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ワークショップ"アクセシビリティ基準の開発と国連障害者権利条約
まとめ

河村宏
DAISYコンソーシアム会長

最後に今日のワークショップの簡単なまとめをします。

ウェブアクセシビリティとインターネットテレフォニーのアクセシビリティに関して、標準規格開発の視点からの話がありました。

誰もが高齢になると、様々な障害を持つことが考えられます。これまで経験してきた、そしてこれから経験するライフサイクルの各ステージにおいて、私達は常にアクセシビリティについて考えなければならないということが再確認されました。

標準規格の開発が正しい方向に進めば、障害のある人たちのアクセサビリティや支援技術は、特別なものではなく、メインストリームに統合されていくでしょう。

ユニバーサルデザインのコンセプトは、障害のある人たちのニーズに対応する支援技術の活用によって実現できます。しかし、標準規格の開発を行う際に、長期的目標の初期の段階からユニバーサルデザインのコンセプトをもちいていれば、私達は、標準規格自体を障害のある人たちのニーズに最大限対応するものにできます。

これは大きな改革とは違い、少しずつアクセシビリティを実現していく手法です。しかしそれと同時に、障害者権利条約という国際的な法律の実現のプロセスとして、改革も行われることになります。法的な枠組みが決まると、それは、障害者のインクルージョンを強制するものとなります。そして、標準規格の開発はそれに従うことになるのです。

このような基本コンセプトに従い、障害者コミュニティと標準規格の開発団体は互いに協力していくことになります。このとき重要なのは障害のある人たちの参加です。シルビアが言ったように、障害のある人たちの開発への十分な参加が標準規格開発の成功の鍵となるでしょう。