[厚労省]困難女性支援法の基本方針を告示

リハ協ブログ2023年3月29日より転載

令和5(2023)年3月29日、厚生労働省は、「困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本的な方針」(令和5年厚生労働省告示第111)を告示しました。

同方針は、「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律(令和4年法律第52号)」(困難女性支援法)第7条第1項に「厚生労働大臣は、困難な問題を抱える女性への支援のための施策に関する基本的な方針(以下「基本方針」という。)を定めなければならない」とされているものです。

基本方針の目次は次の通りです。

はじめに

第1 困難な問題を抱える女性への支援に関する基本的な事項

  1. 女性相談支援センター(旧婦人相談所)の設置状況
  2. 女性相談支援センター(旧婦人相談所)の利用者の状況や推移
  3. 女性相談支援員(旧婦人相談員)の委嘱及び配置の状況
  4. 女性相談支援員(旧婦人相談員)が実施する相談支援の現状
  5. 女性自立支援施設(旧婦人保護施設)の設置状況
  6. 女性自立支援施設(旧婦人保護施設)の入所者の現状
  7. まとめ

第2 困難な問題を抱える女性への支援のための施策の内容に関する事項

  1. 法における施策の対象者及び基本理念
  2. 国、都道府県及び市町村の役割分担と連携
  3. 支援の基本的な考え方
  4. 支援に関わる関係機関等
  5. 支援の内容
  6. 支援の体制
  7. 支援調整会議
  8. 教育・啓発
  9. 人材育成
  10. 調査研究等の推進
  11. 基本方針の見直し

第3 都道府県等が策定する基本計画の指針となるべき基本的な事項

  1. 計画策定に向けた手続
  2. 計画に関する評価と公表
  3. 基本計画に盛り込むことが望ましい施策

障害女性に関しては、「第1 困難な問題を抱える女性への支援に関する基本的な事項」の「6.女性自立支援施設(旧婦人保護施設)の入所者の現状」の中に、「令和2年度の入所者のうち12.4%が精神障害者保健福祉手帳を所持しており、10.2%が療育手帳を、4.0%が身体障害者手帳を所持している。また、17.7%が通院、入院歴がある者及び常備薬を服用している者であり(手帳所持者は含まない。)、入所者のうち半数近くの女性が何らかの障害や疾病を抱えている。」という記述があります。そして、それを受け、「7.まとめ」では、「女性自立支援施設(旧婦人保護施設)への入所者のうち半数近くの女性が何らかの障害や疾病を抱えているという状況は、これらの女性達への支援において、カウンセリング等による精神面の支援をはじめとする心理的・医療的側面からの支援が極めて重要であることを意味している。」としています。

 「第2 困難な問題を抱える女性への支援のための施策の内容に関する事項」の「1.法における施策の対象者及び基本理念」では、「、性的搾取による被害が「性非行」として捉えられやすい若年女性(児童である場合や妊産婦を含む。)については、その背後にある虐待、暴力、貧困、家族問題、孤立、障害などの問題を十分に踏まえつつ、児童相談所等の関係機関と連携しつつも、困難な問題を抱える女性への支援として、制度の狭間に落ちることのないよう対応する必要がある。」としています。

さらに、「5.支援の内容」の「(8)自立支援」では、「③日中活動の支援」において、「女性本人に精神障害、発達障害等の障害がある場合や、本人に就労経験が乏しい場合等、様々な課題が存在することが想定される。」として、それに配慮した支援を求めています

詳しくは下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_32287.html

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