえが悪くなってきている方、あるいは聴覚障害者の中にもだんだん目の見え方が悪くなってきている方等、案外身近に盲ろう者がいるのかもしれません。
 あなたの街のどこかで、ひっそりと孤独に包まれて暮らしている「盲ろう者」がいるとしたら……。

 盲ろう者に関する情報・ご相談は遠慮なく当協会までお寄せください。
 (→詳細は12頁「7 盲ろう者の登録のお願い」参照)


主題・副題:
盲ろう者のしおり 1998