第3回アジア太平洋CBR会議

職業的スキルと技術スキルの向上を通じた、障害のある人々のインクルージョン、社会化

Mr.M.R.Shantha Kumara,
コーディネーター, 地域に根ざしたリハビリテーションユニット　社会サービス部門

イントロダクションと背景

2012年のスリランカの人口・居住センサスによれば、スリランカ国内の障害のある人の数は1,806,323人である。つまり人口の8.6％が何らかの障害を持っている。障害のある人のうち19％に発達障害がある。彼らの多くが十分な設備を持っていない。

このことは、障害は政府が解決する必要のある国レベルの問題であることを示している。障害のある人々が置かれている状況を改善するために、政府は多くの手段を講じてきた。国連の障害者権利条約が示した行動原則には、障害のある人々にとって大変重要なコンセプトが数多く含まれていた。

生来持っているもの、尊厳、差別がないことを尊重し、平等かつ完全に社会参加すること、違いを尊重し、人間の多様性を受け入れ、障害のある子どもの能力と権利を包含するよう尊重することなどである。スリランカは国連の条約に署名しており、他の多くのスリランカの協定が障害に関する国家政策でこれらの文言を再確認している。これらのことにより障害のある各個人の権利は守られるだろう。スリランカは障害のある人々をあらゆる開発プログラムに包含するための戦略と行動を提供している。地域に根ざしたリハビリテーション(CBR)は国の政策を実践するために鍵となる道具として認識されてきた。

スリランカでの障害のある人々の法的保護として、以下が挙げられる。

1996年の障害のある人々の権利を守る法律No.28、2003年の障害に関する国の政策、2006年10月に官報が出された障害のある人々のためのアクセシビリティに関する規制、1998年8月の行政案内No.27/88、2011年の選挙の特別な許可No.28。1998年8月の行政案内No.27/88は、公共・民間・企業セクターにおいて、雇用機会の3％を障害のある人々に割り当てることを義務化する内容に2004年改正された。この改正は閣僚文書を通じて行われた。

障害のある人々の生活の向上のためには、公共・民間セクターの両方が参加する持続的でインクルーシブなコミュニティ開発を通じて、地域に根ざしたリハビリテーション（CBR）を、社会を動かすことト障害者のエンパワメントに焦点を当てた強力なものとして確立することが必要になっている。CBRはスリランカで試験的な計画として1981年に初めて開始された。そのプログラムは1994年から国家プログラムとして実施された。社会＜rス部門(MoSS)が、政府セクター、非政府セクター、市民社会など多くのセクターから支援を得てCBR国家プログラムの実施を主導した。2003年に採用された障害に関する国家政策では次の内容が記載されている。CBRを戦略と位置づけること、発達障害を含めた障害のある人々が市民社会に包含されるべきであること、あらゆるレベルの社会組織の福祉と開発プログラムがCBRプログラムを発展および持続するために決定的に重要であること。

方法

スリランカにおいて発達障害のある人々に向けた多数のプログラムが、地域に根ざしたリハビリテーションを通じて実施されている。高度な教育を得る能力がないことから、発達障害のある人々は職業能力や技術の向上にひきつけられている。スリランカ社会サービス部門により09職業トレーニングセンターが経営されており、発達障害のある人々に向けて３つのセンターがある。彼らの精神を向上させることは実現可能なので、彼らは所得創出プロセスのアクティブな参加者となることができ、社会に受け入れられることが可能である。発達障害のある人々は　様々なドラマ、音楽、ダンスのパフォーマーとして訓練を受け、これらの活動のパフォーマンスを通して向上し、精神的に安定になることができる。従って、同じ年代の人々と意見を共有すること、チームで働くこと、さらに多くの活動に関わることに彼らは惹かれる。