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DIAGRAM研究開発センターへ500万ドル
アクセシブルな画像の処理と利用性改善のためのツールとベストプラクティス
2010年3月31日

出典:The DAISY Planet,March 2010
http://www.daisy.org/planet-2010-03

ベネテック社(Benetech)、WGBHの全米アクセシブルメディアセンター(NCAM)および米国DAISY基金(the U.S. Fund for DAISY)は、米国教育省特殊教育プログラム局(OSEP)より、DIAGRAMセンター設立資金として500万ドルを支給された。米国DAISY基金は、DAISYコンソーシアムの使命と構想および価値観に従い、財政支援を行うとともに、米国を拠点としたプロジェクトを運営し、同コンソーシアムへの補助金を管理している。DIAGRAM(Digital Image and Graphic Resources for Accessible Materialsの略)は、障害のある生徒によるアクセシブルな画像の処理と利用可能性を大幅に改善することになるアクセシブルな教材の制作者のために、ツールとベストプラクティスを開発すること目的として設立される。これらのツールとベストプラクティスは、教材中のアクセシブルな画像の制作と利用をさらに容易にし、かつその費用対効果を上げることになるであろう。

歴史的には、教科書や大量の図表が掲載されたその他の出版物に見られる、触れて読むアクセシブルな画像の制作には、極めて大きな労力と高額の費用が必要とされてきた。触れて読む図表は、その制作方法に関わらず、点字教科書の付録として制作されることがもっとも多かったが、アクセシブルなフォーマットによる図書を必要としている生徒の中で、点字を読める者はごく少数に過ぎず、触れて読む図表を「理解」できる者は、さらに数少なかった。DIAGRAMの使命は、以下の通りである。

  • 出版社、州および地域の教育局など、アクセシブルな教材の制作者のための、シンプルで費用対効果の高いツールとベストプラクティスの開発
  • 画像フィールドの拡大とグラフィカルコンテンツのインタラクティブな探索
  • アクセシブルな画像制作とアクセス戦略に対する理解の向上
  • グラフィックコンテンツをよりアクセシブルにし、広く利用できるようにする、オープンソースツールの作成
  • 広く一般教育課程をアクセシブルにし、誰もが図表を理解できるようにすること。
  • 技術開発者による実装をサポートするため、電子出版の標準規格における、高品質画像のアクセシビリティに関する仕様の開発と採用を促進すること
  • 印刷物を読めない障害がある人々が利益を得られるよう、さらに平等なアクセスの提供に向けて、全国的な取り組みを進めること

DAISYコンソーシアム事務局長で、米国DAISY基金会長のジョージ・カーシャ(George Kerscher)は、次のように述べた。「これほど多様なメディアが、ますます普及しつつあるのですから、非営利企業と商業企業が協力してこの問題の解決に当たるよう促し、連携と革新を進めていくことが、これまで以上に重要です。」

DIAGRAMの提携機関であるベネテック社、NCAMおよび米国DAISY基金は、それぞれが技術的なイニシアティブをとり、最終的には、視覚障害者や印刷物を読めない障害がある人々が、あらゆる形態のメディアを体験し、情報をやり取りする方法を変化させてきた。これらは、DAISY標準規格、Bookshareライブラリー、そして画像記述に関するNCAMの進歩的な実績に見ることができる。それぞれが、技術開発者やハードウェアおよびソフトウェア制作者と効果的に協力し、印刷物を読めない障害がある人々のために、アクセシビリティ機能の設計と改善に取り組んできたのである。これらの機関はともに、OSEPから資金を支給される5年の間に、綿密な調査研究と検証を通じて、情報アクセス分野におけるそれぞれの強みを次の段階へと高めていくだろう。