よくある質問 (一般的な質問)
質問:DAISYとは何ですか?
回答:
DAISYは、Digital Accessible Information System(アクセシブルな情報システム)の略です。この言葉は、アクセシブルでナビゲーション可能なマルチメディアドキュメントを製作するための規格を指して使われることが多く、現在では、このようなドキュメントは、デジタル録音図書、デジタルテキストブックと呼ばれ、同期させた音声とテキストブックの組み合わせとなっています。
DAISYは、アクセシブルなコンテンツの製作を促進する、世界的に認められた技術的な規格です。この規格は当初、障害が原因で印刷物を読むことができない人々のために開発されました。しかし、一般の人々を対象としたテキストのアクセスの改善にも、広く応用することができます。
DAISY規格は過去数年間で進歩し、最近ではアメリカの規格作成機関によって公式に認定されました。
質問:ANSI/NISO Z39.86-2005規格とは何ですか?
回答:
ANSI/NISO Z39.86-2005規格は、DAISY/NISO規格の正式名称で、DAISY2.02規格に代わるものとして、開発が進められてきました。同規格の実施については、「DAISY実施への手引き(Roadmap
to Implementation of DAISY)」http://www.daisy.org/z3986/DAISY.Consortium.Roadmap.2005-09.html(英語)にまとめられていますので、ご覧ください。
質問:規格とは何ですか?
回答:
規格とは、公認の規格作成機関によって承認されている、あるいは業界によって事実上規格として採用されている、定義または仕様のことです。規格は、プログラミング言語、OS、データフォーマット、コミュニケーションプロトコル、および電気的インターフェースのために存在します。
質問:DAISY規格とは何ですか?
回答:
DAISY規格は、ワールド・ワイド・ウェブ・コンソーシアム(W3C)の勧告に基づいて作成されています。現在DAISY規格では、XMLおよびSMILが使用されています。どちらもハイテク業界で採用されている、国際的に認められている規格です。現在の規格に関するさらに詳しい情報は、ANSI/NISO
Z39.86-2005(http://www.daisy.org/z3986/)(英語)をご覧ください。
質問:DAISYはどのように利用できるのですか?
回答:
視覚障害者図書館あるいは出版社などのコンテンツ製作者は、DAISY規格を使用して、さまざまな読みのニーズを満たす、アクセシブルでナビゲーション可能な図書を製作することができます。一般に、会員組織にできることは、以下のとおりです。
ユーザーが、印刷された図書を利用するときと同じようにナビゲートできる、デジタル録音図書(DTB)の製作。たとえば読者は、ページごと、セクションごと、あるいは章ごとに、または目次や索引を利用して、図書を調べることができます。一般にこの目標は、構造化されたテキストファイルを作成し、肉声のナレーションを入れた音声ファイルと統合することによって達成できます。
電子テキストファイルと音声ファイルとの同期化により、読者がテキストを調べたり、音声版を聞いたりすること、あるいはその両方を同時に行うことを、選択できるようにします。
DAISY図書を製作するために使用されている電子テキストファイルから、電子点字ファイルを作成します。
DAISYソフトウェアプレイヤーと、点字ディスプレイまたは音声合成装置を使って読むことができる、構造化された「テキストのみ」のデジタルドキュメントを製作します。
質問:印刷物を読めない障害とは何ですか?
回答:
印刷物を読めない障害の定義は、国によって異なります。一般に、印刷物を読めない障害とは、視覚障害、認知障害、あるいは身体障害が原因で、印刷物の利用ができない障害と定義することができるでしょう。たとえば、視覚障害や学習障害がある場合、あるいは本を持つことができない場合が考えられます。印刷物を読めない読者にとって、DAISY図書には多くのメリットがあります。それについては、別の回答の中で紹介されています。
質問:DAISY規格を使用した図書の製作は、視覚障害者にどのような利益をもたらしますか?
回答:
視覚障害者は、DAISY図書の中の見出しや章、ページを移動し、ナビゲートすることができます。図書の製作方法によっては、さらに詳細なナビゲーションとともに、図や写真とその説明を含めることも可能です。またユーザーは、このような資料の読み上げ機器を使って、後で参照できるようにブックマークを付けることができます。
ナビゲーション可能な音声ファイルを含む図書は、ポータブル・プレーヤーやコンピュータを使って利用することができます。このようなかなりの量のテキストを含む図書は、音声合成装置および/または点字ディスプレイを備えたコンピュータを使って、ユーザーがテキストを詳しく吟味することが選べるようになっています。
質問:DAISY規格を使用した図書の製作は、学習障害者にどのような利益をもたらしますか?
回答:
DAISY規格を使用して製作された図書は、学習障害者に読むことへの多感覚的アプローチを提供します。読者は、希望すれば、印刷された図書を見ながら朗読を聞くことができます。これらのユーザーは、図書の音声版および/または電子テキスト版の見出しや章、ページを移動し、ナビゲートすることができます。図書の製作方法によっては、さらに詳細なナビゲーションとともに、図や写真とその説明を含めることも可能です。またユーザーは、このような資料の読み上げ機器を使って、後で参照できるようにブックマークを付けることができます。
図書はポータブル・プレーヤーやコンピュータを使って利用できます。テキストがある場合、ソフトウェアによっては、読み上げられている文字をスクリーン上でハイライトさせることもできます。
質問:印刷物を読めない障害がない人でも、DAISY規格を使用した図書を読むことができるようになりたいと考えるのはなぜですか?
回答:
DAISY規格の長所を利用した図書があれば、特に興味のある部分をざっと読んだりメモしたりするために貴重な能力を費やすことなく、眼を使わずに読むことができます。また、電子版テキストを含むDAISY図書では、検索が簡単に行えます。このような読書体験は、従来の図書の読書体験に匹敵するか、あるいはそれをしのぐものです。
質問:DAISYコンソーシアムとは何ですか?
回答:
DAISYコンソーシアムは、1996年に設立され、印刷物を読めない人々の情報への平等なアクセスを開発するために尽力している世界中の組織を会員としています。会員数は増え続けています。
質問:DAISYコンソーシアムの会員にはどのような種類がありますか?
回答:
DAISYコンソーシアムの会員の種類と特典は、ウェブサイトの「参加するには(How to Join)」のページに記載されています。
質問:DAISYコンソーシアムに入会した場合、どのようなメリットがありますか?
回答:
DAISYコンソーシアムは、出版コンテンツに関する情報技術に焦点を当てたビジョンとミッションを、会員と共有します。
会員の種類に応じてさまざまな特典があります。一般に、会員になると、DAISYコンソーシアムが開発、あるいは提供する製品およびサービスを、無料で、もしくは安く入手できるようになります。これらは、現在有効な技術的解決策です。また、DAISYナレッジ・ネットワーク、メーリングリスト、およびワーキンググループを通じて、技術情報および製作情報を共有できます。さらに会員は、職員や他の会員から研修を受けることができます。
会員の種類に応じた特典のリストについては、 「参加してください(Get Involved)」(http://www.daisy.org/get_involved/index.shtml)(英語)のページや「会員のメリット」のページをご覧ください。
質問:DAISYコンソーシアムの会費はいくらですか?
回答:
会費は、会員の種類によって異なります。会費はこのウェブサイトの「参加してください(Get
Involved)」(http://www.daisy.org/get_involved/index.shtml)(英語)や「参加するには(How
to Join)」のページの、各会員の説明の最後に載っています。会費が減額される特別な条件もありますので、会費の構成と、皆さんの組織がどの会員に相当するのかについては、「お問い合わせ(Contact
Us)」http://www.daisy.org/support/contactus.shtml(英語)のページから、「メッセージカテゴリー(Message Category)」の「会員(Membership)」の項を選択し、お問い合わせください。
質問:さまざまな国での実施計画はどのようになっていますか?
回答:
さまざまな国でのDAISY図書製作開始計画に関する情報は、このウェブサイトの「ニュース(News)」http://www.daisy.org/news/(英語)のページでご覧ください。また、「会員リスト」http://www.daisy.org/about_us/members.asp(英語)のページには、各国の会員のリストと連絡先が掲載されていますので、こちらも参考にしてください。
質問:国内にDAISYコンソーシアムの会員がいるかどうかは、どのようにしたら調べられますか?
回答:
最寄りの会員については、会員リストをご覧の上、ご確認ください。