[文科省] 特別支援教育ワーキンググループ開催

令和7(2025)年10月9日、文部科学省は、第1回特別支援教育ワーキンググループを開催しました。

本ワーキンググループは、中央教育審議会初等中等教育分科会教育課程部会に設置されており、令和7年9月25日にとりまとめられた中央教育審議会教育課程企画特別部会の論点整理や、「こども若者★いけんぷらす」における特別支援学校等の子供たちからの意見を踏まえて、次のような事項について検討するとしています。

1.教育課程企画特別部会の議論を踏まえた検討事項
⑴.育成する資質・能力の特別支援教育におけるあり方・示し方
 障害のある子供たちの「深い学び」を確かなものとするために、特別支援学校学習指導要領において、
・ 「学びに向かう力・人間性等」や「見方・考え方」の新しい整理を踏まえた目標の示し方
・ 中核的な概念等に基づく内容の一層の構造化や、その過程における必要に応じた精選のあり方
・ 特別支援教育における、表形式を活用した目標・内容の分かりやすい示し方
⑵.特別支援教育における指導と評価の改善・充実のあり方
・ デジタル学習基盤の活用や情報活用能力の育成強化を前提とした、特別支援教育における「主体的・対話的で深い学び」の一層の充実を図るための方策
・ 障害のある子供たちの教育課程において、情報活用能力の抜本的向上を図るための教育課程の改善の在り方(特に知的障害のある子供たちの教育課程における取扱いについて)
・ 資質・能力の育成のために効果的かつ障害のある子供たちの学習の実態を踏まえた評価のあり方
⑶.誰一人取り残さない柔軟な教育課程のあり方
・ 義務教育における調整授業時数制度や、高等学校における科目の柔軟な組み替えを可能とする仕組みを前提とした場合に、小・中・高等学校に在籍する障害のある子供たちや特別支援学校に在籍する子供たちに対して考えられる教育課程・学習指導の工夫のあり方
2.特別支援教育に関する課題を踏まえた固有の検討事項
⑴.幼・小・中・高・特別支援学校共通の検討事項
・ 障害の「社会モデル」の考え方も踏まえつつ、多様な子供がいることを前提とした教室環境や学校経営・授業づくりを進めるための方策について、どう考えるか
・ 合理的配慮の提供について、基礎的環境整備の状況を踏まえつつ、本人・保護者との建設的対話を通じて相互理解を図り、過重な負担のない範囲で障害の状態に応じた対応が全ての学校で図られるようにするための方策をどう考えるか
・ デジタル学習基盤の活用について、基礎的環境整備に位置付くものであることを総則等で明らかにすることや、一人一人の障害の状態や特性等に合わせた学び方につながる活用を促すための方策について、どう考えるか。併せて、アクセシビリティ機能や入出力支援装置の確実な活用に向けた方策について、どう考えるか
・ 個々の実態を的確にとらえた教育活動の実現に向けた個別の指導計画の更なる充実の在り方やカリキュラム・マネジメントの在り方、また個別の教育支援計画の充実についてどう考えるか
・ 障害種ごとに必要な配慮事項(特に、言語障害、自閉症、情緒障害、学習障害、注意欠陥多動性障害における指導上の配慮の在り方等)についてどう考えるか
・ 学習活動を行う場合に生じる障害による困難さに応じた指導内容や指導方法の工夫の改善に向けた方策(各教科等の学習の過程で考えられる困難さの状態に対して、困難さが生じる要因に目を向けた対応)について、どう考えるか
・ 1及び2の検討の方向性を踏まえ、障害のある子供たちの教育課程全体に通底する考え方・視座をどのように整理していくか
⑵.特別支援学校に関する検討事項
・ 自立活動の内容の更なる充実に向けた方策や、自立活動の時間の指導と各教科等の指導の関連付けの充実に向けた方策、さらには、子供の自立と社会参加を見据えて、自立活動を学ぶ意義を踏まえた子供主体の自立活動を更に展開するための方策について、どう考えるか
・ 知的障害の各教科において、小・中・高の各教科に準じつつ、知的障害の特性や発達の段階等を踏まえた構造化の在り方について、どう考えるか
・ 小規模化・少人数化が進む障害種の状況も踏まえた、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善のための方策をどう考えるか
・ 重複障害の子供たちへの指導や支援の充実に向けた方策についてどう考えるか
・ 障害の早期発見・早期支援の更なる促進に向けた、センター的機能を発揮した乳幼児期を含めた相談体制の充実に向けた方策をどう考えるか
・ 高等部において、子供たちが希望する将来の実現に向けて、教科指導も含めた学修機会の充実や、特色・魅力ある教育活動の実現に向けた方策について、どう考えるか。また、時代の進展に応じた職業教育・専門教育の展開に向けて、どのような見直しが考えられるか
・ 交流及び共同学習の更なる充実のため、どのような方策が考えられるか
⑶.高等学校に関する検討事項
・ 特別な教育的支援を必要とする生徒が高等学校においても急増している現状を踏まえ、個々に応じた適切な指導や必要な支援の実現に向けた方策について、特別支援学校のセンター的機能の活用も含め、どう考えるか
⑷.特別支援学級に関する検討事項
・ 特別支援学級の特別の教育課程の編成・実施に係る改善・充実に向けた方策をどう考えるか。特に、自立活動の指導の改善や、各教科等の学びの充実に向けた方策などをどう考えるか
・ 特別支援学級において適切な指導を担保し、特別支援学級の子供たちが交流及び共同学習として通常の学級で学ぶ際に、障害の状態等に応じた適切な指導や必要な支援が担保されるための取扱いをどう考えるか
・ 一部には通常の学級を学びの場とすることが適切と思われるような子供が特別支援学級に在籍している事例もあることについてどう考えるか
⑸.通級による指導に関する検討事項
・ 自立活動を取り入れることとするための方策
・ 通常の学級に在籍する子供たちが通級による指導を利用する場合の特例的な取扱いの見直しに向けた教育課程上の取扱いについて、具体的にどのような制度設計としていくか
✓自立活動を取り入れた上で、特に必要がある場合に各教科の指導を行うことを可能とすること
✓通級による指導の授業時間数・修得単位数の在り方
✓各教科等の目標・内容の一部を障害の状態等を考慮したものに替えることや取り扱わないこと など
・ 通級による指導を受けやすくするための方策や、不適切なための仕組みの構築について、どのように考えていくか
⑹.⑴~⑸を実現する上での環境整備に関する課題
・ 各自治体・学校において、合理的配慮の提供をはじめとして、障害のある子供たちの学習機会を保障するために必要な基礎的環境整備の充実や、地域間格差の解消に向けた課題をどう考えるか

詳しくは、下のサイトをご覧ください。(寺島)
https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chukyo/chukyo3/105/index.html